最高の愛 第7話 あらすじ 2011年5月25日放映 英語字幕からの翻訳ですので、 本来のシナリオとは違います。 ブログに戻る 抱き合う二人をじっと見ていたジンは、いきなり自分の目を手で隠します。 「見るな!お前は、トッコ・ジンだぞ!見るな…。」 そして、やっとのことでその場を離れ、家に戻るジン…。 --------* エジョンの家 エファン「エジョン…、トッコ・ジンとアルバムの話をしたかな…。」 ジャチョル「何を言ってるんだ?この前その男に、自分のために彼を利用しているとエジョンが非難されたことを覚えてないのか?」 エファン「そうじゃないんだ。彼は助けたがってるんだ…。」 ジャチョル「前の男のときもそう言ってなかったか?とにかく、トッコ・ジンはだめだ。カン・セリと付き合ってるんだからな。」 エファン「もう別れたじゃないか。」 ジャチョル「前もそうじゃなかったか?あいつはちゃんとすると言っておいて、彼女を裏切った。そして、エジョンを他人の男を取った女に仕立てたんじゃないか。」 エファン「俺は、トッコ・ジンに余計なことを言ったのか…。」 ジャチョル「ちゃんと考えてみろ。お前は間違ったラインを取ってるんだ。トッコラインを捨てて、ピルラインを押すんだ。」 エファン「それじゃ父さんは、ピルラインのために漢医院に言って、これに高い金を払ったのか?」 ジャチョル「おい、食べるな。これは、返すつもりなんだから。」 --------* エジョンとピルジュ:高台の公園 エジョン「もう大丈夫です。本当は病気じゃなくて、ただ恥ずかしかっただけなんです。芸能界での私のイメージが”安っぽくて汚れている”だとしても、自分で違うとわかっていれば大丈夫だと思ってたんです。でも今日、本当に安っぽく薄汚れた人間になってしまった気がして、それで本当に恥ずかしかくなって…。」 ピルジュ「ク・エジョンさんは、自分は10億だって買うことができない国宝だと言いませんでしたか?国宝は高価なもので、安っぽいものじゃありません。」 エジョン「(笑顔で)そう言ってくれて、ありがとう。」 ピルジュ「我々の国の国宝が傷ついたとき、僕は何もできませんでしたが、僕の前で傷ついている国宝なら、僕が治してあげますよ!」 エジョン「私が国宝少女にいたとき、私は年齢では2番目のの国宝だったわ。」 ピルジュ「トップ(탑:タプ)だったんだ。」 エジョン「そのときは頑張っていたから、人気はトップ(톱:トプ)だったわ。」 ピルジュ「いいえ、そのトプじゃなくて、石塔(석탑:ソクタプ)のことですよ。国宝第2号は、円覚寺址十層石塔(Wongaksa Pagoda)でしょう。」 エジョン「東大門(Dongdaemoon)じゃなかった?」 ピルジュ「あれは、宝物第1号ですよ。」 エジョン「あぁ、そうだったわ。」 ピルジュ「もっと勉強したほうがいいですね!」 エジョン「それじゃ、国宝第3号は?」 ピルジュ「え~と、北漢山新羅真興王巡狩碑です。」 エジョン「それじゃ、国宝第128号?」 ピルジュ「え~と、それは…。 私にもわかりません。」 楽しそうに笑うエジョン…。 --------* ジン・エジョン・ピルジュ: それぞれの家 一人カレーを食べるジン…。 「ジャガイモの入ってないカレーは美味くない!」 エジョンは、ポロロの嘘探知機を手に独り言…。 「子供のおもちゃで振り回されて…、いったいいくつよ。トップスターだからって、人を弄んでいるわけ?」 ピルジュは、インターネットで楽しそうに国宝の検索を! --------* ムン代表、ジンとエジョン :レストラン ムン代表「ク・エジョンのアルバムを手伝うと言ったの?」 ジン「ムン代表に、彼女がそう言ったのか?」 ムン代表「あぁ…、ク室長がそう言いふらしているって聞いたのよ。トッコ達、何か話したの?」 ジン「してない!!!」 そこにエジョンが現れます。 ムン代表「私が食事に誘ったのよ。いいでしょう?」 硬い表情のエジョンとジン…。 ムン代表「あの事件のせいで、A氏とC嬢の記事が出たわ。家族の中に何か問題が起きたら、代表として解決しなくちゃいけないでしょ。」 ジン「はっきりさせておくが、C嬢は家族じゃない。居候(객식구:客家族)だ。居候が問題を起こしたら、解決ではなく叱るべきじゃないのか、代表として…。」 ムン代表「(ジンの言葉に驚いて)まぁ、彼女が困ってるじゃないの。」 ジン「ク・エジョンは、こんなことで困ったりしないさ、面の皮が厚いからな。違うか?ク・エジョンさん。」 エジョン「(笑顔を作って)はい、こんなことで困ったりしません。ただ無視します。」 ムン代表「あぁ、食事にしましょうか…。Aコースが美味しそう…、これにしましょう!」 エジョン「私、コースは結構です。単品をいただきます。」 ジン「なぜそんなことを? あぁ、ムン代表に気に入ってもらいたくて安いものを注文するんだな…。」 ジンの皮肉を無視するエジョン…。 そのとき、レストランスタッフがムン代表を呼びに来ます。 ちょっと行って来るわと部屋を出たムン代表…。 「あの二人の関係を調べようと思っていたけど、甘いというより戦争のようだわ。」 二人きりになったジンとエジョン…。 ジン「ムン代表とアルバムの話をしに来たようだから、二人で話せ。」 そう言って席を立とうとするジン。 エジョン「ここにいてもらわないと…。トッコ・ジンさんは、私のアルバムのプロモーションを手伝わなくちゃいけないし、MVにも出てもらわなくちゃならないから、一緒に話しましょう。昨日約束したのに、どうしたの? あ~ぁ、私の体が思い通りにならなかったから、もう手伝わないつもりなの?」 ジン「椿の話か?」 エジョン「椿の花とかなんとか言うから、純粋な小説でも書くのかと思ってたのに、昨日の態度は、まるで”桑の葉”(ポン 뽕:エロティックな映画のタイトル)を撮るみたいだったわ。」 ジン「ポン? おい、お前の体でポンの主役になれると思ってるのか?」 エジョン「でも、トッコ・ジンさんの体は、私のMVのクォリティを満たしているわね。」 ジン「誰がやると言った?」 エジョン「トッコ・ジンさんは出ないわけにはいかないわ。トッコ・ジンの口はトンコだから、たいしたものは口から出てこないけど、私の口は爆弾だから、もし私がすべてをブチ撒けたら…。」 ジン「何を言ってるんだ?」 エジョン「どっちのほうがいいかしら? 私が口を開いて昨日のことを本に書くのと、あなたが私のMVに出演してアルバムのプロモーションをするのと…。どっちも悪くないでしょ。あなたに選ぶ機会をあげるけど、どっちがいい? 私に気に入られたかったら、安いほうじゃなく高いほうを選ぶのよ!」 彼女の豹変ぶりに唖然とするジン…。 エジョンは、ブツブツ言いながら廊下を歩きます。 「人を馬鹿にできるのは自分だけだと思ってるの?私だってできるんだから…。」 彼女を追って来たジンは、エジョンの腕を掴み彼女を壁に押し付けます。 ジン「俺に何をしようとしているんだ? 自分のアルバムを手伝えと俺を脅しているのか、それとも、自分の自尊心が傷つけられたと俺に抗議しているのか? 実か自尊心、どちらかひとつを選んで、もう俺を混乱させるな。」 エジョン「混乱することなんかないでしょ。好きに考えればいいのよ。あなたは最初からそういう人じゃない。私、あなたを利用するおかしな人間として扱われたわ。それなら、あなたも私に利用されるおかしな人になればいいじゃない。」 ジン「いいだろう。お前のために笑い者になってやるから、徹底的に俺を利用しろ。ただし、俺が二度と混乱しないよう、きちんとやるんだ。ク・エジョン。」 エジョンを抑えつけたまま、ジンはムン代表に電話を。 ジン「さっきの話していたク・エジョンさんのことだが、俺が手伝うことにした。国で一番の音楽プロデューサーを用意してくれ。わかったか? 今すぐにだ!」 --------* ジンの事務所 ムン代表「ク・エジョンさんのシングルアルバムの制作計画よ。」 エファンは、すぐにそれを読み始めます。 ムン代表「見てわかるように、最高の人だけを集めたわ。オム・ジョンファでもペク・チヨンでも、イ・ヒョリでもなく、あなたのために…。トッコがそうしろと言ったからよ。」 エファン「このチームでアルバムを作るとなると、製作費が相当かかるでしょう。」 ムン代表「もちろんかかるけど、トッコがそうしたいって言ったのよ。」 エファン「このチームとアルバムを作るとなると、エジョンが製作費を回収できるかどうか…。」 ムン代表「もちろん、そうなるでしょうね。でもトッコが心配するなと言ったの。」 エジョン「それじゃ、私はどうすれば…。」 ムン代表「契約書よ。サインをすれば、ク・エジョンさんのアルバムがすぐできるわ。トッコが準備したように。」 --------* ジンの家 ジャガイモを見つめるジン…。 「これでお前達がなぜここに来たのか、はっきりとわかるはずだ。彼女があれにサインすれば、お前達には何の意味もないことになる。だから始末してやる!」 --------* エジョンとエファン:事務所ロビー エファン「エジョン、本当に大きなチャンスだ。どうして躊躇ってるんだ? 契約するのはたいへんだが、ちょっと目をつぶって、やってみよう、な?」 エジョンは、『実と自尊心、どちらか選べ!』というジンの言葉を思い出します。 エジョン「トッコ・ジンさんは、今私を試しているんだわ。」 エファン「だがな、エジョン、条件は素晴らしいぞ。俺達、”ドキドキ”だけでこれまで10年やってきたが、それももう限界だ。もし1曲だけでもヒットしたら、この事務所を離れたってイベントの機会はできるだろうし、どこでも歌えるんだ。よく考えろよ!」 深くため息をつくエジョン…。 --------* 事務所 ピルジュのペンを手に悩み続けるエジョン…。 黙って彼女を見つめるムン代表…。 結局エジョンは、契約書にサインをしてしまいます! --------* ジンの家 代表は、すぐジンに連絡します。 ジン「サインした?わかった。」 ジャガイモを見つめるジン…。 「これでお前達がここへ来た理由がはっきりした。お前達には何の意味もないことがわかったから、これからお前達を処刑する。」 うっすら目に涙を浮かべ、お湯の沸いた鍋にジャガイモを一つずつ入れていくジン…。 「ク・エジョン、お前は本当に悪い奴だ。」 そのとき、ジンの腕の心拍計がまた…。 「全部一度に処理しようとしたから、ショックを受けたんだろう。監獄だと思え!後で始末してやる。」 ジンは、最後の1個のジャガイモをまた元に戻します。 --------* ジンの事務所 ムン代表「ク・エジョンさん!サインしたことで、自尊心が傷ついた? これは、トッコ・ジンとの自尊心を賭けた戦いだったんでしょ? 自尊心を保ちサインをしなければ、あなたはチャンスを失うわ。でも、トッコの心は掴めたでしょうね。」 エジョン「私は、その心を掴むつもりはありません。それに、この機会を逃せる立場でもありませんし…。」 ムン代表「よくやったわ。もしここでサインをせず自尊心を保ち、トッコの心を動かし続けていたら、私はク・エジョンさんを追い出すつもりだったの。ク・エジョンさんは、現実的ね。それを継続してちょうだい。」 --------* エジョンとジェニー:エジョンの部屋 ジェニー「まるでドラマのお姑さんじゃないの。お金の入った封筒を投げ出して、絶対うちの息子とは一緒にしませんからって…。そんなのお姑さんよ!」 エジョン「でも、主人公は絶対にそれを受け取らないわ。それなのに私はそれをすんなり受け取った…。」 ジェニー「よくやったわ。でもトッコジンの姑はムン代表だけじゃないわ。全国民が彼の姑なのよ。」 エジョン「もし全国民に踏みつけにされたら、たぶん一瞬で消えちゃうわね?」 ジェニー「心配ないわ。そんなこと起きないから…。あの人、あなたのことを金目当ての女だと思ってるんでしょう? もう彼に会っちゃだめよ。」 エジョン「(泣き声で…)金目当て…。」 ジェニー「心配ないわ? とうせトッコ・ジンを好きじゃないんだから…。そうなんでしょ?」 エジョン「(一瞬躊躇して)もちろん、好きじゃないわ。どうせ私は金目当てよ、絶対に好きじゃないわ。」 「外の空気を吸いに行こう!」とジェニーを散歩に誘ったエジョンは、 立ち上がった拍子にポロロの嘘探知機に躓いてしまいます。 ”嘘つき!嘘をついちゃだめだよ。”の声に苛立つエジョン…。 エジョン「ポロロの奴、本当にイラつくわ…。このハンマーで壊してやる!」 ジェニー「どうしたのよ、こんな可愛いポロロに…!」 エジョン「もし私が彼のようなトップスターだったら、無邪気なペンギンじゃなく、金目当ての女になるわ。彼を見てると、イライラするのよ。」 おもちゃを蹴飛ばして部屋を出ていくエジョン。 --------* ピルジュの病院 セリ「この前あなたがくれた浮腫みの取れる薬、よく効いたわ。」 ピルジュ「それを聞いて嬉しいですよ。」 セリ「また少し痩せて青白く見えなくちゃいけないんだけど、2つ飲んだらうまくいくかしら?」 ピルジュ「そんなことをしたら、下痢を起こしますよ。それに、痩せる必要はないと思いますよ。十分痩せているし、奇麗です。」 セリ「ユン・ピルジュさんは、誰にでもそんなふうに奇麗だと言ってるの?」 ピルジュ「カン・セリさんは、誰でもではありません。あなたは、国で一番奇麗な人の一人じゃありませんか。」 セリ「よく国宝と呼ばれるわ。」 ピルジュ「ふ~ん、国宝…。あっ、カン・セリさんは、国宝少女の中で4番目だったんでしょ。」 セリ「エジョンオンニがそう言ったの?私が、4番目の人気だったって…。」 ピルジュ「いや、人気じゃなくて、年齢のつもりだったんです。あぁ、人気も4番だったんですか?」 セリ「どうしてそんなこと聞くの?」 ピルジュ「ただ、あなたが国宝第4号を知ってるかどうか気になっただけなんです。」 セリ「国宝第4号? 1号が南大門、2号が東大門、3号は、西大門だけど…。4号はわからないわ。」 ピルジュ「どうやら国宝少女は、皆国宝にあまり興味がないようですね。国宝第4号は、驪州の高達寺址浮屠(고달사지 부도)ですよ。」 セリ「ユン・ピルジュさんは、ずいぶん国宝に関心があるようね。」 ピルジュ「最近興味が沸いてきて、ちょっと勉強しているんです。」 セリ「関心が沸いたからって、勉強するのは退屈じゃないの?」 何も答えないピルジュ…。 セリ「私、もうすぐ正式にトッコ・ジンとの破局を発表するの。私が痩せて青白く見えたら、そのせいだと思って。」 --------* ジャチョルとピルジュ母…:レストラン 薬を返すためにピルジュ母と会うジャチョル…。 「3しか食べてないから、まだ返せるぞ。そして、俺の娘はエジョンだと言うんだ!」 そう決意して、ジャチョルはピルジュ母の待つテーブルへ! P母「急に会いたいとおっしゃるから、ここにしたんですけど…。よかったかしら?実は、私のクラブの一人がこの店を開いたばかりなので、今日ここで集まりがあるんです。カン・セリさんのお父様も、ご一緒なさいますか?」 ジャチョル「えっ?私もですか?私は構いませんが…。」 食事を始める二人…。 ジャチョル「牛肉…、本当に美味しそうですね。」 P母「このレストランの牛肉は、最高ランクなんです。食べてみて、この店を紹介するようカン・セリさんに頼んでください。」 ジャチョル「実は、私の娘はエジョン…。」 P母「エジョン?」 ジャチョル「愛情(エジョン)…、娘は牛肉に愛情をたっぷり持ってるんです。カン・セリを連れて来たら、きっと気に入ります。」 --------* エジョン、エファン、ジェニー : カラオケ 暗い表情でエファンの歌を聞くエジョン…。 ジェニー「あなたを元気づけてお祝いするために来たのよ。どうしてそんなに落ち込んでるの?」 エジョン「ちょっと気分が乗らないのよ、オンニ。いいから楽しんで!」 --------* ジンの家 ジェソク「どうしてそんなに水ばかり飲んでるんですか? エジョンヌナのせいで、元気がないんですね。これを飲んでください。」 ジェソクは、以前エジョンが零した赤いスポーツドリンクをジンに渡します。 彼を睨みつけ、指で手招きするるジン! ジン「ジェソク、マネージャーはときどき口をすべらせて間違いを犯すことがある。人間だから、そういうこともあるだろう。だが、俺のマネージャーはだめだ!!!!!」 そう言ってジンの開けた飲み物は、ジェソクの顔に…。 ジェソク「(小声で)はい、ヒョンニム。失礼します。」 帰ろうとしたジェソクに電話が。 「はい、ジェニーヌナ!今トッコヒョンニムのところですが、すぐ行きます。で、お祝いに何か持っていかなくていいんですか? はい、ケーキを持ってノレバン(カラオケ)に向かいます。」 ノレバン(カラオケ)と聞いたジンは、ジェソクを呼び止めます。 すぐにジンの隣に腰を下ろすジェソク…。 ジン「ひょっとして、今お前、お祝いのケーキを買って、お祝いのパーティにノレバンに向かうのか?」 ジェソク「(小さな声で)はい…。」 ジン「ひょっとしてお前が祝う相手というのは、ク・エジョンなのか?」 ジェソク「はい…。エジョンヌナのアルバムのお祝いだそうで…。」 ジン「主催者はク・エジョンなのか?」 ジェソク「違います!エジョンヌナが気を落としているので、ジェニーヌナ思いついたんです。」 ジン「落ち込んでいるということは、少しは良心が残っているようだな。」 --------* カラオケルーム ジェニー「エジョン、そんなふうにしていないで、楽しもうよ!」 エジョン「そんな気分じゃないのよ、オンニ…。」 エファン「いいことだけ考えるんだ。ク・エジョン、ファイト~!」 ジェニーに促され立ち上がるエジョン…、しかしその拍子にガムを踏んでしまいます。 そして今度は、部屋にハエが…。 ガムを取ろうと足を上げながら、手でハエを追うエジョン…。 その後ろ姿に、ジンはエジョンが踊っていると勘違いしてしまいます。 突然入って来たジンに、驚くエジョン達。 ジン「ク・エジョン、楽しそうだな。」 エファン「どうしていらしたんですか?」 ジン「ク・エジョンを祝いに来たんだ。おめでとう!」 不機嫌そうにケーキを置いてソファに座るジン。 ジン「何をしているんだ?歌を歌え!楽しいのを選べ!」 ジェソクに加わり、激しく歌い始めるジン…。 しかし、とうとう胸が苦しくなり部屋を出ていきます。 ジン「俺のハートは、本当に壊れそうだ…。」 彼の後を追うエジョン…。 エジョン「トッコ・ジンさん! 大丈夫ですか?」 ジン「あぁ、大丈夫だ。」 エジョン「ありがとうございました。」 ジン「俺は、お前の感謝を受ける資格があるんだな?」 エジョン「はい。本当にありがとうございました。」 そう言って背を向けるエジョンを、引き止めるジン。 ジン「おい、ク・エジョン!ちょっと話そう…。」 ジンは、エジョンを連れて隣の部屋へ。 ジン「ク・エジョン、お前はサインをしたんだから、あの日お前が持ってきたジャガイモはアルバムのためだったことは明らかだ。それでいいのか?」 エジョン「好きに考えてください。」 ジン「そうか。あの夜、俺はかなりひどいことを言った。お前が怒るのも仕方がない。今からでも、あの日ただ頼みに来たんじゃないと言えば、あの日俺にカレーを作りに来たと言えば、俺はちゃんと理解できる。」 エジョン「理解する必要なんてありません。」 ジン「お前は、本当に俺を利用して笑い者するつもりなのか?」 エジョン「笑い者じゃありません。ありがたい人です。とにかく、ありがとうございました。」 立ち上がったエジョンの肩に手を置くジン。 ジン「もし俺に感謝しているなら、1分時間をくれ。」 ジンは、自分の心拍計をエジョンの右腕に…。 ジン「もしお前が1分間、60~90の域を出なければ、俺はただお前のありがたい人のままでいよう。」 エジョンを抱きしめたまま心拍計を見つめるジン…。 赤くなり点滅する心拍計! エジョンは慌てて、それを手で隠します。 ジン「何だ?」 エジョン「トッコ・ジンさん、こんなふうにしないで、私を行かせてください。食べていくためには、私はトッコ・ジンさんにのような人を好きになっちゃいけないんです。60~90の間で平和に暮らさせてください。」 ジン「わかった。見ないから、返してくれ。」 ジンは心拍計を受け取り、ピルジュのペンを差し出します。 ジン「これを持って行け。」 エジョン「これは…?」 ジン「そうだ、漢医者のペンだ。俺が見つけたんだ。」 エジョン「トッコ・ジンさんが見つけたんですか?」 ジン「俺がボールのプールで失くしたから、俺が見つけたんだ。だが、お前があの医者によく思われたくて、自分が見つけたと嘘をついた。だから、俺は怒ったんだ。怒るのも仕方ないだろ。何だ?俺に嘘をついたことが分かって、恥ずかしいか? それでもお前を理解している。なぜならお前はそうしなければならなかったからだ。トッコ・ジンを笑い者にするとはたいしたものだ。だが、それを言いふらすな。告訴するぞ。…(思いついたように)ケーキの箱の中に…。いいんだ。」 そのまま出ていくジン。 ケーキの箱の中身は、エジョンの運動靴…。 驚くエファン達…。 エファン「何だこれは…。お前が失くした運動靴じゃないか。」 エジョン「うん…。それとこっちが、ユン・ピルジュさんのペンなの。」 エファン「それはお前が見つけて、もう彼に返しただろう。」 エジョンは、ピルジュに電話をします。 カラオケルームに残り、あれこれ話すジェニー達。 ジェニー「ユン・ピルジュさんが、エジョンの気持ちを楽にするために、ペンを買って送ったの? あぁ、これがピルラインだわ。私、本当にこのピルラインに憧れちゃうわ。」 エファン「彼の思いやりのお陰で、エジョンが振り回されたんだ。」 ジェニー「もうトッコラインは完全に終わったのよ。さっきのエジョンにしたことを見れば、彼は完全にエジョンを見下してたわ。最低の性格ね。」 エファン「トッコ・ジンが最低だとしても、エジョンをかなり助けてくれた、やっぱり、トッコラインだ…。」 ジェニー「いいえ、もし彼がエジョンに優しくしたいのなら、いつもそうするべきなのよ。どっちにしても、彼は最低の男よ。」 突然話に加わるジェソク…。 ジェソク「トッコヒョンニムは本当にひどい性格で、ユン・ピルジュさんは本当に思いやりがありますが、女性はいつも、よい男を置き去りにして、反対に悪い男のところへ行くんです。それが問題なんですよ。」 ジェニー「(優しい声で)私は違うわ。私の前ではとっても優しくて私のために死ねるような人が好きよ!」 同時に飲み物を差し出すエファンとジェソク…。 両方を受け取るジェニー…。 エファン「どっちかにしろ。」 ジェニー「だって、どっちも欲しいんだもん、アンアン!」 エファン・ジェソク「悪い女だ。」 --------* エジョンとピルジュ:高台の公園 ピルジュ「このペンを失くしたことで、エジョンさんが本当に落ち込んでいると思って、それで見つかったと嘘をついたんです。本当にすみませんでした。」 エジョン「私のことを考えてくれたんでしょう?それに、お父様からの大切な贈り物だと言ってたし、本物が見つかって本当によかったわ。」 ピルジュ「余計なことをしてしまいました。なんだかあなたをさらに不愉快にさせてしまったようで…。」 エジョン「不愉快じゃないけど、ただイライラするんです。イライラするような誤解があったんです。それで今、心がなんとなく重いんです。」 ピルジュ「僕のせいで誤解されたのなら、解決しなくては…。必要なら、僕が自分で説明しますよ。」 エジョン「いいえ。そんな必要ありません。解決するとは思えないんです。どうやったら解決できるのか…。もう申し出を飲んでしまったし、それを取り下げるような立場じゃないし…。飲んでしまった以上、私にできるのは、彼の目を覚まさせることだけなんです。」 --------* ジンの家 じっと電話を見つめるジン…。 「あんなことがあっても、言い訳も説明もするつもりはないんだな。」 ジャガイモに目を止め、それを手にするジン…。 彼は、エジョンの言葉を思い出します。 『私は、トッコ・ジンさんが、好きじゃありません。』 『私は、絶対絶対あなたを好きにならないわ!!!』 『最低ね。こんな年になってからのあなたの初恋は、片想いに終わるのよ!』 ジンはため息を! 「どんなにお前をいじめても、捕まえても、試してみても、結局答えはひとつしかない。それを認めなければいけない。俺は、恥ずべき片想いを体験しているんだ。」 そのときジンは、ジャガイモに目が出ていることに気づきます。 「お前、目が出たのか。ジャガイモの目には毒があるから、取り除かねばならないんだ。」 ジンの家の前で、自分のスニーカーを手に座るエジョン…。 「トッコ・ジンさん、私は嘘はついてないわ。あのとき、絶対絶対好きにならないと言ったことも、本当に取り消すつもりだったの。」 ジンは、ジャガイモの芽を取らずに水を入れたグラスの中に…。 翌朝、出かける支度をするジン…。 「カッコいい、完璧、ナイス! そうだ、負け犬で片想いのトンコ・ジンであることを見せないためにも、さらにカッコよく見せなければだめだ! パーフェクト!!!」 ジンは、代表に電話を! ムン代表「トッコ! 今日の約束忘れてないわね? えぇ、MBSの社長と昼食を食べて、トッコ・ジンスペシャルを作る話をするのよ。」 ジン「キム・ミョンミンスペシャルより長くなければ、やらないと言ってくれ。」 そしてジンは、ジャガイモのグラスに水を足します。 「毒があろうがなかろうが、こうなった以上、俺が育ててやる。」 --------* エジョンとエファン : テレビ局の控室 エファン「いろんなことをやらせる番組だが、人間カエル競争は、ちょっとやり過ぎじゃないか。」 エジョン「人間タカ競争よりマシでしょ。」 エファン「エジョン、俺達もうすぐ高級なアルバムを出すんだ。イメージを守るためにも、そろそろ番組を選び始めるべきじゃないか?」 エジョン「アルバムの制作について、ムン代表と話すつもりよ。」 エファン「何を…。まさかお前、やらないと言うつもりか?」 エジョン「製作費のことをもう一度話さなくちゃ…。人に無駄にお金を使わせるわけにはいかないでしょ。」 エファン「俺達が、イ・ヒョリレベルのアルバムを頼んだらやり過ぎか?」 エジョン「現実的に生きるのよ、オッパ! とにかく今は、今日のカエル競争に集中しなくちゃ。」 エファン「最近、カップルメイキングのウェブページに、何人かがお前にいいコメントをくれたんだ。」 エジョン「本当? 私のファンが少しずつ増えてきてるのね。」 エファン「それで、スターの持物オークションのコーナーに、お前のも入れることになったそうだ。」 エジョン「えっ、本当?」 エファン「あぁ。俺は、これを出すと言ったんだが、大丈夫だろ?」 そう言って、エジョンのスニーカーを取り出すエファン。 エジョン「私の運動靴を出すつもりなの?」 エファン「お前が使わないと言うから、出すことにしたんだ。違うのか?出さないのか?」 エジョン「いいえ。よくやったわ。(小声で)仕舞っておくんだった…。」 --------* ジンとムン代表 : テレビ局の制作会議 「トッコ・ジンのスペシャルドキュメンタリーを、日本のNHKと合同制作する予定だ。」 ムン代表「まず、既存の韓流スタートとの違いをこのドキュメンタリーに入れたいと思います。」 男「もちろんです。プライムタイムでの放映も考えています。」 男「トッコ・ジンさんがやられるのですから、もちろん我々は特別の注意を払います。」 --------* テレビ局の廊下 収録に急ぐエジョン…。 エジョン「この衣装でトイレに入るのは、難しいんじゃない? 着る前に行っておくべきだったわ。」 エファン「それじゃ、さっと脱いで入って来い。それと、あのスニーカーは、カップルメイキングの制作部に渡しておいた。」 エジョン「あれを渡したの?」 エファン「俺は先に行って、席を取っておくから、早く来るんだぞ!」 エジョン「トッコ・ジンさんが、私のために靴を見つけてくれたのに…。取り返した方がいいかしら…。ただ持っているだけなら、何も問題ないでしょ? 探さなくちゃ…。」 靴を取り戻すために走り出したエジョンは、ちょうど出て来たジンにぶつかってしまいます。 社長に、エジョンを紹介するムン代表。 ジンは、そのまま何も言わず立ち去ります。 エジョンは、ゲートを乗り越えようと悪戦苦闘…。 そこへジンが…。 彼はエジョンを抱き上げ、向こう側にそっと下ろします。 ジン「今日は、カエルの衣装でセクシーダンスを踊るのか?」 エジョン「いいえ、カエルだから、グランドでジャンプするんです。」 ジン「こんな腹で、ジャンプできると思うか?」 エジョン「とにかく私は人間だから…。カエルと競争したら、最初から私が不利ですけど…。」 ジン「外は暑いから、ク・エジョンさんもたいへんだろう。」 エジョン「あれは、MBSの社長さんでしょ。行ったほうがいいですよ。」 ジン「わかった、ク・エジョンカエル。頑張って飛んでくれ。」 ジンの背中を見ながら呟くエジョン 「怒ってくれたらよかったのに…。今日はどうしてあんなにカッコよかったの? 脱水症状を起こしそうだわ。あの靴は取り返しちゃだめね。持ってると、それを履いて…。履いたら、彼のところに走って行きたくなっちゃう。未練を残しちゃだめなのよ。」 エジョンは大きなため息を…。 --------* セリとピルジュ :カフェ セリ「私に会いたいと言って来るなんて、勉強に飽きたのかしら?」 ピルジュ「お願いしたいことがあるんですが、僕は芸能界のことをよく知らないので。」 セリ「何が知りたいの?」 ピルジュ「トッコ・ジンさんとカン・セリさんは、正確にはどういう関係なんですか?」 セリ「公式には、まだ恋人同志よ。」 ピルジュ「この前、破局を発表すると言ってましたが、それは全部片付いたんですか?」 セリ「私達の関係の精算の仕方は、有名でない人のやり方とは違うわ。普通の人にとっての破局は、二人の関係が終わるだけだけど、私達の場合は、いろいろなことが絡んでくるのよ。私達の関係が完全に終わったとしても、お互いのイメージを汚さないように注意しなくちゃいけないわ。契約関係も複雑だから、それも片付けなくちゃならないの。それが全部片付いたときに、完全に終わったと言えるのよ。」 ピルジュ「それじゃ、もし二人の間に誰かいることが知られたら、その人は大打撃を被ることになりますね。」 セリ「だから、注意しなくちゃいけないのよ。ところで、どうしてそんなことを気にするの?」 ピルジュ「彼女が(エジョンのこと…)傷つくことを恐れているんです。」 自分のことだと勘違いするセリ…。 --------* テレビ局 エレベータを待つジンは、エレベータから荷物を持って降りて来た女性に声をかけられます。 。 女「こんにちは! セリオンニのイベントをお見かけしました。私、カップルメイキングの末っ子作家です。」 笑顔で挨拶するジン…。 ジェソク「それは何ですか?」 末っ子作家「これですか?私達、ホームページでチャリティイベントをやるんです。それで、出演者に寄付してもらったものなんです。」 ふと、彼女の手にするエジョンのスニーカーが目に入るジン。 末っ子作家「セリオンニのバッグもあるんですよ。それじゃ、失礼します。」 ジン「俺が見つけてやったのに、あいつはそれをチャリティに出したんだ…。」 そこにピルジュも登場! 末っ子作家「ユン・ピルジュ先生、キムPDに会いにいらしたんですか?今、編集室にいますよ。」 エジョンの靴を落とす末っ子作家…。 ピルジュはそれを拾ってあげます。 ピルジュ「おや…、これはク・エジョンさんの物ですか?」 末っ子作家「はい。」 もうひとつの靴を拾おうとしたピルジュの手を足で遮り、自分で靴を拾うジン…。 ピルジュ「返して下さい。渡して下さるほうがいいですよ。」 ジンは、彼を無視し直接作家に靴を渡します。 ジン「末っ子作家にお返しします。注意して運んでください。あなたが落としら、”誰か”がそれを自分の物だと言うかもしれませんからね。」 ピルジュ「末っ子作家さん! 僕に持って行かせてください。僕は”誰か”ではないでしょう?」 振り返り、ピルジュを見つめるジン…。 --------* チャリティオークション 早速、自宅でオークションサイトをチェックするジン、ピルジュ、そしてエジョン…。 ジン「ク・エジョンの靴がアップされている。”私は、誰かではありません…。” 奴はそう言った。だから、”誰か”じゃないことを示すために、何としてもそれを買うはずだ。」 ピルジュ「開始価格は、3万ウォンか…。いくらにすればいいんだ?」 エジョンの部屋では、ジェニーがサイトをチェックしています。 ジェニー「国宝少女のファンは皆死んじゃったの? 3万ウォンって何よ…。」 エジョン「オンニ、そういうファンはみんな、私のアンチファンか、セリのファンのどっちかよ。」 ジェニー「あり得ないわ。私が、10万ウォンに上げてやる。」 エジョン「いいわよ、よけい惨めになるわ。それに、あの運動靴が私に戻って来るより、3万ウォンでもいいから、誰かに持ってて欲しいの。」 そのとき大きく価格が動き始めます! ジェニー「あっ、ほら! 上がったわ、上がったのよ! ねぇ、50万ウォンよ、50万ウォン。」 エジョン「(嬉しそうに)50万ウォン? まだこんなファンがいたの?」 ピルジュ「これで足りるか?」 ジン「50万ウォン? ク・エジョンの運動靴が50万ウォンとは…。これなら、あの”誰か”が、一発で落とすだろうな。これであの運動靴は、誰かの物だ。…… いいや、特別な俺が見つけた物なんだ。そう簡単に、あの”誰か”の物にさせるわけにはいかない。少し値段を上げてやるか…。」 ジンは、数字を入力します。 ピルジュ「100万ウォン?急に跳ね上がったぞ。ク・エジョンファンなのか?」 ふとジンの言葉を思い出すピルジュ…。 ”気を点けて運んでください。落としたら、誰かが自分の物にするかもしれませんから…。” ピルジュ「まさかあの人が…。」 ピルジュも新たな金額を入力! ジン「200万? 俺と勝負するつもりか? いいだろう、俺はトッコ・ジンだ!ここで降りたら、ますます馬鹿にされることになる。」 ジンは、ピルジュがエジョンに運動靴を返す場面を想像します。 エジョン「あなたが私の靴を200万で買ってくれたんですか?」 ピルジュ「はい。私は単なる誰かではありませんからね。」 ジン「駄目だ、”誰か”は! 300万だ!よし、誰かさん!ここまで来たからには、やってやろうじゃないか。」 ピルジュ「(呆れたように)僕が手に入れるのが相当嫌なようだな。それなら、手に入れなくちゃ。」 ピルジュは、400万と数字を入力…。 テレビ局でもその異常な状況に気づきます! 末っ子「作家先生!サイトが少しおかしいんです。ク・エジョンさんの運動靴は、最初は3万ウォンだったんですよ。それが、急に400万まで跳ね上がったんです。」 作家「はっ、5、500万!!!!! キムPD、早く来て!ク・エジョンの運動靴が、500万!!!」 驚くスタッフ達…。 果てしない闘いを続けるジンとピルジュ…。 ピルジュは、価格を600万につり上げます。! ジン「600万だと? それなら俺は、700万だ!」 ピルジュ「僕は、800万…。」 ジン「おぉ、800万! それなら俺は、900万、攻撃だ~!」 テレビ局 ----- 驚愕の声をあげるスタッフ達! PD「900万!?! 本当か?」 作家「もうすぐ閉まる時間じゃない?」 現れた患者を待たせて入札を続けるピルジュ! 彼は、価格を1,000万ウォンまでつり上げます。 そのとき、患者の子供がケーブルに躓いて…、消えるピルジュのPCのモニター! 彼はすぐに、受付嬢のPCのところへ。 テレビ局 ----- オークション締め切り! 作家「売れたわ!」 PD「ク・エジョンの靴が、1,000万!?! モニターを見つめるエジョンとジェニー…。 ジェニー「見て!あなたの運動靴が1,000万よ!」 エジョン「そうなの?」 ジェニー「頭がおかしいのよ。誰があんあ運動靴を1,000万で買うわけ?」 エジョン「オンニ、何かが間違ってるんじゃないの?」 --------* 勝負を終えたジンとピルジュ… 受付のPCの前でがっくり項垂れるピルジュ…。 「オーケー! ナイス! 勝利だ!」とガッツポーズをするジン! 「特別なトッコ・ジンが、誰かの漢医を打ち破ったぞ! ハハハ!」 その瞬間、ハッとするジン。 「待て…、1000万ウォンだと? なんてことをしたんだ!!! どうか許してくれ!」 一方、負けたピルジュは立ち上がる気力もなく…、「失って、逃げていった…。」と。 届いた靴を見つめるジン…。 「これを取り返したところで、ク・エジョンに返すことさえできない。」 --------* ジェニーの店 エファン「トッコ・ジンじゃないのか?彼がやったと思うよ。」 ジェニー「でも、誰かが値段をつり上げていたじゃない? 誰なの?」 エファン「誰かファンだろ。でなきゃ、ふざけてやったんだ。」 --------* セリ : テレビ局 セリ「ク・エジョンの靴を買った人って、誰なの?」 作家「IDを見たら、20代半ばの男性だったわ。それより大変なことがあるの。私しか知らないことだけど、ク・エジョンの運動靴の値段をつり上げていたのは、ユン・ピルジュさんだったのよ。」 セリ「ユン・ピルジュさんが?」 作家「そうよ。ユン・ピルジュさんは、自分のIDでログインして、ク・エジョンの靴にしがみついて、800万ウォンまで値をつり上げたのよ。」 セリ「そんなはずないわ。」 作家「あの人、ふざけるタイプじゃないから、よけい深刻なのよ。」 セリ「それじゃ、ユン・ピルジュさんが関心を持っていた国保少女って、エジョンオンニのことだったの?」 怒りが収まらないセリ…。 「また私がエジョンに押しのけられるなんて…、あり得ないわ。」 そこに記者が…。 記者「あのカップルメイキングのエジョンさん…、彼女の運動靴の話が見出しを飾ってますよ。」 セリ「何人かがネットで騒いでいるだけですよ。」 記者「それでも、1,000万でク・エジョンさんの靴を買ったのは誰かって、皆の関心が集まってるんですよ。ひょっとして、ご存知ですか?」 セリ「それは個人情報ですから、漏らすわけにはいきません。」 記者「具体的なことじゃなくてかまいませんから、ク・エジョンさんの古くからのファンだとか、問題のあるファンだとか、その辺をちょっと教えてくださいよ!」 エレベータに向かっていたセリは、ふと何かを思いつきます。 セリ「正直、私にもわからないのでお教えできないんです。インターネットのIDは、誰でも手に入れて使うことができるじゃないですか。誰かが、ただエジョンオンニを見出しに載せるために1,000万落としたんじゃないかしら。エジョンオンニが自分でしたのかもしれないし…。」 記者「自分で?」 セリ「とにかく、エジョンオンニはたくさんの人注目を浴びたがっていたから…。彼女がいいことで騒がれているのは嬉しいわ。」 --------* エジョンの部屋 電話を見つめるエジョン…。 「トッコ・ジンさんがしたみたいだけど…、電話がない…。おかしいわ。」 そこにエファンが。 エファン「エジョン!今、インターネットで何かおかしなことが起こってるんだ。オークションで1,000ウォンで落とされたお前の靴…。それを、お前が話題になろうとして自分でやったと言ってるんだ。」 エジョン「一体どういうこと?そんなはずないじゃない。」 ”ク・エジョン:1,000万ウォン靴、自作自演疑惑!” ピルジュもその記事を読みます。 --------* テレビ局 作家「あなたじゃないわよね?」 エジョン「違いますよ。どこにそんなお金があるんですか?」 PD「靴を買った本当の人物が出てこないと、エジョンさんは苦しい立場になるな。」 作家「明日の収録には、大勢の記者がスタジオに来るでしょうね。あぁ、頭が痛いわ。」 エジョン「申し訳ありません。本当に申し訳ありません。」 --------* ジンの家 ジン「ク・エジョンがどうやってあの金を作れると言うんだ?」 ジェソク「僕のIDでやったんですから、僕が名乗り出ましょうか?」 ジン「同じ会社のマネージャーがそれを1,000万で買ったって、記者の疑惑を確認させたいのか?」 ジェソク「記者達は、明日のカップルメイキングの現場に殺到するでしょうから、きちん説明しないと、自分でやったことになると思います。」 --------* エジョンの家 エジョン「あまり心配しないで。PDはわかってくれてるから、番組を追い出されることはないわ。」 エファン「そうだ。何の証拠もないのにただあれこれ言っているだけじゃないか。ただの悪口だ。」 ジャチョル「そうだとも。お前じゃないことははっきりしているんだから、自分じゃないと言えばいいんだ。くだらない噂は、すぐに消える。」 ヒョンギュ「叔母ちゃん、スポンサーって何?」 ジャチョル「おい、コンピュータを見ちゃだめだと言っただろう!」 ヒョンギュ「皆は、叔母ちゃんがスポンサーのお金で運動靴を買ったって言ってるんだ。でも、どうして叔母ちゃんのことを雑巾(걸레)って呼んでるの?」 表情を曇らせるジャチョルとエファン…そしてエジョン。 エジョンは、ヒョンギュと話をします。 エジョン「ヒョンギュ、インターネットを見ちゃだめよ。全部嘘だって言ったでしょ?」 ヒョンギュ「うん。父さんが、叔母ちゃんの運動靴は、トッコ・ジンおじさんの家にあるって言ってたんだ。僕が行って持って来ようか?」 エジョン「だめよ。あのおじさんの家に行っちゃだめよ。それとこのことは誰にも言っちゃだめ、わかった?それから、前にも言ったけど、友達に、自分の叔母ちゃんがク・エジョンだなんて言っちゃだめよ。あと、雑巾という言葉、そういう言葉も使っちゃいけないわ。そういう言葉を使うのはよくないことなの、わかった?」 夜の庭…、で自分で洗った雑巾をじっと見つめるエジョン…。 --------* カップルメイキング収録の日 ロビーにはたくさんの記者が…。 そこにピルジュがやって来ます。 控室で、周囲の人々に頭を下げるエジョン…。ハ・ルミとチョン室長も彼女を見ています。 そして、エジョンは、PDと作家のところへ。 エジョン「申し訳ありませんでした。私のせいでこんな騒ぎになって…。」 PD「収録の前に、記者のところでそれをはっきりさせなきゃ…。」 入り口で立ち止まるピルジュ…。 作家「ただインターネットでイベントをやろうとしただけなのに、一体これは何なの?」 エジョン「申し訳ありません、申し訳ありません。」 頭を下げ続けるエジョンをじっと見つめるピルジュ…。 そこにセリも…。 作家に噛みつくセリ! セリ「こんなのってある?ただのイベントじゃないのよ、チャリティなのよ!こんなことを引き起こしたのなら、責任を取るべきでしょ!」 作家「本当に彼女がそれを買ったわけでもないのに、どうして責任を取るのよ。」 セリ「他のバラエティ番組のPDなら、とっくにあんな人追い出してるわ。どうしてこの番組はそうしないの?」 作家「記者の今日の反応を見て、それから結論を出すわ。」 局の前で記者達にもみくちゃにされるエジョン。 靴まで脱げてしまったエジョンを、さらに取り囲んで質問攻めにする記者達…。 その光景を見ていたピルジュはたまらず前に出ようとしますが、セリがそんな彼を制止します。 セリ「ユン・ピルジュさん!ここであなたが関わると、エジョンオンニはさらに恥をかくことになるわ。あなたはこういう状況はわからないんだから、とにかく大人しくしていることね。」 そこにジンが!!!!! 「ここだ! ク・エジョンさんの運動靴はここだ!」 突然のことに驚く記者達、そしてエジョン、ピルジュ、セリ…。 ジンは、エジョンの隣に立つと、エジョンのスニーカーを高々と記者達の前に掲げます! 「ク・エジョンさんの運動靴を買ったのは、私、トッコ・ジンです!」 「おぉ~~~!」というどよめきの中、ジンはエジョンにそのスニーカーを! 呆然と立つ尽くすエジョンに、そっとウィンクするジン…! 第8話に続く! |