アイリス(IRIS) ・・・・・ momochiの韓流メモ 別館 ブログに戻る

韓国名: 아이리스  英語名:Iris
2009年10月14日~ KBS水・木 21:55~ 全20話
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ドラマ詳細 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話 第10話
第11話 第12話 第13話 第14話 第15話 第16話 第17話 第18話 第19話 第20話
※ 投稿動画の英語字幕の翻訳ですので、本来のシナリオとは違います。
アイリス第3話 あらすじ

<前回までのあらすじ>
共に特殊部隊に入隊したヒョンジュンとサウは、兄弟以上の関係である。ヒョンジュンは大学院に行くよう指令を受け、そこで偶然スンヒに出会い人目で恋に落ちるが、彼女が突然消えたことで彼はスランプに陥る。サウは地元の先輩を通してスンヒと出会い、彼もまた彼女に恋をする。そしてある日、ヒョンジュンとサウは正体不明の役人に施設に連れて行かれ、そこで一連の厳しいテストを体験し、さらに集中訓練を受けた後NSSに入る。
彼らはNSSの初日に、スンヒと再会する。初めから目的を持って接近したことを彼女から知らされ、彼らは当惑するが彼女への思いは断ち切ることはできなかった。
ヒョンジュンは、衝動的に冷静なスンヒにキスをし、彼らは急速に親しくなる。
最初の任務でテロリストのタカシを追い詰めた彼らは、待機中に大統領候補のチョ・ミョンホを助けるが・・・。

<第3話>
大統領となったチョ・ミョンホに青瓦台に招待されたヒョンジュンとサウ。
部屋にある一枚の絵をじっと見つめるヒョンジュンは、「俺はここに来たことがある。」と。
「いいから座れ。大統領がもうすぐ来るぞ。」とサウ。
そこへ広報室のホン・スジンが大統領が来ますと知らせに来ます。
その声を聞いた途端、子供の頃の記憶が蘇るヒョンジュン。

<回想シーン>
大統領は彼にこう訊ねます。
「名前は何だい?大きくなったら何になりたいんだ?」
「キム・ヒョンジュン。地球を守るスーパーマン!」と答える幼いヒョンジュン。
ヒョンジュンの両親を紹介する声。
「この二人は原子物理学者で、MITを卒業しています。彼らは原子工学の開発のための決定的な鍵を握っているのです。」
彼らの乗った車は、トラックに追突され、さらに銃を持つ男は彼の両親を射殺します。

記憶が蘇り、目を瞑るヒョンジュンは言います。
「俺は今思い出した。俺は間違いなくここに来たことがある。」

二人の前に現れたチョ大統領は、「私がここに立っていられるのも、君達二人のおかげだ。」と。
「我々は自分達の任務に努めただけです。」とサウ。
「君達は、警備部門の要員ではないと聞いたが、それでは国家情報局で働いているのか?」
顔を見合わせ戸惑いながら、「いいえ、あの、NSSです。」と答えるサウ。
「NSS?」と聞き返す大統領に、「「後ほど調べてお知らせします。」とチョン秘書室長は言います。

大統領との面会を終えた二人。サウは「気の小さい奴だな。」とヒョンジュンをからかい、
「だが、大統領はNSSについて知らないようだが、そんなことがあり得るか?」と。

「それを聞くのは初めてだ。」と言うチョ・ミョンホに、チョ秘書室長は説明します。
「まだ人員不足ですので、私もつい最近NSSの存在を知ったような状況です。NSSは、1976年に設立されました。その当時、中央情報局が最も微妙な問題を扱っていましたが、アメリカのCIAで働くスパイ達が、機関に潜入し活動していました。彼らは青瓦台に盗聴器をしかけ監視を続けたのです。あなたは前のパク大統領が原子力工学プロジェクトに従事していたことをご存知でしょう?これは、アメリカからの否定的な注意を避ける一方で、我々が完全に信用できる機関が必要だったからなのです。それらのことが、NSSの設立を導きました。NSSは核兵器の開発を指揮し、彼の任期終了後も、大統領を守り続けました。そして極秘に国の安全に関することにおいて、彼を援助したのです。1996年に、最高行政官?のチョ・ガンシクを暗殺した北朝鮮の諜報部員を殺したのはNSSでした。1997年に、亡命した北朝鮮の殺人者イ・ヨンガン?を中国まで追い詰め、暗殺したのもNSSでした。」
「私は国家情報局での活動に25年もの間関わってきた。そんな人間が、その機関の存在を知らないなんてことがあっていいのか?」とチョ・ミョンホ。
「NSSは現在、政府から秘密機関として分類されています。政府の中ですら、この機関のことを知っている人間は、ごくわずかなのです。現在、ロシアの衛星を借りて運用しているただ一つの機関です。もちろんこれは、アメリカと日本は知らないことですが。」
「君は、まだこの機関が必要だと感じているのか?」
「あなたの大統領期間中、最も役立つ機関であると言えるでしょう。」

執務室を出た後、スジンに「どうでした?」と聞かれ首をふるチョ秘書室長。
「それでは彼はそれを排除したいと?」とスジンは訊ねます。
「いや、そうではないが、決断をするには、少し時間がかかるだろう。もし彼が君に意見を求めるようなことがあれば、NSSは必要なものだと信じていると彼に言いなさい。君の考えはここでは必要ない。」

居酒屋で蘇った記憶のことを考え込むヒョンジュン。
そこにスンヒが現れます。
「青瓦台はどうだった?あなたがひどく神経質になり、ぎこちなかったとかなんとか、サウが言いふらしていたわ。本当にそうだったの?わぁ、キム・ヒョンジュンでさえ、大統領の前では小さく感じたということね。」
「明日は、何をするんだ?忙しくないなら、明日どこかへ行こう。ただ空気を吸いに。」
頷くスンヒ。

翌日ヒョンジュンは、スンヒを自分が育ったところだと教会へ連れて行きます。
「あなた、カソリックの教会で育ったの?」とスンヒ。
「あそこの孤児院だ。俺とサウを雇ったとき、君は俺の素性を調べなかったのか?」
「あなたの情報は、特殊部隊あたりから始まっていたわ。私はあなたの過去の情報も要求したけど、それは必要ないと言われたの。奇妙だと思ったけど。」
ヒョンジュンは、スンヒの自分のことを話します。
「俺は7歳のときに、ここに来た。中学を卒業するまでここにいたんだ。高校時代と大学のときは、ここを出て自分で生活していた。」
「その前はどうしていたの?」とスンヒ。
ヒョンジュンは、「覚えてない。実は、それを探しにここに来たんだ。」と答えます。

二人は教会の中で神父と会います。
「ミカエル!どうしたんだ?君が長い間連絡をして来ないから、私はもう君との縁は切れたものだと考えていたんだ。」
「すみません。入隊してから忙しかったんです。仕事も得て。彼女は俺の同僚です。」
二人だけになった神父は、ヒョンジュンにこう言います。
「彼女は綺麗だ。結婚するのか?」
「そう願っていますが・・・。」

「俺達はまだそんな関係じゃないんです。」とヒョンジュン。
「仕事に就いたそうだが、気に入っているのか?」
「はい。今日は神父様に聞きたいことがあってここに来たんです。なぜ俺は孤児になったのでしょうか。そして両親はどうなったのでしょう。あなたが何か覚えているのではないかと思ったんですが。」
「お前は以前一度もそのことを聞かなかったのに、なぜ今になって気になったんだ?」と神父。
「なぜ今まで俺がそれに関心がなかったかということも、気になっているのです。ここに来る前、俺は自分の過去を、意図的に心の奥底に閉じ込めていたのかもしれません。ほんの少しの記憶はあったのかもしれませんが、まるで記憶喪失のように何も思い出せませんでした。おかしなことに、俺はそれを思い出そうともしなかったんです。なぜですか?あなたは、私の両親を知らないのですか?いったい何が私にあったんでしょうか?」
教会の庭を散歩するスンヒ。神父は、ヒョンジュンに言います。
「お前をここに連れて来たのは、市役所の職員だ。彼はお前について何の情報も持っていなかったのだ。どうやらお前は、何かで心に大きな傷を負っていたようで、話すことができなかったのだよ。一言もだ。1年くらい経ったころだったか、お前はようやく環境に慣れ始めたようだった。」
スンヒのところに戻るヒョンジュン。
「何かわかった?」とスンヒは訊ねます。
「彼らは俺については何もしらないようだ。」
「それはおかしいわ。NSSにいるあなたの孤児院時代の情報がなにもないなんて、神様が天から落としたのかしら?」
そう言ってマリア像の前に進むスンヒ。
「聖母様。私はこの秘密だらけの男を愛すべきですか?」
「彼女は何て?」とヒョンジュン。スンヒは
「彼女は、過去なんで構うものですかと言ったわ。」

神父は、ペク・サンに電話をします。
「ヒョンジュンが立ち寄りました。彼は両親のことに関心を持っていました。どのように孤児になったのかと。いいえ、彼は何も知らないように見えました。」

サンヒョンは、「彼らはあなたに連絡してきましたか?」とペク・サンに訊ねます。
「何のことだ?」とペク・サン。
「大統領があなたに会いたがっているそうです。」

「君は、NSSが設立されたときから、そこで働いてきたそうだが、私はそのような機関がまだ必要なのかということに疑問を持っている。君はどう思う?それは必要かね?」
「私はお答えする立場ではありません。我々は、大統領から命令が与えられたら、たとえ命の危険があろうとも、それを実行するだけです。政治的な決断をすることはありません。」とペク・サン。
「わかった。最後にもう一つ聞きたい。パク政権時代、彼らは核兵器を作ろうとしていた。そのとき、我々の技術はどのくらい進んでいたのかね?私が聞いた話では、彼らは兵器をほとんど完成させたということだが、それは本当なのか?」
「そう信じております。」
「新しい軍政府が権力を持ったとき、アメリカからの信頼を得ることが必要だった彼らは、自主的に武器の製造をあきらめたと私は聞いた。それは本当だったのか?」
「そう信じております。」
「それはどこにある?ほぼ完成された武器製造の青写真。たとえ我々がその製造を諦めたとしても、我々の知識までも消えうせたわけではあるまい。」
「それは、私の責任範囲ではありません。ですから、私は存じません。」とペク・サンは答えます。

ミジョンから「部長が探していますよ。」と言われたサウとヒョンジュンは、サンヒョンのところへ。
「俺はお前達に休暇をあげるように言われた。あれが休暇に値したのか?」とサンヒョン。
「我々は大統領の命を助けました。何かをやり遂げたんです。」とサウ。サンヒョンは、
「単にラッキーだったんだ。正直、俺は恥ずかしくて誰にも言えないぞ。」
「幸運を呼ぶことも一つの技術だということを知らないんですか?」とスンヒ。
「もう行け!お前達の顔なんか見たくない。」とサンヒョンは彼らに言います。

どうすると二人に訊ねるサウ。
スンヒは、「ええ、ちょっと。」と彼の後ろでヒョンジュンにメモを渡します。
サウは、「こんな休暇を貰えるのは、珍しいことだ。三人一緒に休暇を過ごせたら楽しいだろうな。」と。そこにサウの母から電話がかかってきます。
スンヒのメモには、「日本への旅行。大丈夫?」と。OKの合図をするヒョンジュン。

<上海>
「確認しました。すぐに取り掛かります。」とビッグ。

警備の男に促され部屋に入るキム・イルジョン。そこにビッグから、「キム・イルジョン氏。」と電話が。受話器越し越しに銃声を聞いたキム・イルジョンは、別室の警備の男達に、
「この場所はばれている。我々は盗聴されているんだ。」
男は慌てて仲間と連絡を取りますが、既に息絶えた見張り。すぐに彼らは、銃を持ちエレベータの前で待ち伏せをします。
しかし開いた扉の中には、死んだ仲間が。「車を用意しろ。すぐ出発するんだ。」と男。
その彼らをビッグは、一人ずつ始末していきます。
その様子をモニターで見る男は、「裏口から出よう。」と部屋を出て行きます。
部屋の隅に逃げたイルジョンは電話でこう話します。
「私はもう無理のようだ。我々は同士のホン・スンリョンに頼るしかなさそうだ。私も24時間監視下に置かれていて、南からの誰とも接触できない。」
そこに現れたビッグは、「お前が持っているリスト、アイリスリストだ。」と。
「何を言っているんだ。私はそのことは何も知らない。」
銃を撃つビッグ。

男を殺したビッグは、電話をします。
「ここには、何もありません。たった一つ残したのは、ホン・スンリョン(?)だ。」
深夜ペク・サンのことろに電話が。

サンヒョンは、部員たちに説明します。
「これは、ホン・スンリョン、労働党の131指導部のメンバーです。あなた方もご存知のように、131指導部は、北朝鮮の核兵器開発計画に関するすべての事項を監督しており、ホン・スンリョンは、そこの中核であります。彼は、核兵器戦略を先導する科学者であります。」
「彼が政治的亡命を求めていた理由はなんだ?」と局長。
「それはあまりにも予想外の出来事でしたので、我々はそれを解明する時間がありませんでした。」
「彼が亡命を求めたルートは?そしてそれはいつのことだ?」とペク・サン。
「現在彼はウクライナにいますが、まもなくハンガリーに行きます。」

ゲームに熱中しているテサンに、サンヒョンは言います。
「急いで休暇中の部員達を呼び戻せ!オレンジ事態だ。」

<秋田 日本>
ヒョンジュンとスンヒは、秋田の山中のホテルへ。
ベッドに倒れこんだヒョンジュンは、「疲れた。ぐっすり眠りたい。」と。
「先にお風呂に入ったら?」とスンヒ。
ヒョンジュンは、「一緒に?」と。
「何を考えているの?なんて不潔な・・・。」
車で出かけた二人。スンヒは、中学生に温泉の場所を訊ねます。
雪の中を歩きながら、「この雪を見て!まさに私の想像していた通りだわ。」とスンヒ。
「すごいなぁ。疲れたから、俺はただ心の中まで半身浴したい。」とヒョンジュン。

NSSに戻ったサウは、サンヒョンにこう言われます。
「どうやら、お前は今すぐハンガリーに行かねばならないようだ。」
「俺一人でですか?」とサウ。
「ヒョンジュンとスンヒもお前と一緒に行かなくちゃいけないのだが、彼らに連絡が取れない。」
「二人とも?」
「彼らと連絡がつき次第送り込むから、今は一人で出発しろ。あっちへ到着したら、お前はすぐ指令を受けとることになっている。」

温泉に着いた二人は、混浴だとは知らずに「入浴が済んだら、ここで会おう!」とそれぞれ入り口から入ります。中で一緒になり慌てて更衣室に戻るヒョンジュンとスンヒ。
「ごめん!でも俺は何も見てないぞ!」
「何やってるのよ!」
「でも、これは正しい出口なんだ。」
「こっちもよ。」
「君が表示を見間違ったんだろう?」
「いいえ、これは合ってるわ。」
一旦外に出る二人。スンヒは「あなた入らないの?」と。
「俺はいい。君は?」とヒョンジュン。
「心の中まで半身浴じゃなかったの?疲れたと言ってたでしょう。」
「俺は言わなかったか?足を浸けることは、半身浴よりずっといいんだ。」
「まったくもう、男のくせに恥ずかしがって!先に行くわよ。」
そこへ先ほどの中学生ユキが酒を届けに。

サンヒョンは、テソンに訊ねます。
「いったいキム・ヒョンジュンとチョ・スンヒに何が起きたんだ?」
「今連絡を試みています。」とテソン。
「いつまでも、ただ連絡を試みるだけか?部員を送って、彼らを連れ戻すんだ。」

雪の中を散歩する二人。
「わぁ、まるで天国だわ。まるで川端康成の小説の中にいるような気がするわ。」
「俺は雪を見ただけで、震えがくる。特殊部隊にいつときの雪の中での訓練のすべてを考えると。あれは恐ろしいものなんだ。」
「もう。ムードを壊すようなことを話して。」と雪玉を彼にぶつけるスンヒ。そして彼女は言います。
「でも私、気になっていることがあるの。なぜあなたはあのとき突然私にキスしたの?あれは、挑戦だったの?それとも愛情だった?」
「俺があのときしたのは、キスというよりその時間を止めようとしていたんだ。この可愛い唇から吐き出されていた乱暴な言葉のすべてを。」
「それじゃあ、私は今からたくさん荒っぽいことを言わなくちゃ。」

<バラトン ハンガリー>
ホテルのボーイを装い、催涙ガスを仕込んでホン・スンリョンを救出するサウ。
彼は、バイク、ボートと乗り継ぎスンリョンの救出に成功します。

温泉町で、二人で撮った写真に「ヒョンジュンとの思い出」と書き記すスンヒ。
「陳腐だな。」と言う彼に、「そういうことが好きなの。」とスンヒは言います。
そしてヒョンジュンの前に手を出すスンヒは、
「じらさないで、それをちょうだい。私のために買ったんじゃないの?どうしてあなたは、二人になるとそうんなに臆病なの?」と。
「君は、下着を持って来なかったのか?これは、男物の下着だけど、それでもいいか?そうしたければ、履いてもいいけど。」
黙って酒を飲むスンヒ。
「ひょっとして、ホワイトデーのキャンディ・・・。おいおい、笑っちゃうぜ。」
「これがおかしい?」
「どうしてそうなんだ?まるで子供みたいだぞ。」
「陳腐なことが好きだって、私言わなかった?」
「本当に?本当に?おいおい、まったく。」
そう言ってヒョンジュンは外に出て行きます。
外で彼を待っていたスンヒは、戻ってきた彼に「手ぶらなの?」と立ち去ろうとしますが、彼女を抱き寄せ、口移しでキャンディをあげるヒョンジュン。「機嫌は直ったか?」

そして二人は同じベッドで・・・。

食堂で、あれこれ世話をやくスンヒに、ヒョンジュンは、
「こんなこともするんだ。」
「私はテーブルの支度は上手くできるわ。」
「変わったな。」
「うるさい!可愛い女の子を見るのが初めてなの?早く食べて!」
「君が赤くなるのを見るのは、初めてだ。」とヒョンジュン。
そして二人は、スキー、水族館、かまくらと雪の秋田の休日を満喫します。

サウがホン・スンリョンを連れ去った後の部屋に入る北朝鮮工作員のチョリンとソナ。

慌しいNSS本部に入って来たスンヒとヒョンジュンに、ミジョンは、
「すぐ会議室に行ってください。」と。戻ってきた二人を見て、サンヒョンは言います。
「いったいどうしたんだ?たとえ休暇中でも、緊急連絡先は置いていくべきだろう。」
謝るスンヒに、「どこまで聞いた?」とサンヒョン。
スンヒは「まだ何も。」と。
サンヒョンは、チケットを差し出し、「ハンガリー行きのチケットだ。すぐ出発しろ。」と。

ペク・サンは、ホン・スンリョンの写真を見せ、チョ・ミョンホに説明します。
「ホン・スンリョンは、北朝鮮の原子力システム開発のトップで、政治亡命を求めています。」
「彼は今どこにいる?」とミョンホ。
「彼は今ハンガリーにおり、我々の諜報部員が保護しております。」
次々に意見を述べる、会議のメンバー達。
「そんな大物が突然政治亡命を求めてくるとは、我々はまず彼の本当の目的を聞く必要があります。」
「それに我々の状況も、彼の亡命を簡単に許すにはあまりにも微妙です。」
「この問題で2つの政党間の無用な軋轢を避けるためにも、我々は十分な注意が必要です。」
ミョンホは、「君の意見が聞きたい。」とペク・サンに問いかけます。
「我々は彼の政治亡命の真意を、我々の諜報部員に確認させています。結果を見てから判断されたらいいのでは。」とペク・サン。

ハンガリーに到着したヒョンジュンの後ろから、サウはこう言います。
「俺の質問に真実だけを答えろ。でないと、お前は死ぬ。どこへ遊びに行っていた?」
「日本。秋田。」とヒョンジュン。
「誰か同行者がいたのか?」
返事をしないヒョンジュンに、サウは「死にたいのか?」と。
ヒョンジュンは、「スンヒだ。」と答えます。
「気に入ったのか?」とサウ。
「すばらしかった。」
「こいつめ。お前は大学院で生涯愛していきたいという女性に会ったはずだ。」
「それがスンヒなんだ。お前はそれを知った最初の人間だ。秘密を守れよ。」
「俺はしゃべらないさ。だが、オフィスの中で恋愛をするのは、簡単だと思っているのか?」
「そうなんだ。この任務が終了したら、俺は彼女と結婚して、彼女を家にいるようにするつもりだ。」
結婚と聞いて驚くサウ。
そこにスンヒがやって来ます。

教会にいるホン・スンリョンと二人だけで話をするスンヒ。
「大変な決心をされましたね。ですが我々は、政治亡命を求めるあなたの真意を調べる必要があります。難しい質問をしますが、どうかご理解ください。あなたは、チャイル中学、高校を卒業しました。キム・イルソン大学の物理学専攻をトップの成績で卒業し、ドイツのLMUで博士号を取得。あなたはスーパーエリートでした。あなたのしている時計は、20年くらい前のものですね。あなたは、変化や冒険を好まない頑固一徹な人間です。言い換えれば、あなたは外部の刺激に反応しにくい大変誠実な人間。組織によく順応するタイプの人間です。労働党のあなたの忠誠心への期待は、すごいものだったはずです。あなたが131指導部のメンバーであった間は。」
スンヒは、1枚の写真を差し出します。
「あなたの遅くできた娘さん、そのたった一人のお子さんへの愛情は、特別なものだと聞きました。あなたの選択で、彼ら二人にこれから何が起きるのか・・・。あなたにはわかっているでしょう?」

大統領府での会議の席で、電話を受けたペク・サンは、「我々は分析の結果を得ました。」と。

スンヒとヒョンジュンを前に、ホン・スンリョンは話を始めます。
「私は決断をするのは難しいと思います。私には重い政治責任があるはずです。あなたはどう思いますか?私はあなた方と一緒に行けると思いますか?」
「申し訳ありません。我々には答えられません。」とヒョンジュン。

会議の後、チョ秘書室長はペク・サンに、「どんな決断を彼はすると思うかね?」と訊ねます。
「彼はこれを拒むのではないでしょうか?」とペク・サン。
「政治と言うのは、我々が考えるより単純じゃない。」
そこにスジンが「副局長!」と。

スジンから、ミョンホが会いたがっていると聞いたペク・サンと秘書室長は大統領のところへ。
「私は彼の亡命を認めよう。」と言うミョンホに、ペク・サンは、
「重い政治責任をあなたは背負うことになります。」
「わかっている。だが、私は本当にこのホン・スンリョンに会ってみたいのだ。私が核兵器に深い関心があるののを、君も知っているだろう。もしそれが可能なら、私は我々が失った青写真を見つけたいのだ。」

サウのそばに行ったスンヒは、「何かあるの?」と。「いや。」とサウ。スンヒは、
「本当に困るわ。なぜ何も連絡がないのかしら?」
そんなスンヒに、サウは言います。
「君が日本へ旅行したことを聞いたよ。」
「ヒョンジュンが言ったの?どうしてそんなに口の軽い諜報部員なのかしら。」
「ヒョンジュンは、君達は結婚するつもりだと・・・。」
「どうして今すぐ結婚なんてできるのよ。どうしていつも極端なのかしら、彼は。」
「今でなくても、いつかするつもりなんだろう?」
「将来の計画なんて意味がないけど、私は時が来たらそうしたいと思う。」
「俺は、ヒョンジュンのことは、頭のてっぺんからつま先まで知っているが、彼は完全に欠陥品だ。だから、賢い選択をしろよ。」
「知ってるわ。でも私は欠陥品の修理のエキスパートよ。」

教会の中で、ホン・スンリョンはヒョンジュンに「宗教はありますか?」と訊ねます。
「いいえ。」とヒョンジュン。
「そうですか。私にはあります。皮肉なものだな。北出身の私が神を信じ、南出身の諜報部員はそうじゃない。こんな言葉があります。神がいることを信じているかのように、人生を生きなさい。そこに神がいれば、彼からあなたが得るものは、無限です。たとえ神がいなくても、失うものはない。」
そして首からロザリオを外したホン・スンリョンは、それをヒョンジュンに差し出し、
「これを持っていなさい。失うものはないのだから。」と。
そこにスンヒが入って来ます。
「命令を受け取りました。我々があなたをエスコートします。」
そしてサウの運転する車で出発する彼ら。
すぐ数台の車が彼らの追跡を始めます。
それを振り切り、指定された郊外の飛行場に到着したスンヒ達。
先に到着していた車から二人の男が降りてきます。

「どうしてここなんだ。あまりにもオープンすぎる。」とヒョンジュン。
「結局、ハンガリーは、ヨーロッパのへそなんだ。このへそから、スイスでもパリでもフランクフルトでもどこへでも飛んで行ける」とサウ。

「無事にお戻りください。」と男達にホン・スンリョンを渡すスンヒ達。
ホン・スンリョンを乗せた車は出発しますが、ビッグの狙った銃弾が男達を。
男達全員を射殺したビッグは、拳銃を手に車に近づきます。
「お前は誰だ?」とホン・スンリョン。
「何だかわかるだろう?それを寄越すんだ。」とビッグは彼に言います。
「なぜこんなことをしているんだ?いったい何を聞いているんだ?」
スンリョンに銃口を向けるビッグ。

ヒョンジュンは、ロザリオを見ながら、スンリョンの言葉を思い出します。
「神がいることを信じているかのように、人生を生きなさい。そこに神がいれば、彼からあなたが得るものは、無限です。」
発砲するビッグ。

「何だそれは?」とサウ。
ヒョンジュンは、「なんでもない。」と慌ててロザリオを隠します。

第4話に続く!
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