最高の愛 第13話 あらすじ

  2011年6月15日放映

  英語字幕からの翻訳ですので、
  本来のシナリオとは違います。
   
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--------* ジンの家

聞きたいことがあると、突然ジンの家にやってきたピルジュ…。

ジン 「お前が気になっているのは、俺の心臓のことか?」
ピルジュ 「そうです。あなたの心臓のこと、ク・エジョンさんは何も知らないんでしょう。はっきりとおっしゃってください。あなたは、死ぬかも知れないんですか?」

ジン 「はっきりと話してやろう。俺は生きるかもしれない。もうひとつはっきり言っておこうか?このことをク・エジョンに話したりしたら、何とか言う漢医者、お前は死ぬ!」


--------* エジョンの家

ジンの家に行こうと家を出たエジョン…。
そのときミナが 「エジョンオンニ!」と声をかけます。

ミナ 「オンニ、私を助けて!」

<チャン室長とミナの会話 :回想シーン>---------------------------------


チャンM 「ハン・ミナからハン・ヘジンに名前を変えた。どうして名前まで変えて、身を潜めるように暮らしてきたんだ?」
ミナ 「すべて過去のことでしょう。私は有名人だったことから完全に離れたかったのよ。」
チャンM 「お前は離れたつもりかもしれないが、それでも人の記憶には残っているんだ。だから、完全に離れるなんてことは絶対にできっこない。今、ハン・ヘジンに何かあれば、明日の朝刊に国宝少女のハン・ミナの名前で載ることになるんだぞ。」

ミナ 「私に会いたいというのはなぜなの?」
チャンM 「国宝少女が解散したとき、ク・エジョンと何があったのか知りたいんだ。それで、お前に会いたかった。カン・セリを叩いた後、もしお前達がその説明をして大人しくしていれば、解散する必要などなかっただろ?それなのに、お前達が解散しなければならなかった理由は何なんだ?」
ミナ 「私、そんな昔のことはもう忘れたわ。」
チャンM 「ク・エジョンといつも一緒だったお前が、知らないはずはないだろう?」
ミナ 「何も知らないわ。」
チャンM 「ク・エジョンが隠しているのは、一体何だ?彼女の背後に男がいただろ?」
ミナ 「エジョンオンニは、そんな人じゃないわ。」
チャンM 「それじゃ、ハン・ミナに問題があったのか?たとえ10年経っても、記事ひとつで、お前はすぐにスポットライトを浴びることになるんだ。自分のこの静かな生活を続けたいなら、知っていることを俺に話すんだ。ク・エジョンが隠しているのは、一体何だ?ク・エジョンとの友情のせいで、俺には話せないのか?それなら、自分の旦那と子供の顔を見て来い。また話そう。」

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ミナ 「10年前、私のことを誰にも言わなかったように、今度も私を守ってくれるでしょ?」
エジョン 「でも、ミナ!私も守りたいものがあるの。」
ミナ 「いつもビクビクとあなたの後ろに隠れてばかりでごめんなさい。でも私、今とても幸せなの。それを壊したくないし、守りたいの。だから、助けて!」
大きくため息をつくエジョン…。
エジョン 「私が、スーパーウーマンだったらよかったのに…。それなら、皆を守ることができるのに…。」

家に戻り、テラスの縁台に腰を下ろすエジョン。
エジョン 「私もすべてから逃げ出したいわ。(大きなため息)もうおかしくなりそう…。」

そこにジンが…、彼はエジョンの隣に座ります。


エジョン 「(驚いて)トッコ・ジンさん!」
ジン 「待てど暮らせど、お前は俺を助けに来なかった。だから、自分でやって来たんだ。名誉に思え!」
エジョン 「あなたの口ぶりからすると、私の優しくな~れという呪文は、全然効かなかったようね。」
ジン 「俺に効果があるのは、ク・エジョンの歌だ。さぁ、”ドキドキ”の歌を歌ってくれ。」
エジョン 「(首を横に振って)二度とあの歌は歌いたくないわ。今度こそ、”ドキドキ”の国宝少女のイメージを捨てたいの。私、新しい歌を出すのよ。」
ジン 「へぇ、そうなのか?”ドキドキ”でないなら、何だ、あぁ、ウロンウロン、クンダクンダ?」
エジョン 「そんなわけないでしょ!バラードよ、バラード…。聴いてみたい?」

二人は一緒にデモを聴きます。
ジン 「いやぁ、この歌手は本当に上手いな。」
エジョン 「そうでしょ?ただのデモの歌手なのに、本当に上手いわ。この歌を私に歌えだなんて、皆に責められるだけだわ。」
ジン 「大丈夫さ!ク・エジョンは、歌で有名になったわけじゃないだろ?」
エジョン 「それがどうしてわかったの?私は美しい顔と体が魅力のビジュアル歌手なのよ。」
ジン 「ビジュアル?どこがだ?」
エジョン 「頭のてっぺんからつま先までかわいいって…。私の体は、国宝だと言われてたのよ。トッコ・ジンさんも、私が奇麗だから好きだったんじゃなかったの?」
ジン 「もういい。見たくもない。」

ジンは、エジョンを抱いたまま縁台に横になります。
ジン 「このままにしてろ。ずっと充電していなかったから、力がないんだ。」
エジョン 「トッコ・ジンさんのここ(胸)が壊れて、私のせいでドキドキしていたら、私の奇麗さも見えないほど目が壊れて、口も壊れてしまって私が一番奇麗って言えないんじゃない?………。」
ジン 「そうだ、俺は故障しているんだ…。」

<ピルジュとジンの会話 :回想シーン>---------------------------------------

ピルジュ 「ク・エジョンさんが傷つくはずです。何かあったらとは思わなかったのですか?」
ジン 「だから、彼女のために大人しく身を引けと? そうすれば、残された人間は、傷つかずに済むと…。」
ピルジュ 「傷が小さければ、早く立ち直るでしょう。」

ジン 「漢医先生、俺はあまりにも有名だから、彼女を傷つけずに静かに去ることなどできやしない。何か間違えば、俺は死ぬんだ。死んだ後でさえ、静かに忘れ去られることなどありえない。なぜか…。このトッコ・ジンのイメージがそのまま残るからだ。いつまでも終わることなく、それは彼女の目の前に現れ、彼女を苦しめ続けるんだ。」
ピルジュ 「あなたは忘れられることはないと言っているんですか?」
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ジンは、しっかりとエジョンを抱きしめます。
ジン 「ク・エジョン!俺の目は故障中だから、お前が最高に奇麗に見える。俺の口も故障しているから、こういう言葉が出てくるんだ。奇麗過ぎて死にそうだ。」
エジョン 「(嬉しそうに)あぁ、私のトッコは故障中だから、少し油が漏れたのかしら?油で滑って転んでしまいそうだわ。
ジン 「油が漏れているから、そこに火をつけようか?」
エジョン 「そうする?火遊びをしちゃう?爆弾も落としちゃう?」
ジン 「どうしてお前はそうなんだ…。」
エジョン 「何でもないわ。私は、私のトッコに責任を負わせるわけにはいかないわ。最後までずっと守ってやらなくちゃ。」
ジン 「俺を守る必要なんかないさ。」
エジョン 「絶対に守るわ、何があろうと…。」

悲しげな二人…。

エジョン 「トッコ・ジンさん…。トッコ・ジンさんの故障が直ったら、好きな時に行って。私は、しがみ付かないから…。私が正気に戻って行かせてと頼んだら、ちゃんと行かせてね。(小指を出して)約束、約束よ。」
ジンは、エジョンの小指に自分の指をからめます。

ジン 「あぁ、お前も俺が離れて行っても、傷ついたりせずにちゃんとそれに耐えなくちゃだめだぞ。」
黙って頷くエジョン…。


--------* ピルジュ :ジンの家からの帰り

ピルジュはジンとの会話を思い出します。

<ピルジュとジンの会話 :回想シーン>---------------------------------------

ピルジュ 「あなたは、決して忘れられることはないと言うんですか?」
ジン 「だから、俺にできることは、彼女の傷を少なくすることじゃなく、彼女が克服できるようもっと彼女を愛することなんだ。だから、たとえ1分でも1秒でも彼女の傍にいなきゃいけないんだ。1分でも1秒でも長く、彼女の傍にいたいんだ。これが俺の最後の時間になるかもしれない。だから、放っておいてくれ。」
ピルジュ 「脅迫ですか?」
ジン 「脅迫より頼んだほうがよければ、そうする。自分のプライドのことなど考えている時間はないんだ。とにかく俺は切羽詰まっているんだ。」

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そこにセリから電話が。

ピルジュは公園で、セリに会います。

セリ 「この間は、ごめんなさい。」
ピルジュ 「いいえ。カン・セリさんが言ったことが正しかったんです。僕は意地を張り過ぎていました。」
セリ 「今どこから来たの?」
ピルジュ 「異次元から来たような気がします。」
セリ 「異次元?」
ピルジュ 「ひょっとして、ポールの不思議な冒険という漫画シリーズをご存知ですか?」
セリ 「漫画?突然どうして漫画なの?」
ピルジュ 「ポールという少年が、不思議な国の大魔王にさらわれたニナという友達を助けに行くんです。彼は魔法の車に乗って、誰の助けも借りず…。知ってますか?」
セリ 「う~ん、見たような気がするわ。」
ピルジュ 「ポールは、泣いているニナを助けるために、勇敢に彼女に向かって走って行くんですが、いつもタイミングが悪くて、大魔王に彼女を横取りされてしまうんです。」
セリ 「子供の漫画ってそうよね。で、ニナを助けた後はどうなるの?」
ピルジュ 「あるとき、ポールがニナの手を掴み、無事彼女を助け出したんです。ですが、ニナは、悪魔大王が可哀想だからと言って、彼の手を離したんです。結局彼女は、自分から不思議の国に戻って行きました。」
セリ 「えぇっ?おかしな子ね。」
ピルジュ 「ポールが大魔王のところに行って、ニナを自由にしてくれと頼んでも、ニナは今とても幸せだから、邪魔をするなと言われるでしょう。つまり、ポールはもうニナを助けに行く必要などないということでしょう? それでもニナを助けに行くと言い張ったら、ポールは本当におかしな男でしょう?」
セリ 「ユン・ピルジュさんがポールなんでしょう?悪魔のトッコ・ジンのところに逃げて行ったク・エジョンを助けたいのね。それじゃ、私は何なの?」
ピルジュ 「カン・セリさん?う~ん、きのこの精? 初めは大王の家来だったんですが、最後はポールの友人になるんです。」

セリ 「ふ~ん…。(嬉しそうに)それじゃ、私達親しくなるの?」
ピルジュ 「はい。」


--------* テレビ局

カップルメイキング制作部…。
エジョン 「ユン・ピルジュさんが、個人的な理由で番組を降りると言ったんですか?」
PD 「そうだ。次の撮影で終わりにしてくれと頼んで来た。」
作家 「ク・エジョンさんが彼を説得してくれない?番組はとっても好調だし、正直、これを続けていれば、あなたにとってもいいはずよ。」
エジョン 「本当に申し訳ないんですが、私も番組を終わりにしたいんです。」

驚くPDと作家!

エジョン 「ユン・ピルジュさんは、個人的な理由だと言っていますが、実はそれを止めたいと言ったのは私なんです。」
作家 「ク・エジョンさんが、なぜ?ユン・ピルジュさんの家族が、あなたに反対しているから?」
エジョン 「ユン・ピルジュさんのせいではなく、私のせいなんです。本当に申し訳ありません。」


制作部を出たエジョン…。
エファン 「どうしても、ユン・ピルジュさんと終わりにしなきゃいけないのか?」
エジョン 「うん。最後の撮影で、ユン・ピルジュさんとのことにケリをつけるわ。ちゃんとやらなくちゃ。」

そのとき、彼らの前にチャン室長が…。彼はため息をついて、通り過ぎて行きます。

「あいつ…。」と向かって行こうとするエファンを止めるエジョン…。
エジョン 「無視よ。行きましょ!」


--------* セリとチャン室長

セリ 「ミナに会ったの?」
チャンM 「国宝少女が解散した時、ク・エジョンと何があったのかと聞いたら、彼女、顔が青ざめて何も言えなかった。」
セリ 「ミナとエジョンオンニは親しかったから、そう簡単に何か言うはずはないわ。」
チャンM 「追い詰められて、それでも自分を守りたければ、話すはずだ。」
セリ 「それで、エジョンオンニへのあなたの計画に、私は関わらなくていいんでしょ?」
チャンM 「ハン・ミナが現れたんだから、カン・セリもこの問題に関わらないわけにはいかないだろう。ハン・ミナを騙し、ク・エジョンに自分を叩かせたのはお前だとわかれば、お前も大変なことになる。」
セリ 「このことに私を引きずりこまないでちょうだい。」
チャン室長 「それじゃ、俺がク・エジョンのニュースを暴いたら、少しだけしゃべって俺を手伝ってくれ。たとえば、トッコジンとの破局の理由は、ク・エジョンのせいだったとか。」
セリ 「ひょっとして、トッコ・ジンに対して何か企んでるの?」
チャン室長 「俺が彼に触れるわけにはいかないじゃないか、だから、カン・セリがそれに最適なんだ。それじゃ。ハン・ミナから何か情報が入ったら、連絡する。」


席を立つチャン室長、セリは大きなため息を!
セリ 「ユン・ピルジュさんの気を引こうとしただけだったのに…。」

--------* ピルジュの病院

セリ 「私の友達、今日予約してたでしょ?」
インジョン 「どうしましょう…。あの患者さんは、今日の予約をキャンセルしたんです。」
セリ 「どうしても会う必要があるんです。連絡先を教えてもらえませんか?」
インジョン 「連絡が取れないんです。何度も連絡しようとしたんですが、その番号は使われてなかったんです。申し訳ありません。」

がっくりと肩を落として病院を出るセリ。
セリ 「チャン室長と会ってから、番号を変えたのかしら?」

そこに、ピルジュ母が!
P母 「あら!カン・セリさんでしょ?」
セリ 「はい…。(胡散臭そうに)」
P母 「私、ユン院長?の母親です。」
セリ 「(突然嬉しそうに)あら、そうなんですか?こんにちは!」
P母 「お茶でもいかがですか?」
セリ 「もちろんです、はい。」

二人は一緒に病院の中へ。


P母 「ユン院長が番組を止めても、ここに来てくださいね。顔のお手入れにいらして!有名人割引をしてあげるわ。ちょっとだけ宣伝してくれれば…。」
セリ 「はい。番組が終わった後、ユン・ピルジュさんが悪い印象を持たないでくれるといいんですが…。」
P母 「うちのピルジュが、あのク・エジョンに惑わされたことを考えるだけで、たまらないわ。」
セリ 「実は、私達にも落ち度があったんです。エジョンオンニに恋人がいたことを知っていたら、ユン・ピルジュさんに番組に出るよう頼んだりしませんでしたから。」
P母 「何ですって?ク・エジョンには他に付き合っている人がいたの?それなのに、あなた方の番組に出て、うちのピルジュのバラを受け取った、本当にそういうことなの?」
セリ 「申し訳ありません。私達が必要な事前チェックをしなかったものですから。エジョンオンニの恋人が有名人なので、何も言えなかったんです。」
P母 「有名人ですって?」
セリ 「(しまったという表情で)私、言ってはいけないことを言ってしまったようです。どうか何も聞かなかったことにしてください。」


--------* テレビ局

しかし、ピルジュ母は制作部へ。


P母 「ク・エジョンはあんまりじゃないの?別に男がいるのに、どうしてカップルメイキングの番組に出したりしたのよ!」
PD 「申し訳ありません。我々も知らなかったんです。」
作家 「お母様、どうか落ち着いてください。」

廊下を歩く記者と末っ子作家?
記者 「ユン・ピルジュとク・エジョンの関係はうまくいってなかったの?どうして突然番組が終わるの?」
作家 「…。次の候補者が選ばれたから、それで終わるのよ。」

そのとき、廊下にまでピルジュ母のどなり声が…。
P母 「ク・エジョンに恋人がいたのに、どうして番組に出して恥をかかせたのよ!」
慌てて部屋の中に入る末っ子作家。
記者は、怒鳴り続けるピルジュ母を興味深そうに見つめます。


そして彼女(ハン記者)は、エレベータを待つピルジュ母に声をかけます。
ハン記者 「こんにちは!週刊芸能のハンです。」
P母 「記者なの?」
ハン記者 「はい。カップルメイキングの完璧な男ユン・ピルジュさんのお母様でしょう?」
P母 「はい、そうですけど?」
ハン記者 「最近、人々は完璧な男性の母親に興味を持っているんです。インタビューさせていただけますか?」
P母 「インタビューですか?それじゃ、私が新聞に載るの?」
ハン記者 「はい。あなたの素晴らしい息子さんについてお話しいただけると嬉しいんですが。そして、番組の裏話などもお話しくださると嬉しいです。」
P母 「今ちょっと納得できないことがあって…。それをお話ししたら、あなた書いて下さるの?」
ハン記者 「もちろんです!」


--------* ジンの家

ヒョンギュの勉強を見てあげるジン。
ジン 「…、そうだ。それじゃ、最後の問題だぞ!」
ヒョンギュ 「僕の宿題を手伝ってくれて、ありがとう。アジュシ。」
ジン 「お前が宿題に追われていたら、一緒に遠足に行けないじゃないか。だから、手伝っていたんだ。」
ヒョンギュ 「それじゃ、その遠足に本当に僕も連れて行ってくれるの?」
ジン 「そうだ。お前の叔母ちゃんと遠足に行くんだが、お前も消火器として連れて行くんだ。ひょっとして、火事が起こるかもしれないだろ。」
ヒョンギュ 「はい。」
ジン 「消火器として連れて行くが、大事な瞬間には、それを察知して、俺達の前から姿を消すんだぞ。」。
ヒョンギュ 「大事な瞬間って何?」


ジン 「それは、う~ん…。7歳の子にそれを察知しろと言うのは無理だな。あぁ、合図を送ろう。俺が、”ディンドン、わかってるな?”と言って、指をこんなふうにしたら、お前はどこかへ行けということだ。」
ジンは、指の合図をやって見せます。
ジン 「ディンドン、わかってるな?」
彼のその手に、自分の手を会わせるヒョンギュ…。


--------* ジンとエジョンの遠足

ジェソクの車で、約束の場所にやって来たジン…。

ジン 「もう来てるのか?」
エジョン 「はい!」
ジン 「どこだ?」
エジョン 「あなたの目の前よ。私からは見えるわ。」

ジンの車の前を通り過ぎるエジョン…。

ジン 「ク・エジョンの服装は目立ち過ぎじゃないか?見つかったらいけないのに…。」
ジェソク 「その通りですね。」

サングラスをかけるジン…。
ジン 「さぁ、行動開始するか!」

電話をしながら、飲み物を買いに行くジン。
そして、彼は飲み物を注文します。
エジョンは、隣のブースで食べ物を!

エジョン 「ソクさんはどこ?」
ジン 「腹が痛いと洗面所に行った。」
エジョン 「ホットドッグを買うわ。」
そう言ってエジョンは、マスタード入りと無しのホットドッグを。

離れた席に座り、彼らは電話で会話を続けます。
ジン 「ク・エジョン、腹が減った。ホットドッグを寄越せ。」
エジョン 「食べる?ちょと待って。ヒョンギュ、アジュシに持っていって。」

「OK!」と走って、それをジンに届けるヒョンギュ。
ジンは、代わりに飲み物をヒョンギュに渡します。


エジョン 「どうしてこんな暑いのに、ホッとコーヒーを買ったの?」
ジン 「あれっ?ホットドッグにマスタードがないぞ。」
エジョン 「そうなの?こっちにマスタード付きがあるけど、こっちがいいの?」
ジン 「ああl。こっちにアイスコーヒーがあるから、チェンジ!」
エジョン 「わかったわ。ヒョンギュ、これを持っていって取り換えてきてちょうだい。」

再び走るヒョンギュ!

ジン 「ク・エジョン!美味しく食べろ!」
エジョン 「あなたもね。」
美味しそうにホットドッグを食べるジン、そしてヒョンギュ…。

ジン 「ク・エジョン、ティッシュをくれ!」
エジョン 「こぼしたの?」

エジョンは、ヒョンギュにティッシュを渡し、口を拭いてあげるようにと…。
そのとおり、やってあげるヒョンギュ。
ジン 「何だ、何だ?」
ヒョンギュ 「叔母ちゃんが、奇麗にふいてあげるよう言ったんだ。」
ジン 「おい、俺の口が消えそうだ。」

Vサインをするエジョンに、投げキッスをするジン。


--------* ジンの事務所

ネットの記事を見るムン代表とエファン…。

ムン代表 「ク室長!ク・エジョンとユン・ピルジュ、一体これは何なの?ク・エジョンは、有名人の男友達がいる。完璧な男は、完璧に裏切られた。一体どうなってるの?」
エファン 「どうしてこんなニュースが出て来たんだ?」
すぐに電話をかけるエファン…。
ムン代表 「ク・エジョンは、今どこにいるの?」
エファン 「今電話中みたいです。」


--------* ジンとエジョンの遠足

エジョン 「ええ、もう食べ終わったわ。あと1時間で行かなくちゃいけないでしょ?私とヒョンギュはお菓子を買うから…。」

そのとき、隣の席に座った二人がエジョンに気付きます。
「ねぇ、あれ、ク・エジョンじゃない?」
「そうよ!」
そして、一人が携帯のネットニュースを!
「こんなニュースが出ているのに、ここで何をしているのかしら?」
「どこかに遊びにいくところみたいね。」
「ボーイフレンドもここにいるのかしら?」



そのころジンは、店で買い物を!
ジン 「ディンドンが特に好きなものはあるのか?それはもう買った。どこにも行かずにそこで待ってろよ。」
ここでも周囲の客に気づかれるジン…。
「トッコ・ジンさんでしょう?」

ジンを待ちながら時計を見るエジョン…。
その様子を見つめる隣の二人。
「一緒に来た人を待っているのよ。」
「彼女のボーイフレンドは、有名人だって。ここで見てたらわかるかも。写真撮ろうか?」
そう言って、携帯でエジョンの写真を撮る女…。

ジェソクのところには、ムン代表から電話が。

ジェソク 「はい。今、エジョンヌナとトッコヒョンと一緒ですが、どうしたんですか?」
ムン代表 「今すぐ戻りなさい。ク・エジョンさんに関するスキャンダルが出たのよ。」
ジェソク 「遠足はまだ始まってもいないのに…。」
ムン代表 「今遠足なんかしてる場合?二人が一緒のところを見られたら、大変なことになるわ。注意してすぐ戻るのよ。」

ジェソクはすぐジンのところへ。
ジェソク 「ヒョンニム!エジョンヌナに問題が起きたようなんです。」
ジン 「どんな?」


ジンを待つエジョンとヒョンギュ。
ヒョンギュ 「アジュシ、どうして来ないの?」
エジョン 「ゴミを片付けて、あっちへ行きましょう!」

車に戻ったジンとジェソク…。
ジェソク 「今一緒にいるのを見られたら、大変なことになると言ってました。」
ジン 「それなら、俺に任せろ。ニュースのことはク・エジョンに言うな。わかったか?」
ジェソク 「はい…。」

そこにエジョン達が…、周囲を気にしながら、近寄る彼ら。
ジン 「ディンドン!今日の遠足は延期しなくちゃならなくなった。ソクヒョンと一緒に帰れ。」
エジョン 「どうして?」
ジン 「ク・ヒョンギュ!わかってるな?」


そう言って、例の合図をするジン!
にっこり微笑んで、合図を返すヒョンギュ…。
ヒョンギュ 「わかったよ。僕の叔母ちゃんと一緒に行って!僕は、ソクアジュシと一緒に帰るよ。」
ジン 「(エジョンに)見ただろ?ディンドンはわかってるんだ。ク・エジョン、行くぞ!」
エジョン 「何なの?どこへ行くの?」

二人を見送るジェソクとヒョンギュ!


--------* ピルジュの病院

集まった大勢の記者をなだめる看護師達。

インジョン 「ちょっと待ってください!先生は今患者さんの治療中です。患者さんの迷惑になりますから…。」
記者 「中で、5分だけインタビューさせてください。」

インジョンは、ピルジュのところへ。
インジョン 「先生、記者達が全然動かないんです。どうしますか?」
ピルジュ 「僕が言って、帰ってもらおう。」

ピルジュは、記者達の前に!
ピルジュ 「ここは病院です。迷惑になるようなことは止めてください。」
記者 「ク・エジョンさんが有名人とつきあっていることをご存知ですか?」
記者 「誰なのかご存じですか?」
記者 「今、どんなお気持ちですか?」
ピルジュ 「ク・エジョンさんへの僕の気持ちは、皆さんが番組で見たとおりです。ク・エジョンさんは、僕を裏切ったことはありません。私達は合意のもとに番組を終わりにすることにしたんです。」
記者 「理由は何ですか?もっと詳しく!」

すぐに記事になるピルジュのコメント!

”完璧な男のク・エジョンへの気持ちは裏切られた!”
”完璧な男は、ボーイフレンドが誰なのかを知っている!”
”ク・エジョンにボーイフレンドがいるのは間違いない。”


--------* 駆け回るピルジュ

ピルジュは、カップルメイキング制作部へ!

ピルジュ 「これは、僕が言ったことではありません。どうしてこんな歪められた記事が出るんですか?ヒョン、誰か知り合いがいるでしょう。記事を書き直すよう言ってください。」
PD 「だが、一般人が知りたいのは、お前の本心でもク・エジョンの気持ちでもないんだ。完璧な男が、ク・エジョンの謎のボーイフレンドに負け、断られた。そういうことなんだ。」
ピルジュ 「でも、こんなふうに記事が出たら、ク・エジョンさんが計画して僕をだましたという悪い人になるじゃないですか…。」
作家 「ユン・ピルジュさん、じれったいでしょうけど仕方ないんです。私達もじれったいけど、こういうときは、ただじっとしているのが最善なんですよ。ク・エジョンさんの事務所が何とかしてくれるはずだから。」

次に、彼はセリに会います。

ピルジュ 「カン・セリさんは大勢記者を知っているでしょう。この問題を解決するのを手伝ってください。」
セリ 「ユン・ピルジュさんは、この件に関わらない方がいいわ。とにかく皆が注目しているのは、エジョンオンニのつきあっている有名人が誰かということなの。その誰かがトッコ・ジンだってことを、ユン・ピルジュさんがばらすわけじゃないんでしょう?」
ピルジュ 「自分の中にしまっておかなきゃいけないことが、どんどん大きくなっていくんです。」
セリ 「ユン・ピルジュさん、もうあんな馬鹿げた漫画のことは、考えちゃだめよ。ニナに何かあっても、大魔王が面倒みてくれるわ。」


--------* エジョンとジンの遠足

エジョン 「どこへ行くつもり?急にどうしたの?」
ジン 「最初からこうする計画だったんだ。ディンドンとは相談済みだ。お前も、ディンドンがすぐに理解したのを見ただろ!」
エジョン 「それじゃ、元々決めてあったところへ行かないの?」
ジン 「今日は天気がよ過ぎて、そこは混雑しているはずだ。別の場所を探そう。」
エジョン 「別の場所って、どこ?」
ジン 「韓国はとても広いんだ。俺達が静かに話せる場所がないはずはないだろう?」

エジョン 「ヒョンギュは今どころかしら?」
とエジョンが取り出した携帯を、ジンは取り上げ、電源を切ってしまいます。
エジョン 「何をするのよ?」

ジン 「遠足が終わるまで、電源を入れちゃだめだ。」
エジョン 「返してよ…。」
ジン 「ク・エジョン、これは、俺の初めての遠足なんだ。完全に成功に終わるまで、余計なことや外との連絡のことを考えるな。」
こっそり安堵のため息をもらすジン…。


--------* 対応に追われるジンの事務所


ジェソク 「今、彼と連絡が取れないんです。所属事務所もまだ何もわかりませんので、確認できたらお知らせします。」
エファン 「ク・エジョンのスキャンダルが本当だなんて、一言も言ってませんよ。」
ムン代表 「そうじゃないって言ったじゃない。こうして私が否定しているのに、どうしたの?ええ、違うわ。間違いないわ。」

街中で噂をする人々。
「ク・エジョンは恥知らずじゃないか?完璧な男が可哀想だ。」
「でも、どの有名人と付き合ってるのかしら?」
「ハンガンで彼女の手を握っていた奴じゃないのか?」
「私の友達と彼女のボーイフレンドはクラスメイトだったの。彼らが会ってるって聞いたのよ。」

「ク・エジョンの男アンケート調査!」
「トッコ・ジンは、もう削除して!あまりにもレベルが違い過ぎるわ。」
「彼らは同じ事務所だから、夜明けまで一緒にいられるんじゃない。」
「それでも、ク・エジョンとトッコ・ジンが一緒だなんてあり得ないわ。私はトッコ・ジンのファンなんだから。早く消して!」

ジェソク 「インターネットで、エジョンヌナのボーイフレンドが誰かという投票まで行われているんです。記者達が記事を書く前に確認しなかったから、大変な騒ぎです。」
ムン代表 「トッコはまだ電話に出ないの?」
ジェソク 「はい…。」
ムン代表 「こんなときに、二人一緒に何をやってるの?」
ジェソク 「トッコヒョンニムは、もう決意したんです。」
ムン代表 「何を?」

ジェソク 「エジョンヌナとの関係を公表したいんですよ。」
呆れ果てるムン代表…。


--------* エジョンとジンの遠足

人っ子一人いない草はらに車を止めたジン…。
ジン 「この辺りなら誰もいない、いいぞ!とにかく、これでで遠足ができる。」
そして、畑の真ん中で二人は車を降ります。


ジン 「本当に誰もいないな。」
エジョン 「本当ね。何も見えないけど、気持ちが落ち着くわ。」
ジン 「そこの田んぼを、ちょっと歩いてみるか?」
エジョン 「虫がいるかも…。」
ジン 「そうか?暑過ぎるから、何もできないな。あっ、そうだ。ソクが車にクーラーボックスを用意してくれた。何かうまいものが入っているはずだ。」

二人は、水路の上に荷物を広げて座ります。
ジン 「皆は遠足に行ったら、こうやって敷物を広げて座って食べるんだろ?」
エジョン 「ここは日よけがないから、陽射しが暑いわ。」
ジンは、傘を広げて…。

ジン 「ほら!だから、涼しい場所に人が集まるんだな。ここには誰もいなから、誰にも邪魔されない。」

ふと、目の前の牛に気づくエジョン!
エジョン 「牛だ!牛がいるわ。私達を見てるわよ!」
ジン 「牛が俺達を見てるのか。牛は俺達のことを記者に話さないから、大丈夫だ。お~い、牛!そんなことをしたら、告訴するぞ!」
エジョン 「人間の言葉で話しても、牛はわからないわよ。牛の言葉で話さなくちゃ。」
ジン 「よし、わかった。(牛の真似をして)モォ~~!俺はトッコ・ジンだ。とても金持ちなんだ。もし記者と話をしたら、告訴するぞ~!会話終了。」
エジョン 「でも、牛がここにいるってことは、飼い主もこの辺にいるんじゃないの?」
ジン 「だろうな。野生のはずはないからな。」
エジョン 「それじゃ、飼い主が来る前に帰ったほうがいいわ。」



立ち上がろうとするエジョンを止めるジン。
ジン 「俺と遠足に来た記念に写真を撮らないか?」
エジョン 「写真?田んぼをバックに?」
ジン 「だいじょうぶだ。俺はモデルのトッコ・ジンだ。こんな背景でも、このビジュアルで完璧にしてやる。」
エジョン 「私達二人だけなのに、一緒に写真が撮れるの?こんなことをしたら、証拠が残るわ。」
ジン 「1枚だけだ。一緒にここで夏の遠足をした証拠として写真が欲しいんだ。」
エジョン 「それじゃ、あそこの牛と一緒に撮るのはどう?」

こうして二人は、セルフタイマーで記念写真を!

シャッターが下りる瞬間をねらって、ジンはエジョンにキスを…!
ジン 「成功~~!」

傘をさして散歩する二人。
エジョン 「ここはとても素敵だわ。これからは、もっとまめにこの畑や田んぼのあるところを探してみましょう。静かに散歩ができるわ。…。」
ジン 「そうか?」
エジョン 「あぁ、太陽が本当に暑いわ。」
ジンは、エジョンのほうに傘をさらに近づけます。
それを押し戻すエジョン。
エジョン 「私達のトップスターが、日焼けしちゃうわ。」
ジン 「ビジュアルを気にするなら、お前も気にするべきだ。」
楽しそうに笑うエジョン…。

ジン 「ク・エジョン。本当に行きたいのはどこだ?」
エジョン 「どうして?」
ジン 「もし俺達がセクションTVの別のインタビューをやるなら、そこへ行けるんじゃないか?」
エジョン 「一度やったのに、もう一回やるのはおかしいでしょう。」
ジン 「それじゃ、俺がセクションTVのインタビューを受けようか?そして、俺がク・エジョンの男だと話そうか?そうすれば、俺達はこの田んぼや農園に来る必要もない。一緒に景色の美しいところに行けるんだ。」
エジョン 「暑さで頭がおかしくなったんでしょう。何か冷たいものを飲んだほうがいいわ。あそこで冷たい飲み物を買ってくるわ。」

買い物を済ませ、携帯の電源を入れるエジョン。
ジンは、エジョンを待っています。


そこに、一人の老婆が。
老婆 「あら、どこから来たの?」
慌ててサングラスをするジン…。
老婆 「トッコ・ジン!トッコ・ジンでしょ?」」
ジン 「(サングラスを外して)ずいぶんお年を召されているが、それでも僕がわかるんですね。」
老婆 「まぁ、トッコ・ジンなのね。」
ジン 「オルシン、ただ僕を見なかったことにしてくれませんか?」
老婆 「写真を撮らせて。ほら!」
と携帯を取り出す老婆…。
ジン 「カメラまで持っているんですね…。いつから国民全体がパパラッチになったんだ?」
老婆 「ほら、かがんで!」
ジン 「この写真を撮って、自分の携帯の待ち受けにするんでしょう?」
老婆 「もちろん、これを私の友達やソウルの親戚に送るのよ。それと孫達にも。」
こうして二人は一緒に写真を!


エジョンは、携帯で自分の記事を見つけます。
エジョン 「一体これは何なの?」

エジョンはジェニーに電話を!
ジェニー 「エジョン、どこにいるの?いたずらじゃないのよ。あなた、トッコ・ジンと一緒なんでしょ?今トッコ・ジンと一緒にいるところを捕まったら、すべてがおしまいよ!」
エジョン 「誰も、あの人のことは言ってないでしょう?」
ジェニー 「誰が彼だと思うのよ。あなたのボーイフレンドだと噂された有名人は、必死に否定しているわ。こんなことに巻き込まれて不愉快だと言って、もう大変な騒ぎなのよ。すぐ戻って来なさいよ。」


エジョンは、ジンに携帯を見せます。
エジョン 「こうなってたこと知ってたんでしょ?」
ジン 「遠足の雰囲気が壊れるじゃないか。」
エジョン 「戻らなくちゃいけないわ。さっき言ったこと、筋が通らないってわかってるでしょ?絶対にしちゃだめよ。遠足は終わりにして帰りましょう。」
さっさと車に乗り込むエジョン…。


ジン 「(独り言)トッコ・ジンがク・エジョンを守りたいなら、このことを先に話さなきゃならないのか…。」


--------* エジョンの家

ジェニー 「本当に、トッコ・ジンがあなたと付き合っていることを公表したいと言うの?」
エジョン 「そう言ってたわ。」
ジェニー 「ねぇ、ただ付き合っていると公表するのはだめよ。結婚すると言った方がいいわ。」
エジョン 「結婚だなんて…。」
ジェニー 「付き合っているだけだなんて言ったら、毎日彼と別れるように祈られるだけよ。結婚するつもりだと言えば、皆は受け入れるしかないわ。もしあの人がそうしたいと言ったら、受け入れるのよ。」
エジョン 「こんなときに、そんなことできるわけないわ。時間が経てばよくなるでしょう。スキャンダルに巻き込まれるのは、これが初めてじゃないし…。」
ジェニー 「でも、エジョン。今度はなんだか違う気がして落ち着かないの。今は、ずっと大勢の人があなたを見てるじゃない。だから、余計気になるの。」


--------* テレビ局

記者達を前に話をするチャン室長…。
チャンM 「ク・エジョンは、他のメンバーを裏切って、自分でソロアルバムを出したんですよ。今度はカップルメイキングでも、番組の他の女性のことは構わず、自分だけ残るようにしたんです。嘘までついて。」
記者 「それじゃ、国宝少女のときと同じことをしたということでしょう?」

チャンM 「だから、言ってるんですよ。国宝少女のとき、彼女はより大きな事務所に乗り換えようともしました。そのときと同じですよ。エジョンがこんなに急にうまくいった理由は何だと思いますか?大きな事務所に入り、いくつか番組に出て、アルバムも出す…。これは、私が見るに、後ろにいいスポンサーを見つけたからですよ。あっ、ク・エジョンがこんなに注目を浴びているんだから、国宝少女の本当の解散の理由を調べてみたらどうですか?何か面白いことがあると思いますよ。」


チャン室長の言葉もすぐ記事にアップされます。

”ク・エジョンは、背後にスポンサーの噂が…。”
”国宝少女解散の本当の理由は何か?”


--------* ジンの事務所

ムン代表 「ク・エジョンさんのボーイフレンドが有名人だということで、メディアはスポンサーがいると疑ってるわ。」
エジョン 「どうしてそんな噂が…。」
ムン代表 「私達が親しくしている記者を集めてインタビューさせるわ。根拠のない記事を書くのを止めさせるために…。そこで本当のク・エジョンを彼らに見せるのよ。」
エジョン 「本当の私ってどういうことですか?」
ムン代表 「スポンサーに頼ってここまで来たんじゃないということを見せるのよ。家族と一緒に貧しい家に住んでる、それを世間に見せるの。」
エジョン 「私の家を?」

ムン代表 「そうよ。それと、あなたの父親の事業が失敗したことも知らせるの。それがどれほどあなたの経済状態を悪化させたかを。そして、あなたのマネージャーをしているお兄さんのことも話すのよ。そして、どれほどたいへんな仕事をこなしてきたか…。家族を養うために、あなたが一人重荷を背負ってきたことを知らせるの。」
エジョン 「それじゃ、人は私の父や兄を軽蔑します。彼らは家族で、重荷ではありません。」
ムン代表 「わかったわ。それはそれでいいわ。それから、あなたの甥があなたの子供だという噂も、はっきりさせる必要があるわ。あなたの兄さんが離婚した後、叔母であるあなたが彼を自分の息子のように育てて来た。」
エジョン 「ヒョンギュまで?」
ムン代表 「そうよ。それと、国宝少女が解散した理由と、あなたとセリとのケンカのこと、ジェニーから全部聞いたわ。セリが先に始めたということを話すのよ。」
エジョン 「全部昔のことなのに、どうして今それを持ち出すんですか?」
ムン代表 「それと、ミナについて隠していることがあるわね?何なの?話しちゃいなさい。全部一人で責任を獲って、辛い人生をしてきた…。それを公にすれば、ク・エジョンさんの悪いイメージは全部消えるわ。」
エジョン 「それじゃ、家族や友達を売らなきゃいけないと言うんですか?」
ムン代表 「今ク・エジョンさんが助かりたいのなら、やらなきゃいけないのよ。嫌なの?それじゃ、これでおしまいね。それにもうひとつ、お願いがあるの。ク・エジョンさんが、ここで終わりにすることを選ぶなら、トッコ・ジンを巻き添えにしないで。これは要求ではなく、お願いよ。トッコ・ジンは、今素晴らしい人生を生きているわ。私は、彼をだめにしたくないの。こんなふうに終わらせたくないのよ。」

ムン代表の最後の言葉に、涙を浮かべ頷くエジョン…。


--------* チャン博士とジン

博士 「君の今症状はとてもいい。手術の準備も順調だ。」
ジン 「時間があまりないんでしょう?」
博士 「君のドキドキのお嬢さんが、最近悪い時期にあるそうだが…。」
ジン 「今芸能ニュースを見ている時じゃないでしょう。」
博士 「私の重要な患者に関わることだ。だからチェックしたんだ。君は手術の結果が怖くて隠れているのか?」
ジン 「結果は関係ありません。私は彼女を守る方法を探しているんです。」
博士 「今の状況を見ていると、もし私が君を助けたとしても、君は長生きができそうもないな。もし君があの女性とのスキャンダルに巻き込まれたら、君は世間から嫌われるだろう。」

ジン 「二人が犬の糞にまみれることになっても、そのほうがいいんです。たとえ彼女と一緒にその中を転げまわることになっても、それでも生きたいんです。」


--------* エジョンの家の近所の店先

エジョンの記事を読む、二人の女性。

”国宝少女の分裂もク・エジョンの裏切りだった?!”
女 「国宝少女が解散した後、自分のためだけにソロアルバムを出したんだって。」
女 「それで先がなくなって、自分でスポンサーを見つけて、あの番組に出たのよ。」
そこにヒョンギュが…。
女 「それで、ク・エジョンの彼氏を見つけるために、インターネットにフォーラムができたのよ。」
女 「そんなものがあるの?」
女 「そうよ。この近所に住んでるんじゃない?たまに見るけど、そんな感じよ。」

二人の話に、アイアンマンのお菓子を手に泣き出すヒョンギュ…。



--------* エジョンの家

エファン 「どうやら、今の活動は全部休止しなきゃならないようだ。しばらく休んで自粛するようにと…。」
ジャチョル 「それじゃ、アルバムの制作も止めるのか?あぁ、いい歌だったのに。」


エジョン 「父さん、兄さん!私が自粛しなくちゃならないような、どんな悪いことをしたの?国中があんなに私を憎むようなどんな悪いことをしたの?私は、こんなことをされるほど恐ろしいことをしたの?私はただ自分のしごとをしただけなのに…。悲しくても笑って、そうやって毎日過ごしてきたわ。それがいけないことなの?私が、一体どんな悪いことをしたの?私が一体…。」
泣き出したエジョンにつられてヒョンギュも…。



--------* ミナとピルジュ

ミナ 「医者が、患者の記録から家まで訪ねてくるのは、間違ってるんじゃありません?」
ピルジュ 「ク・エジョンさんは恩人だと、あなたが私に言ったことを思い出したんです。ですが、今ク・エジョンさんが辛い目に遭っているのに、あなたは助けようともしないで自分のことだけ気にしている。僕にはそれが正しいことだとは思えません。」
ミナ 「何もお話しすることはありません。エジョンオンニに過去のことは誰にも話さないと約束したことを守ってくれるよう頼んだだけです。」

ピルジュ 「それじゃ、10年前も今も、ク・エジョンさんにすべての責任を追わせ、そのままにしておくつもりなんですか?どうしてそんな身勝手なことができるんですか?どうしてか弱い女性にみんな責任を押し付けるんですか?後ろめたくありませんか?」


--------* ジェニーの店

エジョン 「私が哀れにふるまったら、みんな許してくれるの?」
ジェニー 「それしかないじゃないの…。私もインタビューを受けて、あなたとセリに何があったか話そうか?」
エジョン 「何をすればいいのかわからないの。」

そこに記者が…。

ジェニー 「ちょっと、急いでここを出て!記者よ、でしょ?」
エジョンは急いで出て行きます。

記者 「こんにちは!私は週刊芸能のハンです。ジェニーさんでしょ?」
ジェニー 「何ですか?」

そのとき、エジョンに合図するジェニーに、振り返った記者はエジョンを見つけて…。

記者 「あっ、ク・エジョンさんだ!」ク・エジョンさん、待ってください。」

店先で転んだエジョンに、話しかける記者と写真を撮るカメラマン。
「国宝少女の解散のことなんですが…。」

そこにピルジュが…。
ピルジュ 「今ここで何をしようとしてるんですか?」


エジョンを起こしてあげるピルジュ…。
記者 「ユン・ピルジュさん?」
ピルジュ 「ク・エジョンさんは、何も話すことはありません。」


--------* ピルジュの家

エジョンの膝の手当てをするピルジュ
ピルジュ 「このままではいけません。」
エジョン 「大丈夫です。しばらくしたらよくなるわ。」
ピルジュ 「ク・エジョンさん、僕は腹が立ってるんです。どうしていつも、よくなるわと言って、ことをそのままにしておくんですか?だから、傷が残って、いつまでもそれを引きずっていかなきゃならないんです。」


エジョン 「それじゃ、どうすればいいんですか?こんな小さな傷でも、私がそれを気にすると、どんどん深刻になって、足全体がおかしくなってしまうんです。」
ピルジュ 「抜け出すんです。このあなたに痛みしか与えないおかしなところから抜け出すんです。トッコ・ジン、有名人の生活、芸能界、そういう世界に囲まれていますが、いつもあなたは傷ついて、他の人から傷つけられて…。また傷つけられる前に、自分を守らなくちゃいけないんです。必要なら、そこから抜け出すのに、僕を利用して下さい。僕が、遠くへ逃げるのを手伝います。」
エジョン 「もしそこから逃げるのなら、もう守る理由はありません。傷つくとしても、私が守らなくちゃいけないんです。もし逃げ出したら、守る理由がなくなってしまうんです。」



--------* エジョンの家

エジョンは、携帯に送られてきた遠足の写真を見つめます。
そして、 「守るわ!」と…。



--------* ジンの事務所

エジョン 「私は、自分に関わる人のすべてを明かすことはできません。」
ムン代表 「有名人としての生活が終わるかもしれないのよ。」
エジョン 「自分の有名人としての生活を救うためだけに、愛する人達を見捨てることはできないんです。それより、こうして終わるほうがいいです。」
ムン代表 「これが普通の仕事なら、辞表を出せばいいでしょうけど、ク・エジョンさんは、こんなことしちゃいけないのよ。何ができるの?何をするつもりなの?何もできないでしょう。」
エジョン 「それでも、私は家族や友達のことは話したくないんです。」



--------* 騒動を見守る人達…。

新聞を読むジェニー…。
”国宝少女解散の真実!”
ジェニー 「何か話す前に、一体何があったのか知る必要があるわ。エジョンはどうなるのかしら?」


カップルメイキング制作部!
作家 「本当に、ク・・エジョンに問題があったのかしら?セリは何か知ってるの?いずれにしても、攻撃の矢が別の方に向いたから、私達の番組は助かったわ。」
セリ 「エジョンオンニは、たくさんの攻撃の的のままだわ…。」

ミナも自宅で同じ記事を…。
ミナ 「ごめんね、エジョンオンニ…。」


--------* ジンの事務所

エジョン 「申し訳ありません。私は何も言うことはありません。自粛します。」
泣きながら、同じ言葉を繰り返すエジョン。


ジンも事務所にやって来ます!

ムン代表 「何なの?ク・エジョンさんが、あなたまでを引きずりこもうとしているの?」
ジン 「俺が、ク・エジョンを道ずれにしようとしているんだ。」

ムン代表 「トッコ、あなたはまだ終わってないのよ。こんなことでダメにしないで。」
ジン 「俺も生きたい。だから、ク・エジョンを道ずれにするんだ。」

そして、ジンはエジョンのところへ。
エジョン 「どうしてここに?」
ジン 「ク・エジョン、お前は何も言わなくていい。ただ俺のことだけ全部話せ。お前と俺、俺達二人のことだけを皆に話すんだ。お前がトッコ・ジンの女だと認めたら、俺はすべてを明らかにする。」

エジョン 「もういいのよ。たとえそれが嘘だとしても、有難いわ。もう冗談は止めて。」
ジン 「冗談ではない。俺が言ったことは、冗談じゃないんだ。お前に俺達のことを全部話せと言ったのは、冗談ではない。今お前に結婚してくれと頼むのも、冗談じゃない。」
エジョン 「冗談じゃないこと、ありがとう。」
ジン 「それと、これが一番深刻な問題だが、俺が死んで永久にいなくなると言うこと、これも冗談じゃない。ク・エジョン、俺は深刻な故障なんだ。きちんと修理できるかどうかわからない。」

一方、別室では 「ク・エジョン噂の真相解明記者会見」の準備が始まります。


エジョン 「それじゃ、あなたが死ぬかも知れないから、私達のことを発表してもいい、そう言ってるの?」
ジン 「犬の糞にまみれるとしても、現世がいいと言うだろう。今、それをしみじみ感じているんだ。だが、俺がこの世を去っても、お前をその糞の中に一人残し、惨めな生き方をさせるわけにはいかない。」
エジョン 「冗談だって言ってよ!」

ジン 「他の誰のこともお前は売る必要はない。俺のことだけ売ればいいんだ。ク・エジョンのすべての問題を覆い隠せるほど、俺は値が張るトッコ・ジンだ。それをお前にやるから、俺のことだけを売ればいい。」
エジョン 「どうして冗談をいうの?」
ジン 「そのために、俺をク・エジョンの男にしろ。」
エジョン 「全部冗談だって言ってよ!」


第14話に続く!
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