最高の愛 第10話 あらすじ

  2011年6月2日放映

  英語字幕からの翻訳ですので、
  本来のシナリオとは違います。
   
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--------* カップルメイキング収録現場

セリ 「ユン・ピルジュさんの準備が完了しました。ク・エジョンさん!心を決めてください。」
エジョンは、ピルジュの手を取り、ハートの中に入ります!
二人の周囲にあがる花火…。


胸を押さえながら走ってきたジンは、立ち止まって花火の上がる現場を見つめます。
「ク・エジョン!」…、苦しそうに呻くジン…。
「ク・エジョン、とても痛いんだ。死にそうなんだ…。」

モニター室では、PD達が二人のシーンに感嘆の声を!
PD 「わぁ、美しいじゃないか。まるで絵のようだぞ。」
作家 「あぁ、緊張するわ。」
PD 「だが、この映像に比べて、カン・セリの表情がよくないぞ。」

セリ 「新しいカップルの誕生です。ク・エジョンさんとユン・ピルジュさん!皆さま、二人を祝福してください。ユン・ピルジュさんの表情も明るく輝いています。カップルメイキングシーズン3は……。」



エジョン 「放送中だから、手を繋ながないと。恥ずかしくないでしょ?ここには誰もいないと考えてください。」
ピルジュ 「僕も同じことを考えていました。ずっと考えていたことなんです。僕は本気だと前に言いませんでしたか? 僕が掴んだのは、僕に向かって歩いて来てくれたエジョンさんの心です。」
エジョン 「ごめんなさい。私のせいで、こんなとんでもない状況に引っ張り込むことになって…。」
ピルジュ 「そうだとしても、あなたを掴まえるために飛び込んだのは僕です。だから、簡単には諦めません。」
見つめ合い、にっこりほほ笑む二人…。

車の中で、胸を押さえ続けるジン…。


収録が終わった現場では、片づけが始まります。

PD 「今日は悪くなかったが、エジョンさんが出て来たときの、ユン・ピルジュの反応が少し変だっただろ。」
作家 「ユン・ピルジュさんに、セリさん何か言ったでしょ。マイクがオフだったたから、私達には聞こえなかったけど、何て言ったの?」


そのときのことを思い出すセリ、そして、
セリ 「私が話した後、ユン・ピルジュさんのリアクションはどうだったの?」
PD 「最初は驚いていたようだったが、ク・エジョンさんが彼に向って来たのでホッとしたようだった。」
セリ 「そうだったの…。」

手をつないだままのピルジュとエジョン…。
エジョン 「もう撮影は終わったから…。」

離そうとするエジョンの手をまた握り締めるピルジュ。
ピルジュ 「撮影としてじゃなくて、僕は本気なんです。だから、このまま繋いでいます。行きましょう!」


--------* エジョンとピルジュ : 車の中

エジョンはエファンに電話を!

エファン 「ユン先生に頼んでおいたんだけど、その車に乗っているのか?」
エジョン 「うん…。」
エファン 「アイゴー、全部彼のお陰だ。急なんだが、葬式に行くことになって、父さんと今こっちへ来たんだ。」
エジョン 「誰が亡くなったの?」
エファン 「父さんの遠い親戚の叔父さんの兄さんのチャンアジュシだ。とにかく、俺は父さんと夜明けまでここにいるつもりだ。ヒョンギュは、ジェニーが面倒みているから、心配するな。ゆっくりユン先生と楽しんで来い。切るぞ!」

携帯電話を見つめるエジョン…。
エジョン 「言い訳にお葬式まで利用するなんて…。」
ピルジュ 「ク・エジョンさんの周りの人達は、全員ピルラインで、僕を強力に支えてくれているんです。」
エジョン 「オッパが、ピルラインを支持すると言ったんですか?」
ピルジュ 「いいえ、ジェニーさんです。」
エジョン 「それぞれ意見があるわ。」

ピルジュ 「ク・エジョンさんも、早くピルラインに参加しなくちゃいけませんよ。」
エジョン 「ピルラインに入るとどんな得があるの?」
ピルジュ 「う~ん、ピルラインの得なところは、安全、快適、そして安定です。そしてそれは生涯崩れることはありません。」


--------* ジェニーの店

ジェニー 「ヒョンギュ。お前のお祖父ちゃんとお父さんは家にいないから、私の家の行くのよ。いいわね? 明日の遠足に持っていくキンバプも、私が美味しく作ってあげるわね。」
ヒョンギュ 「僕の叔母ちゃんは?」
ジェにー 「叔母ちゃんは、とっても大事なデートがあって、遅くなるのよ。邪魔しちゃだめなの、ね!」


そこにあった磁石を手にして、大きくため息をつくヒョンギュ…。
ヒョンギュ 「あぁ…。家で着替えてまた戻って来よう。」


--------* エジョンの家の前

車の中で悩むジン…。
ジン 「何と言えばいいんだ? 怖くて電話もできやしない。とにかくおかしいぞ。壊れた心拍計のせいで何かがおかしくなった。」



そこに突然ヒョンギュが現れます。
ジン 「ディンドン!脅かすな。お化けかと思ったぞ。」

また胸を抑えうめき声を上げるジン。
ヒョンギュ 「アジュシ、痛いの?」
ジン 「あぁ、すごく痛いんだ、ディンドン。大変なんだ。」

ヒョンギュは、ジンを家の中に…。
ジン 「ディンドン、お前の叔母ちゃんはいつ帰って来るんだ?」
ヒョンギュ 「11時か12時ごろかな。」
ジン 「どうしてそんなに帰りが遅いんだ?」

そこにエジョンが帰って来ます。 ジンを見て驚くエジョン…。


ジン 「俺は、トッコ・ジンだ!」
エジョン 「あなた、どうしてここに来たんですか?」
ヒョンギュ 「アジュシが痛がっていたから、僕が中で休ませてあげたんだ。」
エジョン 「その辺の誰かを家に入れるなんてどういうこと?」
ジン 「そうだ。その辺の誰かのトッコ・ジンは、家の前で心臓の痛みに苦しんでいたんだ。ありがたいことに、ディンドンが俺を入れてくれて面倒を見てくれた。」
エジョン 「心臓? まだ痛むの?」
ジン 「ク・エジョン、本当にものすごく痛いんだ。ディンドン、温かいお茶をありがとう。」
と静かにお茶を飲むジン…。



エジョン 「お茶を飲んだら、帰ってください。」
ヒョンギュ 「もうちょっといてよ、アジュシ。僕は何度もアジュシの家に遊びに行ったけど、アジュシが僕の家に遊びに来たのは初めてなんだよ。帰らせないで、コモ。」
エジョン 「このアジュシは、お前の友達なの?」
ジン 「お前の叔母ちゃんはわかっていないようだから、俺達が友達だと話してやれ、ディンドン。俺がサインを100枚もあげたから、お前がクラスで人気者になったと話してやるんだ。ほら!」
ヒョンギュ 「アジュシのお陰で、僕の友達は、僕を娯楽班長?に選んでくれたんだ。」
ジン 「(独り言)そうだ、ディンドン!」
エジョン 「わかったわ。仲良く遊んであげて、それで帰ってもらいなさい。10時までには帰ってもらわなくちゃいけないから、もう時間があまりないわよ。(ジンに向かって)あなたのお友達が寝たら帰ってもらいます。」

ジン 「よくやった、ディンドン!今度、DVDを100枚やるからな。」


そして二人は、ヒョンギュの部屋に…。


エジョンにどう謝るか悩むジン…。

ジン 「何と言えばいいんだ?」
ヒョンギュ 「アジュシ、どうしてアジュシはうちの叔母ちゃんにいつも叱られてるの?」
ジン 「俺が大きな間違いをしてしまったんだ。」
ヒョンギュ 「それじゃ、謝らなくちゃだめだよ。」
ジン 「ディンドン、俺が7才だったら、簡単にそうできるだろうが、37歳じゃ、そうもいかないんだ。」
ヒョンギュ 「僕の父さんは38歳だけど、毎日叔母ちゃんに謝ってるよ。」
ジン 「ディンドン、俺はトッコ・ジンだぞ。特別な男なんだ。知ってるだろ、トッコ・ジン…。」
ヒョンギュ 「それじゃ、悪いことをしたのに、謝らないの?」
ジン 「やらなきゃだめだ…。何としても…。」

ため息をつくジンに、ヒョンギュはノートを差し出します。

ジン 「何だ?」
ノートの下を指差すヒョンギュ!
ジン 「今日した悪いこと…? 子供の日記に謝罪を書けと言ってるのか…?…いやぁ、ディンドンは天才だ!」


台所でキムバプを作るエジョン…。

エジョン 「本当に病気なの?…、ずいぶん静かね? 本当にヒョンギュと遊んでるの?」

ジンは、ヒョンギュのノートに謝罪文を書きます。
「ク・エジョン、今日俺はたくさん悪いことをした…。」
首をかしげ、消してまた書きなおすジン…。結局ノートを放り出します。


そこにエジョンが!
エジョン 「ヒョンギュ!寝なくちゃいけないから、顔を洗いましょう。来なさい!」
ジンの顔を見上げるヒョンギュ、ジンは首を横に振ります。
ヒョンギュ 「明日の遠足の鞄の用意をしてなかったんだ。」
エジョン 「それじゃ、叔母ちゃんがキムバプの用意が終わるまでに、全部鞄に詰めるのよ。」

ヒョンギュ 「うまくやったでしょ?」
ジン 「ナイス!」

ジンは、キムバプを作るエジョンのところに。
つまみ食いをしようとするジンの手を叩くエジョン…。
ジン 「食べ物までケチるのか。俺は病気だから、食事もしてないんだ。」

無言でキムバプの切れ端を差し出すエジョン…。
ジン 「奇麗なのがたくさんあるのに、どうして切れ端を寄越すんだ?」
エジョン 「それなら、食べないで!」

ジン 「キムバプは、切れ端が最高だ!」
一口頬張るジン…。
ジン 「キュウリを入れなかったのか?いや、キュウリは嫌いだ。キュウリの代わりにごぼうはないのか?」

エジョンは見せつけるように、キュウリを入れます。
ジン 「キュウリを3本入れるのは、いいよなぁ。」

エジョンは、ジンの言葉を無視して…。
エジョン 「ヒョンギュ、明日のための洋服は選んだの~?」
ヒョンギュ 「うん。叔母ちゃんが買ってくれたのを着て行くんだ。」

と、ヒョンギュはスパイダーマンで登場!
エジョン 「わぁ、スパイダーマンだ!」

とそこで、空気の読めないジン…。
ジン 「何だそりゃぁ、ディンドン、ハハハ! 網がついてりゃ、スパイダーマンなのか? クモの巣に引っ掛かったテントウ虫みだいだぞ。ハハハ…。」

エジョン 「子供に向かって何てことを言うの?あなたにファッションがわかるの?」
ジン 「俺は、大韓民国最高のファッショニスタ、トッコ・ジンだぞ!…。」
エジョン 「口を閉じてなさいよ! …。ヒョンギュ、とってもカッコいいわよ!」

ヒョンギュ 「もういい、着ていかない。」

ようやく雰囲気を理解するジン…。
ジン 「ディンドン、こっちへ来い。ファッションは、自信を持つことだ。肩を真っすぐに伸ばせ。クモの巣にポイントがいくように、お腹を締めるんだ。クモの巣にかかったテントウ虫に見えるか、スパイダーマンに見えるかは、お前がどれだけ自信を持っているかにかかってるんだ。やってみろ!」

ヒョンギュ 「スパイダーマン~~!!!」


ジン 「よくやった、よくやった。よろしく、俺はアイアンマンだ。俺達スーパーヒーロー同志、座ってキムバプを食べよう!」
ヒョンギュ 「アジュシは子供のとき、アイアンマンが好きだったの?」



ジン 「あぁ、俺は子供の頃、アイアンマンになりたかったんだ。アイアンマンのここ(胸)に人工心臓がついていると思っていたんだ。だから、俺もそれを付けて、最高のスーパーヒーローになりたいと思ったんだ。… (エジョンに)お前の同情をかおうと言ってるんじゃないぞ。本当なんだ。」
エジョン 「誰がそんなこと言った? スパイダーマンとアイアンマン、キムバプを食べてください!」
ジン 「キュウリが3本も入ったキムバプを食べられるか?」
そう言いながら、口に入れるジン…、エジョンもニッコリ!


ジンとヒョンギュは、お互いに 「スパイダーマン!」と…。

テレビの前で、眠そうなジンどヒョンギュ…。
ヒョンギュ 「アジュシ、眠いよ。」
ジン 「ディンドン、今寝ちゃだめだ。まだ機会が見つかってないじゃないか。スパイダーマン、眠気に負けちゃだめだ。トッコ・ジンを助けなきゃだめだろ。ほら、ジュースを飲んで目を覚ませ。」

そこにエジョンが。
エジョン 「ヒョンギュ! 起きて! 布団を敷いたから、向こうで寝なさい。」
ジン 「ディンドンは眠くないそうだ。。遠足の前の夜、子供は眠れないじゃないか。」
エジョン 「トッコ・ジンの子供のときのことはしらないけど、うちのヒョンギュは、10時になったら寝なくちゃいけないの。」

ジン 「前の夜眠れないと、遠足がより楽しくなるんだ。」
エジョン 「前の夜寝なかった子供は疲れてるから、結局ちゃんと楽しめなくなることを知らないの?」
ジン 「知らない!俺は一度も遠足には行ったことがないから、そんなことは知らないんだ。」
エジョン 「どうして? 遠足も病気で休んだの?」
ジン 「そうだ。病院に行かなければならなかったから、行けなかったんだ。なぜだ?」

一瞬黙るエジョン…。

エジョン 「それは、トッコ・ジンさんの昔の話でしょ。でもヒョンギュは、明日遠足に行けるように、早く寝なくちゃいけないのよ。だから、邪魔しないで帰って!」

ジン 「ク・エジョン!俺は一度も遠足に行ったことがないから、明日遠足に行こう!」
エジョン 「えっ? 遠足?」
ジン 「一度も行けなかったから、お前と一緒に行くことにしたんだ。」
エジョン 「私があなたと一緒に遠足に行くと思うの?」
ジン 「俺は病弱な美少年だったから、遠足に行く機会がなかった。だが、ずっと願っていたんだ。いつか奇跡が起きて行けるんじゃないかと…。神よ、許しをいただけますか?ク・エジョンの神がどうか許しをくれますように…お願いです。」
エジョン 「だめよ。目を覚まして!」
ジン 「どうしてそんなに残酷なんだ?病弱な美少年が、病院の窓際で、遠足に行かせてくれと神に祈っているところを想像してみろ。そうしたら、それを拒むことはできないはずだ。」
エジョン 「そうやって駄々をこねると、皆あなたの言うことを聞いてくれたの?誰も駄目だと叱らなかったの?」
ジン 「病弱な少年の唯一の特権は、何をしても叱られず許されたことだ。ク・エジョン、本当に一度だけでいいから、許してはくれないか?」
エジョン 「私は、トッコ・ジンさんと遠足には絶対に行かないわ。あなたと私の間は、ずっと雨なの。だから、そんなこと望んだりしないで!」

そのときヒョンギュが目を覚まします。
ヒョンギュ 「叔母ちゃん、雨が降ってるの?」
エジョン 「いいえ、雨じゃないわ。」
ヒョンギュ 「それじゃ、遠足に行ける?」
エジョン 「もちろんよ。雨じゃないから、向こうで寝なさい。」

ジン 「ク・エジョン。俺達の間の雨が止むまで待つんだ。雨が止んだら、虹が出るだろ。こんな大きな…。」
エジョンは、ジンの言葉を無視してヒョンギュを連れて行きます。


ため息をつくジン…。

そして翌朝、どしゃ降りの雨…。
エジョン 「雨…。雨じゃ、遠足に行く話はできないわね?」

そこに元気よく起きて来たヒョンギュだが…。
ヒョンギュ 「雨だ…。遠足が台無しだ…。」
エジョン 「うちのスパイダーマンは、相当がっかりしたみたいね。漫画のDVDを借りてきて見ようか?」
こっくり頷くヒョンギュ。

そこにドアをノックする音が!
その瞬間、ジンが来たと思い込み顔をしかめるエジョン…。
「まったく…!自分はどれだけすごいと思ってるのかしら、何でも自分のやりたいようにして…。(?)」

エジョンは、怒鳴りながら玄関に向かいます。
「今度は何なの?」と勢いよく開けたドアの向こうには、ピルジュが…。

ピルジュ 「すみません。電話もしないでやって来て…。」
エジョン 「当たったでしょ?ごめんなさい、大丈夫ですか?」
ピルジュ 「ちょっと…。いえ、大丈夫です。(痛そうな顔…)」
エジョン 「すみません…。」
ピルジュ 「いいえ、ちょっと当たっただけですから、本当に大丈夫です。」
エジョン 「それで、電話もしないでどうしたんですか?」
ピルジュ 「あぁ、これ贈り物です。来て下さったお礼に!」


部屋に入ったピルジュは、カメラの箱をテーブルに置きます。
ヒョンギュ 「わぁ、これは何なの?」
ピルジュ 「カメラだよ。」
エジョン 「ヒョンギュが遠足に行ってたら、これで写真が撮れたわね?何とお礼を言えばいいのか…。お茶を入れてきますね。」


ピルジュ 「ヒョンギュ、遠足に行けなくて残念だったな。せっかくスパイダーマンになったのに…。」
ヒョンギュ 「アジュシも子供のときに、スーパーヒーローになりたかったの?」
ピルジュ 「ヒーロー物よりも探偵もののほうが好きだったんだ。ホームズとかルパンとか…。」
ヒョンギュ 「探偵なら、コナンでしょ。アジュシのメガネは、コナンにそっくりだ!」
ピルジュ 「そうか?それじゃ、コナンにそっくりな僕が推理しよう。その美味しそうなキムバプは、君の叔母さんが作ったんだろ?それを僕にもくれるか? (出し渋るヒョンギュ…)あぁ、難問を解くのに役立つんだが…。それじゃ、君がキムバプより好きなものを買ってあげよう。何が好きなんだ?」
キムバプを差し出すヒョンギュ!


二人は、ドーナッツショップに!

ピルジュ 「ここに好きなものを入れていいんだ。さぁ!」
ヒョンギュ 「(一瞬ためらって…)アイアンマン、ごめんよ!」

エジョンの家にセットされたキャンプ道具!
ピルジュは、そこでラーメンを作ります。


エジョン 「こんなことしなくてもいいのに…。」
ピルジュ 「スパイダーマンをピルラインに参加させれば、もっと強力になるじゃないですか? いいところを見せないと…。」
ピルジュの贈り物のカメラでエジョンを撮るヒョンギュ!

ピルジュ 「スパイダーマン!テントは好きか?」
ヒョンギュ 「はい。こっちに来てください。」
テントに入るピルジュ…。

そこにジンから電話がかかって来ます。
エジョン 「…。どうしてこうなのかしら…。もしもし?」
ジン 「遠足に行こう。雨で遠足に行けなかったディンドンを慰めるために、俺がちょっと準備をしてきたんだ。出て来い。」



エジョン 「もう遠足に来てるわ。」
ジン 「何?俺を置いて行ったのか?」
エジョン 「私がいつあなたを連れて行くと言ったの?今遠足に来ていて、とっても楽しいの。」
ジン 「どこへ行ったんだ?」
エジョン 「…でしょ?」
ジン 「そうじゃない。俺も連れて行ってくれるか?今お前の家の前にいるんだ。」
エジョン 「家の前?」
ジン 「お前、今家にいるんだろ?これから、行くからな。」
エジョン 「だめよ。今お客様がいるんだから。」
ジン 「客?あの何とかいう漢医者か?」
エジョン 「あなたは病気だったから、何をしても許してもらったと言ってたけど、私はトッコ・ジンさんが病気で死ぬとしても気にしないわ。ごめんなさい。」
エジョンの様子を気にするピルジュ…。

暗い表情で電話を切るエジョン…。

エジョンは、すぐに笑顔に戻り、鍋のふたを開けます!
エジョン 「できたわよ!」
ピルジュ・ヒョンギュ 「食べよう! ラーメン!」


--------* カップルメイキング放映当日

それぞれの場所でテレビを見つめる人々…。



ピルジュは病院の待合室で…。
インジョン 「緊張してましたんね。震えてたでしょう?それでもカッコいいですよ!」
ピルジュ母は苦悩のため息…。

セリは車の中でテレビを見ています。

エジョンの家には、ジェニーもやって来て! しかし、表情はさまざま…。

ジェニー 「本当に二人とも素敵だわ。」
エファン 「もちろん、トッコ・ジンよりユン・ピルジュだ!」
ジャチョルはため息、ヒョンギュは頭を抱えます。

忌々しそうにテレビを消して立ちあがった途端、胸の痛みに呻くジン…。
「字幕、CG,そして効果音まであるから、ショックが大き過ぎたんだ。心臓がだんだん壊れていくようだ。」



--------* テレビ局

制作部では、打ち合わせが…。

作家 「セリ! 私達、また最高視聴率を出したわよ!」
セリ 「ただ気に入らないカップルに関心が集まっただけよ。掲示板は、不釣り合いだとか退屈だというものがほとんどだったわ。」


PD 「そのほうがいいんじゃないか?今回はあの二人でやって、次のシーズンはゆっくり準備しよう。」
セリ 「それじゃ、私は? MCがいらないじゃない…。」
PD 「オープニングとクロージング、それと中間・中間でのつなぎのコメントをやればいいんだ。二人の気持ちとか雰囲気とか…。」
セリ 「私は声優なの?ただ繋ぎのコメントを言うだけなんて…。」
作家 「しばらくの間だけよ。だから、その間に次の完璧な男性を探すことに力を入れようと言ってるだけよ。」


付き人に怒りをぶつけるセリ…。
セリ 「エジョンオンニを私の番組に出すんじゃなかったわ。馬鹿にしてるわ、ホントに…。」
付き人 「それでも、番組が大ヒットしたんですから…。」
セリ 「何が大ヒットなの?中心の役割も、世間の注目も、ク・エジョンに持って行かれて、私は全然映ってないのよ。10年前の国宝少女のときとまったく同じじゃないの。エジョンオンニに全部取られて…。」
付き人 「あっ、ユン・ピルジュさんです。」
セリ 「ホントに、彼だけは取られたくくないわ。」

ピルジュは、セリに近づいて来ます。
ピルジュ 「カン・セリさん、ちょっと話しをましょう。」

二人は喫茶室へ!


セリ 「この前の私の言葉があなたを混乱させたのかしら?私が真剣かどうか、確かめたいの?」
ピルジュ 「真剣だったとは思っていません。真剣なら、あんな状況で冗談めかして言うはずがないと思います。」
セリ 「冗談だと思ってるの? 好きに考えて無視すればいいわ。」
ピルジュ 「ただ無視して、放っておくわけにはいきません。どうして、あんな緊張の瞬間にわざわざ冗談を言って、人を困惑させたりしたんですか?」
セリ 「エジョンオンニに告白されようとしている大事な瞬間を台無しにしたと、私に文句を言ってるの?」
ピルジュ 「文句を言いに来たんじゃありません。理由が知りたいんです。」
セリ 「エジョンオンニが嫌いだからよ。番組を壊したかった、これで満足?」
ピルジュ 「カン・セリさんは、本当に悪い人ですね!そんな奇麗な顔をして、どうしてそんな悪い心が持てるんですか?」
セリ 「今、私を叱ってるの?」
ピルジュ 「悪いことをしたら、叱られるべきでしょう。二度とあんな悪ふざけはしないでください。」


トイレで涙をぬぐうセリ…。
セリ 「私は、カン・セリよ。どうして私を叱ったりできるわけ…?」

そのとき隣のトイレに少女グループキャンディーズのハ・ルミが…。


ルミは、セリが聞いているとも知らずに、電話で話し始めます。
ルミ 「マネージャーに隠れて、オッパがくれた携帯でこっそりかけてるの。先週、ミュージックコアの最中にハートをオッパに送ったのを見てくれた?ハ・ルミが送ったのよ!オッパ…。とっても会いたいわ。」

セリ 「少女グループが、会社に隠れて恋人と付き合うのは今も変わらないのね。」
そう言って、彼女は昔のことを思い出します。

    <回想シーン>------------------------------
    
    エジョンと一緒に、好きなアイドルグループの男の子を見つめるセリ。
    彼女は、メモ用紙に書いたらラブレターを自動販売機のお釣りの出口に挟みます。



    そこにチャン室長が!
    慌てて、それを取り返し、口に入れるエジョン!
    エジョン 「ガムなんです!」
    チャンM 「ガム?どうしてそれがここに?ダメだ、ダメだ。吐き出せ!」
    その場を逃げ出すエジョン…。

    トイレで…。
    セリ 「どうしよう…。大丈夫かしら…。ごめんね、オンニ。大丈夫?」
    エジョン 「大丈夫よ!」
    エジョンの舌についてしまった青インクに一瞬驚く二人…、でもすぐ一緒に吹き出して^^。
    エジョン 「おかしくないわよ、どうしよう…。」
    セリ 「落ちないんじゃない?」

    ------------------------------

セリは深いため息を…。
「あんなときがあったんだわ…。あのとき、トッコジンと恋愛するのを私が手伝ってあげるって言っていたら、
ユン・ピルジュと放送を始めなかったかしら.…。」

廊下に出たセリは、ルミがチャン室長に叱られているのを目撃します。

チャンM 「何回言ったらわかるんだ?個人の携帯電話は使っちゃいけないと言っただろ?没収だ。」

セリは、一瞬 「捕まったのね。」とニンマリ…。
しかし、すぐにチャンMに声をかけます。

セリ 「チャン室長! こんにちは!」
チャンM 「あぁ。(ルミに)番組の準備をしろ!」
渋々立ち去るルミ…。

チャンM 「アイドルの男女関係を抑えるのが、俺の一番の頭痛の種だ。」
セリ 「あの年ごろは、皆ああなのよ。私達もそうだったわ。」
チャンM 「カン・セリは、ちゃんとしてたじゃないか。」
セリ 「見つからなかっただけよ。」
チャンM 「ハン・ミナは、いろいろやってたな。あのとき、一番人気のあるアイドルグループのリーダーとこっそり付き合っていたんだ。そのせいで、彼らの熱狂的なファンが、俺達に大量の剃刀の刃を送って寄越したんだ。覚えてないのか?」
セリ 「あぁ、それで泣いたことは覚えているわ。」
チャンM 「とにかく、そのときもク・エジョンは本当に煩かった。会社に責任を取らせろだの何だのと言ってきたんだ。そのせいで、俺は本当に大変な目に遭った…。あぁ、ハン・ミナが見つかったら、俺に連絡しろよ。」


セリ 「(独り言)ミナオンニのデートも手伝ってたのかしら?そうよね、エジョンオンニはお節介だもの…。」


--------* エジョンの家

ピルジュ母がやって来ます!

P母 「番組が放送されたんだから、このままにさせておくわけにはいかないわ。まずは家の中に入って、どんな生活をしているのか見なくちゃ…。」

そこにジャチョルが!
ジャチョル 「おや、またやって来たんですか?」
P母 「中に入って話しましょう!話をする前に、無駄なことを省くために、確認したいことがあるの。この家は、ク・エジョンの所有じゃないんでしょう?」
ジャチョル 「月貸しだ。」
P母 「少なくとも年貸しだと思ったのに…。」
ジャチョル 「そうするつもりだったが、最近物価がどんどん値上がりして…。」
P母 「もう結構!中に入りましょう。」


ピルジュ母は、居間に通されます。

エファン 「こんにちは!私は、エジョンの兄のク・エファンです。」
P母 「この子は?」
エファン 「あぁ、私の息子で、エジョンの甥です。ほら、挨拶しろ。」
ヒョンギュ 「こんにちは! ク・ヒョンギュです。」
P母 「どうしてこのオッパは仕事にも行かないで、家にいるの?仕事してないの?」
エファン 「どういう意味ですか?もちろんしてますよ。私は、エジョンのマネージャーです。」
P母 「それじゃ、どっちみちク・エジョンからお金を貰ってるということじゃないの。それで、どうしてオッパの家に住まないで、妹の家に居候しているの?」
エファン 「私は、エジョンと一緒に暮らしているんです。」
P母 「一緒にっていうことは、父親、オッパ、甥まで、ク・エジョンにたかっているわけ?」
ジャチョル 「家族だから、一緒に暮らしているんだ。たかってるってどういうことだ?」
エファン 「そうですよ。どういう意味ですか?私は、マネージャーとしてエジョンをち面倒みてるんです。」


P母 「もう…。ク・エジョンと人間のくず…。アイゴー、どうしたらいいのかしら…。」


--------* ジンの事務所


ムン代表 「韓国映画賞の授賞式に、ジェリー・ハイマー監督が出席するのを知ってるでしょ?この監督の次回作は、スーパーヒーロー物だそうよ。その役の一人に、アジアの俳優をキャスティングするつもりなんですって。トッコの映画がとても気に入ったから、あなたに会いたいと連絡があったわ。」

水を飲み考え込むジン…。


--------* ジェニーの店

ジェソク 「トッコヒョンニムは、すぐハリウッドに行くと思います。ジェリー・ハイム監督の映画に、キャスティングされるんですよ。」
ジェニー 「本当?いつ出発するの?」
ジェソク 「明日の監督とのミーティングで決まれば、監督についてアメリカに行くと思います。」
エジョン 「まだ、決まってないんでしょう?」
ジェソク 「決まったも同然ですよ。トッコヒョンニムの夢は、スーパーヒーローの役なんです。今度の役は、地球を守るスーパーヒーローなんですから。」

ジェニー 「スーパーヒーローって、バットマンとかスパイダーマンみたいな?」
ジェソク 「単独主役じゃありませんから…。でも、X-menみたいに、何人かの一人になるはずです。」
ジェニー 「トッコ・ジンが、X-menのヒュー・ジャックマンみたいになるの?」
ジェソク 「うまくいけば、そうなるかも知れません。」
エジョン 「本当にアイアンマンになるんだ…。」


--------* ジンの家

ヒョンギュ 「アジュシのことを考えて、食べないでいようと思ったんだけど…。ごめんね。」
ジン 「ディンドン、まだ7年しか人生を過ごしていないんだから、そんな周囲のことを気にする必要はないんだ。ドーナツを食べただけじゃないか…。。誘惑と俺への裏切りに勝てなかったからと、自分を責める必要はない。」
ヒョンギュ 「はい。で、これをアジュシに持ってきたんだ。」


ジン 「このドーナツ、漢医者がお前に買ってくれたものか?」
ヒョンギュ 「はい…。」
ジン 「37年間生きて来た俺が、これを食べることはできない。俺には、これは敵が撒いた危険な罠だ。」
ヒョンギュ 「それじゃ、僕が食べるよ。」
ジン 「そうだ。たくさん食べて、運動しろ。俺のような完璧な体になりたかったら、まず背が高くなる必要がある。うちのディンドン、今度会うときには、このくらい大きくなってるかな…?」

ヒョンギュ 「アジュシ、どこかへ行くの?」
ジン 「あぁ、アジュシはスーパーヒーローになるために行くんだ。」


--------* エジョンの家

ヒョンギュの部屋の片づけをしていたエジョンは、ヒョンギュの日記を見つけます。
そこに書かれたジンの反省文を読むエジョン…。
「心臓がドキドキしたから好きなんだと錯覚した、と錯覚していたが、それは俺が間違っていた。ク・エジョン、すまない。」

エジョン 「私に構わず、ハリウッドに行って地球を救って!お願いだから…。」


--------* ジンの家

大きく伸びたジャガイモの芽を見つめるジン…。
「ここに置いて行ったら、お前は萎れて死ぬんだろうな?」



--------* ピルジュの家

ピルジュの家にやって来たPDと作家達は、感嘆の声を!
作家 「本当に素敵だわ。何も手を入れなくてもここにカメラを置くだけでできるわ。」
PD 「ク・エジョンの家の部分は、ジェニーのレストランを使うことにして、自宅デートシーンは、ピルジュの家で撮影することにしよう!」

拍手する作家たち…。


--------* ジンの家

ジェソク 「今日会ったジェリー監督は、かなりキャスティングしたがっていましたから、中国のシン・ルン(ジャッキー・チェン)やチュウ・ユンサン?がやりたがっても、ヒョンニムをもう選んだからと断るでしょうね。」


ジェソクの話を聞かず、子供の遠足の映像が流れるテレビに夢中のジン…。
ジン 「遠足に行くんだろうな。」
ジェソク 「ヒョンニム、渋滞するから早く行きましょう!」

いきなり胸を抑え苦しみ出すジン…。
ジェソク 「ヒョンニム、どうしたんですか?痛むんですか?」
ジン 「おい、ジェソク。病院へ行くぞ。」

うめき声をあげるジン、心拍計は135を!


--------* 病院

半ベソでジンに付き添うジェソク…。医師団も招集されて…。


ジェソク 「とにかく、ムン代表に知らせます!」
ジン 「騒ぎを起こすな。ちょっと監督とのミーティングを延ばすよう言うんだ。」


そこにチャン博士が!
博士 「トッコ、痛むのか?」
ジン 「心臓が張り裂け、張り裂けそうなです、博士…。何とかしてください。」
博士 「まずいくつか精密検査をしよう。準備してくれ!」


--------* ピルジュの家

撮影の準備をするカップルメイキングスタッフ…。

エジョン 「あなたの家、本当に素晴らしいわ。」
ピルジュ 「撮影がなくても、ときどき寄ってください。もし僕のことが心配なら、スパイダーマンを連れてきて構いません。」


--------* 病院

博士 「君は、機能していない。人口心臓が壊れたんだ。もう一度開けてみる必要がある。」
ジン 「それじゃ、10年前の状況に戻るんですか?」
博士 「そうだ。それが壊れていることに気づかなかったら、ある日そのまま倒れていたたかも知れんのだ。ドキドキの歌のお陰で、君は自分の心拍数をいつも計測し、注意し続けていた。だから、完全にダメになるまえにこれを発見できたんだ。できるだけ早く手術ができるよう準備を進める。」



ジン 「成功の確率はどのくらいなんですか?」
博士 「50対50。生きるか死ぬか、ふたつにひとつだ。」
ジン 「あのときにもそう言ったでしょう?それで生き残ったとき、博士は実際は5%の確率だったと、そして、何かの奇跡によって生き延びたんだと自慢げに言ったんです。」
博士 「私が?どうだったかな…。とにかく、君は生きるか死ぬかのどちらかだとしか言いようがない。」


誰もいないジンの家で、萎れて行く一人ぼっちのジャガイモ…。


胸を抑え、待合室にぼんやり座るジン…。

ジン 「俺のハートは、本当にブレイクしてしまったのか…。」

そのとき、彼のことに気づいた人達が、 「トッコ・ジンじゃないか?」と集まって来ます。
ジン 「そうだ。俺はトッコ・ジンだ!トッコ・ジンだ。」

サングラスをかけ、立ち上がったジンに、一人の少女が声をかけます。
女の子 「トッコ・ジンさん!トッコ・ジンさんでしょ?」
ジン 「はい、そうです。トッコ・ジンです。」
女の子 「私、オッパのファンなんです。私にサインをしてください!」
ペンを持った彼の周りには、人垣が!



慌てて駈け寄るジェソク…。
ジェソク 「すみません、すみません!行かなくてはいけないので、すみません!」
ジェソクを止め、ジンはサインを続けます。

そしてジンは言います。
「数が多過ぎて、とても全部はできません。こう書いておいてください。
 トッコ・ジン、to your heart!」
喜ぶファン達…。


--------* ピルジュの家

カメラの前で料理をするピルジュとエジョン…。

エジョン 「とても上手ね。」
ピルジュ 「練習したんです。」

エジョンは、ボールの中のジャガイモに目を止めます。
ピルジュ 「ポテトサラダを作るつもりですが、好きですか?」
エジョン 「いいえ、本当にジャガイモは嫌いなんです。」
ピルジュ 「そうなんですか?それじゃ、これは避けておきましょう。」

エジョン 「そうね。」


-------* ジェリー監督とのミーティング

監督 「私は、世界で最も重要な監督です。この映画は、大金を生み出す可能性があります。たくさんのキャラクターがいても、あなた、あなた、トッコ・ジンは、けた外れに重要な一人なんです。あなたと僕とで、この映画を世界に送り出すことができるんです。そしてあなたを国際的なスターにするんです。さぁ、どうですか?やりますか?」

ジンは、 「サンキュー!」と手を差し出します。

ミーティングが終わって…。

ムン代表 「こっちのことは、私がすべてを処理するわ。トッコは監督と出発するのよ。」
ジン 「大韓民国映画賞の大賞を取るのは間違いないんだろ?それを受け取っててから出発する。そうだ。俺は、最高にカッコいい俺のイメージを皆の記憶に残したいんだ。」



-------* PD,作家、ムン代表…

作家 「私達の制作部は、ク・エジョンさんがMBSの大韓民国映画賞の司会になれるよう頑張っているんです。」
PD 「そうなんです。我々のプログラムのイメージのためにも、ク・エジョンさんのイメージを変える時期だと感じているですよ。だから、この機会を逃さないよう社長にまで話しに行ったんですよ。」
ムン代表 「授賞式に着て行くドレスのイメージだけで、簡単に自分のイメージを変えた有名人もたくさんいるわ。十分神経を使って、そのための準備をするわ。」
作家 「ラグジュアリーで気高く…、ムン代表みたいにね?」
ムン代表 「わかりました。」
PD 「それと、これを、番組の中で使わせてください。ク・エジョンさんとユン・ピルジュさんのカップル電話です。放送中に見せるので、彼女の電話とこれを取り換えてください。」
ムン代表 「あら、この製品、トッコがCFをやったものだわ。前より明るくてスリムになったのね。」


-------* ドレスショップ?

タキシードに着替えたジン…。
そこにエジョンが…、一瞬彼に見とれ、慌てて通り過ぎるエジョン。


ジンは、エジョンのあとを追います。

ジン 「ク・エジョン!覗き見が楽しいか?」
エジョン 「誰が覗き見なんか…。」
ジン 「ク・エジョンの今日のドレスも素敵だ。お前がプレゼンターをやると聞いた。ひょっとして、大賞か?」
エジョン 「(首を横に振って)子役賞です。まさか、トッコ・ジンさんは子役賞には選ばれないでしょ?」
ジン 「レッドカーペットを歩くときに転ぶな。」
エジョン 「ヒールが高過ぎて、転ぶんじゃないかと心配で…。」



ジンは、エジョンに近づき、顔を高く上げさせます。
ジン 「レッドカーペットの上は、プライドを持って歩くんだ。自分が世界で最高にきれいだと信じて、顔を高く上げて歩くんだ。」



エジョン 「今日は素敵な格好だから、自信を失わず少し自慢げに歩くわ。こんな格好だと、安っぽく見えないでしょ?」
ジン 「カエルの衣装を来ていたときでも、そうは見えなかった。俺が見たカエルの中で、お前が一番ラグジュアリーだった。」
エジョン 「ありがとう…。」
ジン 「一生懸命飛び跳ねろ! あっ、ク・エジョン…。今日の俺はカッコいいか?俺は今日、最高にカッコよくなきゃいけないんだ。大韓民国の誰も、トッコ・ジンはカッコ良くないと言わせないようにな…。」
エジョン 「カッコいいわ。トッコ・ジンさんは、チジリのトンコ・ジンだったときでも、カッコよかったわ。」
ジン 「当たり前だ。俺がカッコよかったことを覚えておくんだ、ク・エジョン。」

そう言って、ジンは去って行きます。

エジョン 「(ため息をつきながら…)あぁ…。カッコよくても、忘れなくちゃ…。」


-------* 映画賞授賞式

ジンはレッドカーペットを歩いて会場へ!


控室のセリ…。
付き人 「オンニは、最後から2番目です。1着しか着ないのに、どうして全部ドレスを持って来たんですか?」
セリ 「奇麗なドレスを他の人に着られないように、全部借りてきたのよ。」

そこにジンが入って来ます。
セリ 「みんな出てってくれる?」



セリ 「どうしたの?」
ジン 「次の映画…、その撮影でハリウッドに行く。スピーチの中でそれを発表するつもりだ。知らないと、お前が驚いた反応をするかもしれないだろ。だから、教えに来たんだ。」
セリ 「大舞台で大きな賞を取るときに、そんなことを発表したら、台無しになるわよ。」
ジン 「しなければならないんだ。今日は、人生で一番カッコ良くなければならないんだ。」

エジョンは、別の控室に…。

ジェニー 「本当に奇麗だわぁ…。」
エジョン 「シンプル過ぎない?」
ジェニー 「いいえ…。」
ピルジュ 「本当に奇麗です。」
エジョン 「本当に? ありがとう。 あぁ、賞を受けるわけじゃなくて、ただあげるだけなのに、本当に緊張するわ。どうしよう…。」
ジェニー 「どの賞をあげるの?」
エジョン 「子役賞…。私がこんなに緊張してたら、賞を受ける子供はどうなるのかしら…。」

ピルジュは、エジョンの手を取り、ツボを押します。
ピルジュ 「緊張しているなら、こうすると効果があります。」
エジョン 「心を落ち着かせるツボですか?」

そこにスタッフがエジョンを呼びに来ます。

ピルジュ 「僕は、観客席で見ています。」

エジョンは、ジェニーと舞台裏へ!
途中、キャンディーズを見つけたエジョンは、 「アンニョ~ン!」と挨拶します。
そして、チャン室長にも…。

チャンM 「おぉ、ク・エジョン!最近、本当によくやってるな。こんなステージまで出て、プレゼンターとはな。これも、カップルメイキングの制作部が後押ししたのか?」
エジョン 「はい…。子供達(女の子たちに向かって)、頑張って!」

チャンM 「お前のせいで、カップルメイキングを外された子に、頑張れと本気で言いたいのか?」
エジョン 「それを私のせいというのは…。チャン室長は、どうして全部私のせいだと思うんですか?」、
チャン室長 「ク・エジョン。奇麗に着飾ってるからって、俺にそんな口を聞くのか。ク・エジョンは、何か間違いをしても許される、そんなレベルじゃないんだ。奇麗なドレスを来ているからって、人にそんな口をきけると自分を勘違いするな。」
エジョン 「今日は、理由もなく頭を下げるつもりはありません。行きましょう、オンニ。」

紙コップのコーヒーを見つめるチャン室長…。

そしてエジョンは、廊下でチャン室長にコーヒーをかけられます。


チャン室長 「ク・エジョン、すまない。どうすればいい?奇麗なドレスが汚れちゃったな。だから、そんなドレスは似合わないと言ったんだ。」

セリの控室に、スタッフが飛び込んで来ます。
スタッフ 「カン・セリさん、出演者の一人に問題が起きまして、彼女の代わりに出ていただけませんか?」
セリ 「私は歌いに来たのに、どうしてプレゼンターを?」
スタッフ 「お願いします。最初の子役賞なので、本当に急いでいるんです。」

ジン 「子役賞…?」
セリ 「ドレスをチェックしなくちゃ…。スタイリストはどこなの?」


「カン・セリさんが行きます!」と連絡するスタッフ…。
ジン 「子役賞の担当は、ク・エジョンさんじゃないのか?」
スタッフ 「はい。」
スタッフは、慌ただしく出て行きます。

部屋を出たジンは、ジェニーがチャン室長に詰め寄る現場を目撃します。


ジェニー 「チャン室長、わざとやったんでしょう?」
チャンM 「手がすべっただけじゃないか。」
ジェニー 「どうしてエジョンにこんなことするの?」
チャンM 「俺が何をしたんだ?なぜだ?どうしてそう思うんだ?」
ジェニー 「あまりにもひどすぎると思わないの?」
チャンM 「ただ手に持っていたのが、滑っただけだろ。」

ジンは、人気のない階段に座っているエジョンを見つけます。



エジョンを見つめるジン…。
エジョンは、ドレスのシミを手で隠します。

ジン 「こんな日に、こんなドレスを着て、こんなものを零して…。何て無駄なことだ(情けない?)」
エジョンの腕に目を止めるジン。
ジン 「火傷したのか?」
エジョン 「はい。でもたいしたことないわ。冷たい水で冷やしたらよくなるから…。こんなドレスを着て、こんなところに来るんじゃなかった。カエルの衣装で飛び跳ねているほうが、私に合ってるんだわ。」
ジン 「傷が残るかもしれない。急いで行って薬をつけろ。」


豪華なゲストを迎え、授賞式は時間通りに始まります。



チャン室長のあとつけ、彼を殴りつけるジン…。



-------* エジョンの家

エジョンの手当てをするピルジュ…。
ピルジュ 「傷跡は残りませんが、しばらくヒリヒリします。」
エジョン 「オンニ、どうして電話したの? 私のせいで、賞が見られなくて…。」
ピルジュ 「僕は、ク・エジョンさんを見に行ったんですよ。」


ジェニー 「チャン室長、あの人、どうして今あんなことをするのかしら…。国宝少女が解散したのは、あなたのせいじゃないじゃない。あれは、セリとミナの問題……。」
慌てて黙るよう合図するエジョン…。

ジェニー 「あっ、賞はもう終わったわね。」

居間では、ジャチョルとエファンがテレビを見ています。
そこにエジョン達が…。

ジャチョル 「エジョン、トッコ・ジンのことをテレビでやってるぞ。」

みんなは、テレビのニュースを見つめます。
アナウンサー 「トッコ・ジンさんは、授賞式に出席しませんでした。監督とうまくいっていなかったという噂があります。映画ファイターの役で、大賞の受賞が予定されていましたが、トッコ・ジンさんは…。」


-------* ジンの事務所

駆けつけた大勢の記者…。

ジェソク 「待ってください。トッコ・ジンさんは、ここにはいません。ここにいても無駄ですから、どうかお帰り下さい。」
記者 「ちょっと!突然授賞式に出なかった理由は何ですか?映画が気に入らなかったんですか?」
記者 「彼とファイターの監督との間に確執があったと聞きましたが、そのせいですか?」
ジェソク 「申し訳ありません。今は何もお話しできません。」



そのとき、ムン代表からジェソクに電話が…。


-------* 病院

ムン代表は、入院したチャン室長の病室に…。

ムン代表 「会社の前に、記者が大勢いるんでしょう?」
ジェソク 「すごいですよ。」
ムン代表 「今は説明できる状況じゃありませんとだけ言っておきなさい。私は先にこっちを片づけるわ。で、トッコは?」
ジェソク 「家にいるはずなんですが、電話に出ないんです。」
ムン代表 「何としても彼に連絡して、事が収まるまで大人しくどこかに隠れているように言うのよ。記者達が自宅に来る前に…。」


-------* エジョンの家

エジョン 「オッパ、どうしたの?」
エファン 「ジェソクが、すぐトッコ・ジンの家に行って、彼がいるかどうか見てきてくれと言って来たんだ。式の会場で、誰かを殴ったらしいんだ。」
エジョン 「何ですって?殴った?」
エファン 「あぁ。記者が集まって来る前に、彼を家から連れ出すように言われたんだ。だが、俺の言うことを聞くかどうか…。」
エジョン 「オッパ! 私が行くわ。」
エファン 「お前が、どうして?」
エジョン 「ちょと確認することがあるの。私が行くわ。」


-------* ジンの家

警報装置を解除するエジョン…。
エジョン 「あっ、まだ6090だわ。 トッコ・ジンさ~ん!…。」

そこにジンが。


エジョン 「一体何があったの? トッコ・ジンさんが、人を殴るなんて…。」
ジン 「お前にインタビューされたくない。疲れてるんだ。」
エジョン 「問題を起こしたりしちゃいけないでしょ。ハリウッドに行って、あなたの夢だったカッコいいスーパーヒーローになって地球を救うんでしょう…?」
ジン 「俺は行かない。俺が守らなくてもちゃんと回っている地球の代わりに、俺が絶対に守らなければならないものが、ここにある。 俺は今日カッコよくやり過ぎて、とても疲れてるんだ。」

そう言ってジンはエジョンに近づくと、彼女をすがりつくように抱きしめます。

エジョン 「何をするの?」
ジン 「じっとしてろ。カッコよくい続けるためには力が必要なんだ。充電~!」



第11話に続く!
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