最高の愛 第12話 あらすじ

  2011年6月9日放映

  英語字幕からの翻訳ですので、
  本来のシナリオとは違います。
   
  ブログに戻る


--------* エジョンの家

車の中で眠っているジンを見つめるエジョン…。
「何て悪い奴…。充電!」

気配に気づき窓から身を乗り出したジンは、エジョンにキスを!

一人寂しげに帰るピルジュ…。

--------* エジョンとジン :車の中

エジョン 「深夜映画を見たかったけど、もう行くには遅過ぎるわね。」
ジン 「そうさ。ほとんどの人間は、家に帰っている時間だ。」
エジョン 「それじゃ、外に食べに行く? でも、遅いからどこも開いてないかもしれないわ。」
ジン 「ないさ。ほとんどの人間は、家にいて食べている時間だ。」
エジョン 「遠足に行くには遅すぎるみたいだから、とにかく家に帰りましょう。」
ジン 「俺の家に行くのはどうだ?俺の家には、食べ物もたくさんあるし、映画も見られるし、楽しめるぞ。あっ、見せたいものもある。きちんと見せたいんだ。」
エジョン 「何をきちんと見せたいの?」
ジン 「ジャガイモだ。俺が育てたジャガイモをお前にきちんと見せたいんだ。どうした? 俺がお前に俺の体を見せるとでも思ったのか?もちろん、それもできるぞ…。」
エジョン 「結構よ! とにかくドライブしましょう!夜景を見るのも、遠足だと思えるでしょ?」
ジン 「遠足なんか恐ろしく(더럽게)退屈だ…。」

ため息をつきながらエンジンをかけるジンの手に触れるエジョン…。
エジョン 「恐ろしく退屈だと言ったから…。」
ジン 「いや、恐ろしく楽しくなってきた!」
いきなり笑顔が戻るジンですが、そのときガソリンのエンプティランプが点滅していることに気付きます。

ジン 「おや?ガソリンが切れそうだ。早く家に帰らないと、途中で止まってしまうぞ…。」
エジョン 「このビルを右に曲がると、ガスステーションがあるわ。そこで満タンにして出かけましょ!」
ジン 「いつそれを見たんだ?」

エジョンは後ろの座席にあったブランケットを!
ジン 「何だ?」
エジョン 「二人一緒のところを見られたら、困るじゃない…。だから、これをこうして…。」
と、ブランケットを頭から被るエジョン…。
ジン 「おい、見られたくなかったら、ただ頭を下げていればいいじゃないか…。」
エジョン 「こっちのほうが安全だから、これがいいのよ。出発~!」


-------* ガソリンスタンド

店員 「いくらお入れしましょうか?」
ジン 「5万ウォンで!」
店員 「あっ、トッコ・ジンさんでしょ?」
「はい…。」と返事するジン、エジョンはブランケットの中…。


店員 「あなたの大ファンなんですよ。5万ウォン、お入れします!」

車の後部で中を覗きこむ他の店員…。
店員2 「彼の隣、人間だよな?」
店員3 「女のようだけど…。カン・セリじゃないのか?」

それを聞いてモゾモゾするエジョン、ジンは彼女の手を握り締めます。

店員 「はい、終わりました。その人友達でしょ?暑いのに、どうしてブランケットを被ってるんですか?」
ジンは軽く会釈をして、車を発進させます。

彼らを見送る店員達。
店員 「おい、あれは女だろ?女…。」


-------* 車の中

エジョン 「ブランケットがなかったら、大変なことになっていたわ。私達の仕事って、ジレンマが多いわね。真夜中のドライブ遠足も気軽にできないなんて…。本当に緊急のときに備えて、もっと大きなブランケットを用意しなくちゃいけないわ。」
ジンは何も答えず、エジョンの手をギュッと握りしめます。

ジン 「悩んだり苦しんだりしないで、とにかくじっとしてろ。」

通りを見ていたエジョン…。
エジョン 「トッコ・ジンさん、ちょっとあそこで止めてくれる?」
ジン 「あそこで降りるのか?」
エジョン 「あそこのコンビニで、何か食べ物を買いたいの。トッコ・ジンさんの家の冷蔵庫には、食べ物なんかあまりなかったでしょ。私達、何か美味しいものを買って、トッコ・ジンさんの家に遠足に行きましょう!」
ジン 「(嬉しそうに)そうか?オーケ~~~!!!」



-------* ジンの家

ジャガイモを見つめる二人…!
エジョン 「これが本当に私があの時持ってきたものなの?」
ジン 「そうだ! 特別なトッコ・ジンが育てたから、品質も特別なんだ。さぁ、見てみろ。すっと伸びたエゴイスティックな背丈に青っぽい色が特別なんだ。」
エジョン 「口を開けば、自分の自慢ばかり…。私はあの時何個か持ってきたはずだけど、どうして一つだけ育てたの?」
ジン 「残りは処刑されたんだ。」
エジョン 「よく育ったところを見ると、花が咲くかもしれないわ。」
ジン 「そうだ。俺がちゃんと育てて、ジャガイモの花見をさせてやる。」
エジョン 「それじゃ、トッコ・ジンさんの後ろにジャガイモがこんなふうに咲くのね?」
と、顔の横で手をヒラヒラさせるエジョン…。ジンも同じことを!
ジン 「ディンドン!」

楽しそうに笑い合う二人…、エジョンはジンの顔をじっと見つめます。
ジンは、エジョンの手を握り、顔を近づけて…。

そのとき突然玄関のチャイムが!

ジン 「どうしてこんなときにディンドンなんだ?」
ジンは、モニターに映るジェソクにドアを開けます。

酔ってフラフラのジェソク…。

ジェソク 「ヒョンニム!」
ジン 「どうしたんだ?」
ジェソク 「ヒョンニムのことを思っていたら、あまりにも可哀想で酔ってしまったんです。」
ジン 「それなら自分の家に帰ればいいのに、どうして俺のところに来たんだ?」

ジェソクは、いきなりジンにすがりつきます。
ジェソク 「ヒョンニム~!」
ジン 「おい、どうしたんだ?」

その光景に驚くエジョン…。

ジェソク 「いっそ誰かに話せたらいいのに…。僕の心を誰にも言えないなんて…。」
エジョン 「心!?!」
ジン 「何を言っているんだ?落ち着け…!ジェソク、ほら、水を持って来てやる。」

そう言って突き放すジンの胸を鷲掴みにするジェソク…。
「ずっと僕の傍にいてください。お願いですから…。ヒョン!」

エジョンは、思わず立ち上がり、二人を指差します!
エジョン 「ソクさんとトッコ・ジンさんは…。どうしよう…。(しゃくりあげて…)」
ジン 「そんなんじゃないんだ。」


ジンは、必死でジェソクを引き離そうとします。
それでも離れないジェソク…。
エジョン 「止めなさいよ。彼が痛いじゃないの。ジェソクさん、しっかりして!」
ジェソク 「エジョンヌニム、どうしてここに?こんなところを見ちゃいけないのに…。」
エジョン 「ジェソクさん、大丈夫よ。あなたのその愛する気持(?)、よくわかるわ。」
ジン 「そんなんじゃないんだ。おい(ジェソクに)、しゃんとして家に帰れ。さっさと行くんだ!」
エジョン 「そんなことしちゃだめよ。自分の気持ちを告白しに来るのは、どんなに辛かったか…。」



ジン 「そんなんじゃないんだ、違うんだ!」
エジョン 「それじゃ、どうして彼はこんなに悲しんでいるの?」
ジン 「ただ、人に言えない辛いことがあるん。少し寝かせれば、しっかりするだろう。」

ジンは、ジェソクを抱えて2階に連れて行きます。

ジェソク 「死なないでください。死んじゃいけません。死なないで…。僕ちゃんとやりますから…。」

思わず胸が熱くなるジン…。

ジンは、下でジャガイモを見ているエジョンを振り返ります。
彼の視線に気づいて立ち上がるエジョン…。
エジョン 「ジェソクさんを面倒見てあげてね。私、ジャガイモを見たから、帰るわ。」
ジン 「ク・エジョン、すまない。」
エジョン 「何が?」
ジン 「ジャガイモだけて、お前が本当に見たかったものを見せられなかった…。」
吹き出すエジョン…。
ジン 「俺はCFの契約があるから、みゃみに露出はできないんだ。」
エジョン 「残念だわ。頭のてっぺんからつま先まで、何十億も貰ってCF撮影をするその素敵な身体を鑑賞できると思ったのに…。」
ジン 「ちょっとだけ覗いて見るか?」
エジョン 「いいわよ。帰るわ!」

エジョンは、ニッコリほほ笑んで出て行きます。

涙を浮かべ、ため息をつくジン…。
ジン 「俺は、世界で最も我儘で最低の男だ。」

一方、家でラーメンをじっと見つめるピルジュ…。


-------* ジェニーの店

エファン 「ジェソクは何か問題を抱えているんだ。あんなに酔って、挨拶もしないで帰るとは…。」
ジェニー 「彼、悲しそうだったわ。」
エファン 「かなり酔ってたからな…。」
ジェニー 「私のせいよね?私のことを本気で好きなんだわ。ずっと彼のことをファンとして見ていたけど、彼の心は傷ついていたはずよ。これからは、彼を男として扱うべきかしら?」
エファン 「そんなのだめだ。俺はどうなるんだ?」
ジェニー 「オッパに何の関係があるのよ!」
エファン 「何だと? 3年前の雪の夜のことを忘れたのか?」
ジェニー 「えっ…、何のことよ!」
エファン 「何? 本当に覚えてないのか? お互い抱き合って、ワインを飲んだ夜のこと…。暗闇の中で急に力が抜けて、俺達は…。」
ジェニー 「止めて!だらか何だというの?わかった、あったわ。でも私達は特別な関係じゃないじゃないの。」
エファン 「俺は、待ってたんだ。あの夜からずっと、お前の男になるのを待ち続けてきたんだ。」
ジェニー 「(笑いだして)誰が?オッパが、私の彼氏になれると思ってたの?」



エファン 「それじゃ、レストランで何かあるたびに、どうして俺に電話してくるんだ? 雪が降れば、雪かきをしろ、落ち葉を片づけろ、壁を塗れだのと言われて…。それでも、お前は俺のことを何とも思わないのか?」
ジェニー 「オッパは時間がたくさん余ってると思ったから頼んだのよ。」
エファン 「それじゃ、ジェニー様、どうしてあの夜、ワインで酔ったんだ? 悪い女だ…。あぁ、もうひとつだけ言いたいことがある。ジェソクとは絶対に一緒にワインを飲むなよ!」
出て行くエファン…。

ジェニー 「彼を利用し過ぎたのかしら…。これまでのことの償いをしなきゃいけないの!?!」


-------* ジンの家

ジェソク 「昨日は飲み過ぎてしまって、どうやってここまで来たのか覚えてないんです。何か失敗しませんでしたか?」
ジン 「いいタイミングで来て、俺のスケジュールを乱すのを防いでくれた。俺のマネージャーらしく…。」
ジェソク 「それなら安心しました。酔っていたからか、ク・エジョンヌナがいたような気がしてたんです。」
ジン 「そうだ。ク・エジョンがいたんだ。」


ショックのあまり、手にしていた靴を落とすジェソク…。
ジェソク 「はい……。」
ジン 「彼女はまだ俺の症状を知らないんだから、俺がタイミングを見計らって彼女に話すまで、気をつけろ。」
ジェソク 「はい…。ムン代表には?」
ジン 「ムン代表にも、今が話すタイミングだろう。やってもらうことがいろいろあるから。」


-------* ジンの事務所

ムン代表 「(涙を浮かべて…)手術の成功の確率はどのくらいなの?」
ジン 「低い…。知らない方がいい。タイミングが悪いようなら、後にしようか?」
ムン代表 「我慢できるわ。メソメソ泣くのは、トッコにも私にも似合わないじゃない!」
ジン 「オーケー!」
ムン代表 「グッド!」
ジン 「それじゃ、聞いてくれ。CFの契約に目を通したが、もし俺が死んだら…、俺の弁護士と話しあって…。」
ムン代表 「止めて!そういうことは全部私に任せて…。あなたは、絶対に生きると信じなきゃだめよ。こんな状況でも少しも怯えないで…。トッコ、あなたは本当に最高よ!」
ジン 「そうだ、俺はトッコ・ジンだ!」


ムン代表 「それで、ク・エジョンさんとのことはどうするつもりだったの?二人のことがバレたら、トッコもク・エジョンさんもおしまいよ。」
ジン 「そうだろうな。最悪のスキャンダルになるだろう。だが、これが俺の最後だとしたら、最悪ではなく最高になるかもしれない。人が死んだら、人は非難せず、それを美しいと考える。俺がク・エジョンを好きだと言って生きていれば、俺達はおしまいだが、俺が死んで、だれかが俺がク・エジョンを好きだったと言えば、俺達の愛は美しいものになるんだ。」
ムン代表 「それがイメージというものよ。」
ジン 「だから、俺は自分の最高のイメージを守る必要がある。そして、もし俺に何かあれば、俺はすべてをク・エジョンに残したい。」


-------* エジョンの家

ジェニー 「おかしくなったの?今ようやく蘇りかけているのに、トッコ・ジンと一緒だなんて…。」
エジョン 「おかしいことはわかってるけど、どうにもならないのよ。」
ジェニー 「それでも、彼のことが好きなの?」
コックリと頷くエジョン…。
ジェニー 「1ヶ月だけだと条件をつけ、長く一緒にいるつもりも、公にするつもりもない。こんな条件があっても、それでも好きなの?」
また頷くエジョン。

ジェニー 「ユン・ピルジュさん…、番組は?」
エジョン 「ユン・ピルジュさんとは、何があっても話をしなくちゃいけないけど、彼に申し訳なくて、どう話せばいいのかわからないの。」


-------* ピルジュの家

一人ジグソーパズルをするピルジュ…。
彼は、最後のひとつがないことに気づき、あちこち探し始めます。

そこにエジョンが…。
エジョン 「漢医院に言ったら、具合が悪いから来ていないと言われたんです。ここに来るのは厚かましいと思ったんですが、知らないふりもできなくて…。」
ピルジュ 「お入りください。」


エジョンは、テーブルの上のカップ麺の入れ物に気づき、
エジョン 「ラーメンばかり食べてないで、私が果物を持って来たので、これを食べてください。」

そのとき、パズルの最後のピースを見つけたピルジュは、果物かごをひっくり返して…。
突然のことに驚くエジョン!


ピルジュ 「あぁ、見つかった…。」
怖々、転げ落ちた果物を拾うエジョン…。
エジョン 「怒ってたんですね。私が来なければよかったのに…。余計腹が立ったんでしょ、ごめんなさい。」
ピルジュ 「そうじゃないんです。」
エジョン 「怒って当然なんです。私が、ユン・ピルジュさんにひどいことをしたんですから。」

慌てた拍子に、今度はバナナを踏んでしまうピルジュ…。

エジョン 「私、もう帰ります。ごめんなさい。」
ピルジュ 「そうじゃないんです、ク・エジョンさん!」

と、今度は、帰ろうとしたエジョンの足をひっかけてしまうピルジュ……。

エジョン 「本当に帰ります。」

ピルジュ 「怒って果物を放り出したり、わざとそれを踏んだんじゃないんです。これ、これを見つけたので失敗してしまったんです。あなたへの僕の気持ちを整理しようとしていたんです。最後のひとつが見つからなかったんですが、エジョンさんが来たので見つかりました。」
エジョン 「本当ですか?」

テーブルに座って、説明するピルジュ。
ピルジュ 「ほら、ここだけ空いているでしょ。できた。ラーメンばかり食べるのに、飽きていたんです。果物をありがとうございました。」
エジョン 「お礼を言われると、余計申し訳なくて…。責められるほうがいいわ。」
ピルジュ 「それじゃやってみましょうか?僕は、やると言ったらやるんです。ク・エジョンさん、こんなものを持ってきたからって、それで済むと思ってるんですか?こんなものいりません。」
そう言って、果物かごを投げる真似をするピルジュ…。

が、すぐ笑顔に戻って^^
ピルジュ 「こうしてみるのもいいですね。母が見ているドラマで見たんです。今、彼らがなぜそうしたのかわかりました。」
エジョン 「ごめんなさい。」
ピルジュ 「もう十分吐き出しましたから、謝る必要はありません。それに、番組はもう始まってしまいましたから、それを投げだすより、ゆっくりとひとつずつ中に戻して、面目が保てるようにしましょう。」
エジョン 「本当に、具合は悪くないんですか?」
ピルジュ 「僕は病気じゃありません。サボっただけです。心配しないでください。果物ありがとう。」
エジョン 「それじゃ、うまくサボってください。ユン・ピルジュさん、気をつけてね。ありがとう。」


笑顔でエジョンを送り出したものの、悲しげなピルジュの表情…。
それを振り切るように、部屋の片づけを!
ピルジュ 「そうだ。最後のピースを入れたように、すべて終わったんだ。」


-------* テレビ局

エファン 「うちのエジョンが、セクションTVのレポーターに?」
PD 「番組のアナウンサーが、出産で…、その間だけなんだが…(?)。」
キムPD 「うまくやれば、定位置を貰えるかもしれない。そうでしょう?PD。そういえば、エジョンさんは、朝の場組でレポーターをやっていなかったか?船に乗ってイカを獲っているのを見た記憶があるが…。」
エファン 「その通りです。そのときエジョンは、貝を獲ったり、山で豚を捕まえたりもしたんです。」
キムPD 「それはいい、それはいいぞ。今回は、スターのニュースを引き出すんだ。」
エファン 「わかりました。頑張ります、ありがとうございます!」


-------* ジンの家

エジョンから新しい仕事の話を聞くジン…。

ジン 「レポーター?ク・エジョンが、セクションTVの…レポーター…? 問題を起こしまくって追いかけられているお前が、今度は彼らを追いまわすのか?恥ずかしげもなくそんなことができるのか?」
エジョン 「私は、追いかけられる気持ちがよくわかるじゃない。だから、私ならより人間的に有名人を追いかけられると思わない?」
ジン 「人間的にやるなんてことが簡単にできるものか。昨日別れたばかりの人間に、いつ別れた、どうして別れた、浮気はしていなかったかなんてことを、聞かなきゃならないんだ。追いかけられるより辛いはずだ。」
エジョン 「そうなのよね。でも、頑張らなくちゃ…。特に、カップルメイキングを降りるんだから…。」
ジン 「(嬉しそうに)本当か?」
エジョン 「当然でしょう。続けたら、ユン・ピルジュさんにあまりにも失礼だわ。番組のためにしていた人じゃないんだから。」
ジン 「漢医者も何も得なかったわけじゃない。病院はただで宣伝できたし、奴も有名になったんだ。」
エジョン 「(笑って)トッコ・ジンさんは、CFのためには偽のデートをするかもしれないけど、ユン・ピルジュさんは、そういう人じゃないのよ。」
ジン 「あぁ、そうか…。トッコ・ジンは偽善の塊で、漢医者は純粋の塊…。それでも俺のところに来たところを見ると、お前は俺が本当に好きなんだな。」

エジョン 「えぇ、好きよ!」
ジン 「(困った表情で)そんなに好きだとは、面倒だな。」
エジョン 「心配しないで!延長を頼まれてもそうしないし、本気だと言われても、私は自分のやり方で楽しむだけだから…。」
ジン 「楽しむつもりだと言うなら、どうしてディンドンを連れて来たんだ?」
エジョン 「あなた達二人は仲良しなんでしょ。友達と遊んだら?私はジャガイモを見て来るわ。」
席を立つエジョン…。

ジン 「彼女を楽しませたいが、家にいる以外行くところがない。ディンドンはあれを見過ぎじゃないか?」

ジンは、アニメを見ているヒョンギュのところへ。
ジン 「ディンドン!自分の7歳の友達と遊ばないのか?帰らなくていいのか?」
ヒョンギュ 「僕はここがとっても好きなんだ。ゲームもあるし、テレビも本当にすごいし。」
ジン 「これを最後まで見るつもりか?」
ヒョンギュ 「これは、まだ1本目だよ。30巻あるんだ。」

がっかりして、リモコンのあったソファの上に座ってしまうジン…。
消えたテレビの画面に、ヒョンギュは首をかしげます。
ジン 「どうして、テレビがひとりでに消えたんだ?壊れたのか?」
ヒョンギュ 「リモコンはどこへ行ったんだ?」

そっとリモコンを取り出そうとするジン、ヒョンギュはそれに気付いて…。


ジン 「ディンドン!面白いものを見せて欲しいか?」
ジンは、舌を出して面白い顔を…!」
喜ばないヒョンギュに、仕方なくリモコンを渡すジン…。
しかし、ヒョンギュは気配を察知し、テレビをつけようとした手を止めます。

ジン 「見ろ!見たいのなら、見ればいい。7歳の子供はそれでいい。」
ヒョンギュ 「見なくていいんだ。今日1話見たから、残りは今度見ればいいんだ。」
ジン 「30話あるんだろ?いつか見られない日があるかも知れないから、とにかく今まとめて見ておけ。」
ヒョンギュ 「どうして?」
ジン 「ディンドン、誰でも30話全部を毎日見る時間を与えられたわけじゃない。だから、見られるときに見ておくんだ。俺もちょっと我慢がきかなかった(?)」

ジンは、そっとエジョンを振り返ります。



-------* ジンの事務所

ムン代表 「私達の方から先に、インタビューを通して破局を発表することにしましょう?」
セリ 「その日、私はブログにそのことをアップするわ。」
ムン代表 「こうすることを誰にも知られてはいけないわ。(?)」
セリ 「しばらくインタビューは受けないで、公の場所に出るときには、少しやつれた顔を見せる…。私はそうすればいいんでしょ?」

ムン代表 「そうよ。トッコは、海外で撮影に行っていると言えばいいわ。」
セリ 「ホントの撮影はさせないで!もし破局を発表してあなたが海外に撮影に行ったら、私があなたを傷つけたように見えるわ。」
ジン 「目に嘘の涙をためて空を見上げている写真なんかアップしないでくれよ。それと、バックグラウンドに、バラードの曲も止めてくれ。」
ムン代表 「お互いを傷つけることなく、だいぶ前にそれぞれ別の道に進んだということにしましょう!嘘じゃないでしょ?CF契約のことは、私達の側ですべて処理するわ。さぁ、計画通りやっていきましょう!」

ムン代表達は、握手して部屋を出て行きます。

セリ 「トッコ・ジンさんの恋人として、私はイメージが上がったわ。あなたも私のせいで落ちなかったでしょ。」
ジン 「俺達は、互いをうまく利用し、それをうまく保って来たんだ。」
セリ 「すべての点で最高のふりをして、それが似合っていたトッコジンが、あなたの好きな誰かさんのために、地に落ちるのを見ることになるとは思わなかったわ。」
ジン 「俺がク・エジョンといることで破滅すると心配しているのか?」
セリ 「心配いらないでしょ?もし落ちて行くと感じたら、彼女と別れるでしょ?」
ジン 「俺は落ちることはない。空を突き抜けて登っていくかもしれないんだ。」
セリ 「またカッコつけてるわ。最後にハグしてあげましょうか?」

ジン 「だめだ!俺は、最高の充電器がある。だから、お前が触ると、ショートしてしまうんだ。お前は、どうやら恥ずべき心の問題があるようだ。ジャガイモを育ててみろ。助けになるぞ。」


-------* ピルジュとPD :カフェ

PD 「次のデートは、ク・エジョンさんがアルバムのレコーディングをするスタジオに行ってもらう。そこで、お前がピアノを弾くんだ。お前はピアノがうまいから…。」
ピルジュ 「ヒョン、僕は、ク・エジョンさんとの番組止めたいんです。」
PD 「えっ?ど、どうして?」
ピルジュ 「僕の家の年よりが、テレビに出ることに反対なんです。次の出演者の準備ができたら、止めたいんです。」

PD 「二人ともうまくやってたじゃないか。番組を続けてもらいたかったんだが…。」
ピルジュ 「すみません、ヒョン。僕の事情もわかってください。」

-------* テレビ局

エジョンは、セクションTVの打ち合わせに!
PD 「ク・エジョンさんが担当するコーナーは、スターデートです。彼が担当のイPDです。」
エジョン 「こんにちは!私、スターデートはよく見てたんです。有名人とあちこち出かけて行って、インタビューするコーナーですよね。」
PD 「おわかりのように、とても簡単ですよ。さぁ、これを読んでください。」
とエジョンに台本を渡すと、二人は席を立って出て行きます。


そこにジンから電話が!
ジン 「何をしているんだ?」
エジョン 「テレビ局よ。今日は、セクションTVのレポーターになるって言ったでしょ?」
ジン 「で、何をするんだ?」
エジョン 「スターデートというコーナーで、インタビューするの。」
ジン 「ク・エジョンがそれを?」
エジョン 「(嬉しそうに)そうなの。」
ジン 「それは面白そうだ。それじゃ、ク・エジョン、俺とデートしよう。待ってろ!」

ジンは、すぐにセクションTVの制作部に電話をします。
PD 「はい、セクションTVです。トッコ・ジンさんの事務所ですか?インタビューを受けてくださるんですか?実は、それをお願いしていたところなんですよ。もちろんです。スターデートコーナーですか?今すぐですか?はいはい。そうです、はい!」

嬉しそうに電話を切ったPDは、すぐにスタッフに指示を出します。
PD 「おい、カメラクルーに連絡しろ。それとレンタカーだ。10分で出発するぞ、10分だ!あっ、ク・エジョンさん、何をしてるんですか?行きましょう!」
エジョン 「今、トッコ・ジンさんがインタビューを受けると言ったんですか?」
PD 「今しかスケジュールが取れないそうなんだ。トッコ・ジンなら、行かなくちゃならないでしょう。」


-------* スターデート収録

現場でジンを待つエジョンとスタッフ。

エジョン 「私、本当に初めてなので、何をすればいいのかわからないんです。」
イPD 「最初がトッコ・ジンさんなんて最高でしょう。」
エジョン 「本当に…。頑張ります!」
イPD 「緊張しないで! あっ、トッコ・ジンさんだ! ク・エジョンさん、始めますよ! キュー!」

エジョン 「(つぶやき)トッポギ、トッポギ!」

大勢のファンに挨拶しながらトッコ・ジン登場!

エジョン 「こんにちは! セクションTVスターデートのク・エジョンです。」
ジン 「こんにちは! ク・エジョンさん。」
エジョン 「今日のスターデートのミッションは…、(スタッフに)何でしたっけ? トッポギ?」

エジョンの手にした台本を見るジン。
ジン 「えーと、デートでできることがたくさんあるんですね。トッポギ、これがよさそうだ。」
エジョン 「トッポギ、はい。トッポギはお好きですか?」
ジン 「はい。」
エジョン 「それではスターデートで、トッポギを食べませんか?行きましょう、トッコ・ジンさん!」

こうして二人は、トッポギの店に!
ジン 「こういうところでのデートは、私のイメージによく合っているでしょう。一般の方のように、簡単でただで。ハハハ…!」
エジョン 「トッコ・ジンさん、トッポギはお好きですか?」
ジン 「それよりも、キムパブのほうが好きです。キュウリなしの、ごぼう入りのキムパブです。」
エジョン 「あぁ、そうなんですか。それでは、これからトッポギを食べてみましょう。う~ん、美味しいです。」
ジン 「ク・エジョンさん、トッポギを一人で楽しむんですか?こういうインタビューのときには、インタビュアーがゲストスターに食べさせてくれるものでしょう。いや、無理なら結構ですが…。」

食べさせるよう合図するPD!
エジョン 「それでは、私が韓流スタートッコ・ジンさんにトッポギを一つ食べていただきます。構いませんよね?女性ファンの方々…。」

エジョンは、ジンの口にトッポギを入れてあげます。
ジン 「う~ん、美味しいです。それじゃ、僕もク・エジョンさんに食べさせてあげましょう。」
と、トッポギを口の前に出して、また引っ込めるジン…。
ジン 「アハハハ、冗談ですよ。さぁ、どうぞ!」

今度は、ゲームセンターへ!
バスケットのシュートを華麗に決めるジン…。
ジン 「ク・エジョンさんもやってみませんか?」
ジンは、エジョンの肩に手を回し、やり方を教えます。
ジン 「1、2、3、ナイスショット!」


通りを歩く二人…。
ジン 「ファイターの次の映画は、僕は慎重に選んでいるんです。」
エジョン 「慎重にならざるを得ませんよね。」

ふとアクセサリーショップに目を止めるジン。
ジン 「アクセサリーを売ってますよ。」
エジョン 「はい、そうですね。」
ジン 「ク・エジョンさん、セクションTVの初めてのインタビューを記念して、ひとつ買わせていただけませんか?」
エジョン 「それは、私にとって名誉なことですが…。」

二人は店の中に。
ジン 「ク・エジョンさん、ひとつ選んでください。」
エジョン 「私、そうですねぇ…。」
ジン 「それじゃ、私が選びましょうか?」
エジョン 「はい!」

ジンは、白い大きなハートのペンダントを選びます。
ジン 「これが似合うと思います。とても似合ってますよ。ハート!」
エジョン 「そうですか?」
ジン 「はい。私が付けてもいいでしょう?」


ジン 「うん、よく似合ってますよ、ク・エジョンさん!」
エジョン 「はい、私が聞いていた通り、トッコ・ジンさんは紳士ですね。」
ジン 「ありがとうございます。」

場所はカフェに変わって…。
エジョン 「さぁ、そろそろおしまいですが、トッコ・ジンさんとのスターデートはとても楽しかったです。」
ジン 「私も、とても楽しい時を過ごしました。」
エジョン 「それでは、視聴者の皆さまにお別れをお願いします。」

ジン 「ここでお話ししたいことがあります。ここでそれをお話しすることがいいと感じましたので、そうさせていただきます。ク・エジョンさん、私とカン・セリさんについて質問していただけますか?」
エジョン 「トッコ・ジンさん、カン・セリさんとの関係はうまくいっていますか?」
ジン 「カン・セリさんと私は、もう恋愛関係にはありません。」
驚くスタッフ達…。
ジン 「もうだいぶ前から、知人(同僚)として過ごしてきました。(エジョンに)驚いたでしょ?」



-------* ジンのコメントの反響!

セリ 「トッコ・ジンがインタビューを受けたの?はい、これから反応を書くわ。」
セリは、早速携帯でブログの更新を!
”こんにちは!カン・セリです。とっても驚いたでしょ?トッコ・ジンと私は、単なる友人のままでいることを決めました。もっと早くお話ししなくてごめんなさい!”

ジェニーは、店でセリのブログを読んでいます。
ジェにー 「トッコ・ジンが、カン・セリとのことを精算した?」
次々に寄せられるセリへの激励!

セリはフランス製の目薬を!
「そうよ、これをつけておかなくちゃ…。全然平気に見えたらよくないわ。」

車を降りたセリを取り囲む記者達…。
「カン・セリさん、いつ別れたんですか?」
「CFの契約のせいで、発表が遅れたんですか?」
「今、どんなお気持ちですか?」

無言で悲痛な表情を演出するセリ…。

ピルジュの病院でも、看護師達がその噂を!
「記者の友達が言ってたけど、トッコ・ジンとカン・セリは、ずっと前に別れてたんですって。」
「CFのために付き合っているふりをしていたのよ。」
「有名人って、信用できないわね。」
「それじゃ、トッコ・ジンは今一人なの?」

その様子を見つめるピルジュ…。


-------* テレビ局・セクションTV制作部も大騒ぎ!

PD 「ク・エジョンさん、君の初インタビューは大当たりだよ!」
エジョン 「まだなんだかよくわからなくて…。」
イPD 「でも、トッコ・ジンの突然の破局発表には本当に驚かされたな。ク・エジョンさん、同じ事務所だし、ひょっとして知ってたんじゃないの?」
エジョン 「いいえ、今日あんなことを言うなんて思ってもいませんでした。」

PD 「お疲れ様!(イPDに)インタビューテープ、朝の番組に入れてくれ。」
イPD 「はい、編集室にあります。」
PD 「あぁ、頼む。で、カン・セリは泣いたのか?トッコ・ジンに振られたんじゃないのか?」
イPD 「さぁ、それはチェックしなくちゃと思ってますが…。」

廊下でジンの電話を受けるエジョン…。(登録名は、充電!?!)
ジン 「驚いただろ?」

エジョン 「どうして、何も言わずにあんなことをしたの?」
ジン 「完璧なタイミングだったんだ。今は俺の家に来るな。記者達がいるから。わかったな?」

-------* ジンの家

ジェソク 「ヒョンニム、それを発表するために、わざとエジョンヌナのインタビューを受けたんですか?」
ジン 「俺が、ク・エジョンの傍にいることを証明するためにそうしたんだ。」



-------* 空港

キャンディーズとチャン室長…。
ルミ 「2這う3日なんてきつ過ぎるわ!日本語だって必死で勉強したんだから、あと1日くらい遊んじゃだめ?」
チャンM 「既に生放送のスケジュールが入ってるからだめだ。さぁ、もうすぐ出発の時間だから、免税店をうろうろするな。中に入ったら、まっすぐゲートに行くんだ。」

女の子達は、先に出国手続きへ。
そのときチャン室長に、男がぶつかります。
男 「申し訳ありません。」
チャンM 「気をつけてもらわないと…。」

とそのとき、男に 「ヨボ!」と女(ミナ)が駈け寄ります。
ミナ 「着いたら電話してね。」

その声に振り返るチャンM…。

ミナ夫 「まだ時間がある。何か一緒に食べるか?」
ミナ 「運転手が待ってるわ。」

チャンM 「ハン・ミナさん?そうだ、ミナだよな。俺だ、チャン室長…。」
息を飲むミナ…。


ミナ夫 「ミナ、知り合いなのか?」
チャンM 「それじゃ、ご主人ですか?こんにちは、私はミナが有名人だったときの彼女のマネージャーだった人間です。」
ミナ夫 「あぁ、君はずっと前に歌手だったと言っていたな?どうぞよろしく…。」
ミナ 「あなた、もう行かなくちゃいけないんじゃない?」

チャンM 「あっ、これは私の名刺です。」
ミナの夫も名刺を差し出します。

チャンM 「国際弁護士なんですね、アレックスさん。外国籍ですか?」
アレックス 「はい、アメリカ在住です。」
チャンM 「お会いできて嬉しいです。」

チャンMは、ミナにも自分の名刺を渡します。
チャンM 「私も行かなきゃならん。残念だが、後で連絡してくれ。それとも、俺の方からご主人に連絡しようか?」
ミナ 「いいえ、私が連絡します。」
チャンM 「そうか…。それじゃ、失礼します。」


-------* ピルジュとセリ…

ジグソーパズルを見つめるピルジュ
「完璧に仕上げてしまったから、壊すことはできないな。」
そこにセリから電話が…。

セリ 「ユン・ピルジュさん!今日の破局の発表のこと知ってる?」
ピルジュ 「はい。」
セリ 「シングルパーティやってるの。お酒、一緒に飲まない?」
ピルジュ 「他の人を探して下さい。僕は飲めないんです。」
セリ 「一人で飲まなきゃならないじゃないの。それじゃ、私が漢医院に行こうか?」
ピルジュ 「今出かけるところなんです。用事があって。だから、今日は会えないと思います。」
セリ 「それなら、ユン・ピルジュさんが怒らせたから、たくさん飲んじゃうわ。最後まで、私の気持ちを知らないふりをするつもりなの?今いるところをメールで送るから、来るか来ないかは、あなたに任せるわ。私はここで酔い潰れるつもりだから…。」
困り果てるピルジュ…、セリはニッコリと…。

ピルジュを待つセリ…。
セリ 「酔ったところで、誰も面倒みてくれないし、顔がむくむだけだわ。」

そこにピルジュが!
慌てて席に戻り、酔い潰れたふりをするセリ…。

セリ 「あぁ、ユン・ピルジュさん…。来たの?」
ピルジュ 「今あなたが走って戻るのを見ましたよ。」

決まり悪そうに起き上がるセリ…。
セリ 「来てくれたんだから、倒れたら介抱してくれるんでしょ?」
ピルジュ 「カン・セリさん、こんなことしても、あなたを介抱することはできません。自分で気持ちの整理をしてください。」
セリ 「整理?ああんたはちゃんとできるの?」
ピルジュ 「ちゃんとできたと考えています。」
セリ 「嘘よ。あなたは私と同じだと言ったわ。あなたも腹が立ったと言ったじゃないの。ちゃんとできると考えたいのよ。私みたいに馬鹿なやつだと思われたくないから。自分がどんなにボロボロか見せるのを拒んでるのよ。もういいわ。恥ずかしいから、すぐ帰って!帰ってよ。もう帰って…。」

席を立ったものの、、ティッシュを持ってセリのところへ戻るピルジュ。

セリは、一人涙を手で拭います。
ティッシュを渡さず、そのまま立ち去るピルジュ。

ピルジュは、車の中でパズルを見つめます。
エジョンを想い、泣き始めるピルジュ……。

「全部やったのに。ひとつずつ全部やったと思ったのに…。少しも終わってなかった…。」


-------* ジンとエジョン :寝る前の電話

エジョン 「記者達はまだ家の前にいるの?家に閉じ込められて退屈でしょう。」
ジン 「たまらない。塔に閉じ込められた王女の気分だ。」
エジョン 「王女と言うには、あなたの身体、逞し過ぎない? 野獣だわ、野獣…。ジャガイモを育てる野獣。」
ジン 「王女でも野獣でも、俺を助けに来い!」
エジョン 「私が助けに行ったら、トッコ野獣は、大変なことになるわよ。高い塔のてっぺんからいつも皆を見ロロしていたから、とうとう地面に落ちたのよ。」

ジン 「それじゃ、俺が充電できるよう”ドキドキ”の歌を歌ってくれ。」
エジョン 「ダウンロードしなさいよ。一曲50円なんだから。」
ジン 「ケチなこと言うな。一回だけ歌ってくれ。それで止まらずにドキドキできるんだ。」
エジョン 「その歌の催眠の呪文は解けたと言ったでしょう。」
ジン 「もう催眠の呪文効かずがっかりしているなら、別の魔術を使ってみろ。」
エジョン 「何なの?私は魔女だと言わせようとしているの?」
ジン 「魔術だ、魔術…。奇跡を起こす魔術だ。」
エジョン 「わかったわ。私が魔術をやってみせるわ。ジャガイモを育てるトッコ野獣、素敵な王女様に変われ! 魔術がちゃんと働いたかどうか調べに行くわよ。お休みなさい!」


ジャガイモを手に座りなおして、胸に手を当てるジン。
「頼むぞ、な!?!」


-------* レストラン

ジンは、チャン博士を食事に招待します。
ジン 「この店で一番高い料理です。手術のために、活力を補充しなければなりませんから…。好きなだけ召し上がってください。」
チャン博士 「年を取ったからか、私の力も減ってきた。」
ジン 「だから、正直に話して下さい。先生、私の心臓を、直す自信はありますか?」
チャン博士 「なかったら、他の医者を探すのか?」
ジン 「当然でしょう。もし私の生存率を1%でも上げてくれる医者がいれば、先生を切って、別の医者のところへ行きます。」
チャン博士 「その必要はない。私が最高だからだ。」
ジン 「10年前も先生はそう言いましたよ。その間に、他の医者が出て来たとは思いませんか?」
チャン博士 「今でも私が最高だ。そしてこれから10年は変わらない。それと、君にいい知らせがある。君の生存率は、10年前の2倍になった。」
ジン 「2倍というと、10%…。だったら、50:50と考えましょう。」

笑いながらワインに手を伸ばすチャン博士。
ジン 「ちょっと! 先生はお年だ。もし手が震えたりしたらどうするんですか?私の手術までは我慢してください。」
チャン博士 「トッコ・ジン、心配するな。私が治してやる。」

身を乗り出すジン!
ジン 「はい、治してください。私は本当に…、生きたいんです、博士。」

ピルジュもジン達を同じレストランに…!

P叔父 「あんな番組にお前が顔を出すことを心配しているんだ。止めるんだ。有名人の女と会うのも止めて、勉強を続けるんだ。」
P母 「叔父さんの話を聞いたでしょ?あなた中国の薬科大学?で勉強したいと言ってたじゃない?推薦状を書いて下さるって。」
ピルジュ 「留学することにあんなに反対していたのに、もういいんですか?」
P母 「番組を止めてくれるなら、何でも好きにしていいわ。」
ピルジュ 「言われなくても、番組は止めるつもりでした。」
P母 「そうなの?そうと知っていたら、(叔父に)ことをしていただかなくてもよかったのに…。」

そのとき、チャン博士が 「ユン教授?!」とP叔父に声を!
P叔父は、席を立って博士のところへ。


P叔父 「来週の同窓会には来るんだろ?久しぶりに一緒に飲まないと…。」
チャン博士 「行けないんだ。大きな手術が控えているので、しばらく禁酒なんだ。」
話しながら歩き出す二人…。

P母 「あの人もお医者様かしら?」
ピルジュ 「そうじゃないですか。」
P母 「ピルジェ、ごらんなさい。医者は、医者の友達を持たなくちゃ。そうすれば、医者や医者のお嬢さんと会えるのよ。そうあるべきなのよ。」
ピルジュ 「母さんの論理は、表面上は筋が通っていますが、僕にはそうは思えません。」

そこにP叔父が戻って来ます。
叔父 「すまなかった。久しぶりに会ったんだ。」
P母 「あのお友達もお医者様なの?」
叔父 「あいつは、漢方医でなく西洋医で、心臓分野に関しては最高なんだ。」
P母 「そんな有名なお友達なら、ピルジュに紹介してくださればよかったのに。」
叔父 「仕事で来ていたんだよ。彼は、トッコ・ジンと一緒なんだ。」
P母 「トッコ・ジン?トップスターのトッコ・ジン?あぁ、そうそう。トッコ・ジンが心臓の手術を受けると記事に書いてあったわ。それじゃ、あのお医者さまが、その手術をする方なのね。」

突然出て来たジンの名前に驚くピルジュ…。


-------* ジェニーの店

ジェニー 「エジョンはちょっと自分を見失っているだけなんです。トッコ・ジンは、本気でエジョンを好きなわけじゃないんです。1ヶ月だけ会ってくれって…、それも好きだからじゃないって…。そして、故障しているから、しばらくエジョンが必要だけど、故障が直ったら別れる、そう宣言してすべてが始まったんです。」
ピルジュ 「1ヶ月の故障ですか?」
ジェニー 「ユン・ピルジュさんがエジョンを好きなら、彼女を失わないよう、しっかりと捉まえていてください。トッコ・ジンは、悪い奴なんです。」」

それを後ろで聞いていたヒョンギュは…。

ヒョンギュ 「アジュシは、悪い人じゃないよ。アジュシは、アイアンマンなんだ。アジュシは、アイアンマンのように、人工心臓を持つスーパーヒーローなんだ。」
ピルジュ 「人工心臓?」


-------* ピルジュ

ピルジュは、ジンの記事を読み返します。
そして、叔父がチャン博士を 「心臓分野では、世界一なんだ。」と言っていたことを思い出します。
そして、 「そういえば、彼は心臓手術を受けるという記事が…。」という母の言葉も…。



彼は、チャン博士に会いに行きます。

チャン博士 「君は漢方医なのに、どうしてここに関心があるんだ?」
ピルジュ 「大きな手術を控えているそうですが、それはひょっとして人工心臓の手術ですか?」
チャン博士 「どうしてそんなことを気にするんだ?」
ピルジュ 「その手術を受ける人間が、僕の知っている人間かと思ったものですから…。それで、その手術の成功率はどのくらいなんですか?僕が調べた範囲では、かなり低かったんですが…。」」
チャン博士 「生存の可能性というより、生きるか死ぬか、二つにひとつだ。」


-------* エジョンの家

ジャチョル 「ユン先生の母親だが、ほとんど毎日やって来ていたのが、なぜか急に来なくなったんだ…。」
エジョン 「父さん、もう来ることはないわ。」
ジャチョル 「なぜだ?お前とユン先生のことを許し(?)てくれたのか?」
エジョン 「許しって…。そういうことじゃないのよ。」
席を立ってしまうエジョン…。

ジャチョル 「トッコ・ジンも、カン・セリとのことを終わらせた…。エジョンもトクラインに変わったのか?」
ヒョンギュ 「ディンドン!」

部屋で携帯を見つめるエジョン…。
エジョン 「ソクさんは、記者がもういなくなったと言ってたわ。彼に一度”ドキドキ”を歌ってあげようか…。」


-------* ジンの家

ジャガイモに話しかけるジン…。
「急いでここを抜け出して、充電に行って来る!」


そこにチャイムの音…、モニターにはピルジュの顔が!
ジン 「何だ…、これはあの何とかいう漢医者じゃないか。」


ピルジュ 「お聞きしたいことがあってやって来ました。」
ジン 「何だ?」

エジョンは、 「ちょっと出かけて来るわ!」と家を出て行きます!

ジン 「お前が気になっているのは、俺の心臓のことか?」
ピルジュ 「そうです。あなたの心臓のこと、ク・エジョンさんは何も知らないんでしょう。はっきりとおっしゃってください。あなたは、死ぬかも知れないんですか?」

ジン 「はっきりと話してやろう。俺は生きるかもしれない。もっとはっきり言っておこうか?このことをク・エジョンに話したりしたら、何とか言う漢医者、お前は死ぬ!」

第13話に続く!
inserted by FC2 system